[COMPUTEX 2007]Thermaltake ,「Skulltrail」対応ケースや電源ユニットなどを公開
Skulltrailにも対応できるよう,内部構造を大幅に変更したXaser VI(左)とArmor+(右)
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Thermaltakeは,Intelが投入を計画している新しいゲームプラットフォーム「Skulltrail」(スカルトレイル,開発コードネーム)に対応したPCケースや電源ユニットなどをCOMPUTEX TAIPEI 2007で公開した。
初耳という人も少なくないと思われるので,簡単に説明しておくと,Skulltrailは,ゲーマー向けのデュアルCPUプラットフォームだ。2007年4月に中国の北京で開催された開発者向けカンファレンス「Intel Developer Forum 2007 Beijing」において,Skulltrailで採用されるCPUが,次世代以降の(ワークステーションやエントリーサーバー向けCPUである)「Xeon」プロセッサをベースとしたものになると明らかになっている。要するに,AMDの「Quad FX」と同じく,“ワークステーションをハイエンドデスクトップに転用した”プラットフォームと理解しておけばいいだろう。 ただしSkulltrailには,「4本のPCI Express x16スロットを持つ」という,現行のQuad FXにはない特徴があり,IntelはこのSkulltrailプラットフォーム開発のため,PCケースメーカーや電源ユニットメーカーへの働きかけをすでに始めている。
さて,Thermaltakeが同社のブースでさりげなく展示していた対応PCケースは「Xaser VI」と「Armor+」。いずれも外観こそ従来モデル(「Xaser III」もしくは「Armor」)と同じだが,内部構造は新しく作り直され,2スロット仕様のハイエンドグラフィックスカード4枚を搭載できるSkulltrailプラットフォームに合わせて,拡張スロット用ブラケットは10本分装備。また,発熱量が増え続けているグラフィックスカードを効率よく冷却するため,ファンの取り付け位置なども工夫されている。
ひっそり展示ということもあり,内部を開けたり,背後に回り込んだりはできなかったので少々見にくいのは申し訳ないが,ケースを覗き込むと,確かに拡張カード用ブラケットは10スロット分用意されているのが分かる。HDD用となる3.5インチシャドウベイの構造も変わっているようだった
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開発中の2000W電源,ToughPower 2000W。細かな仕様などはまだ未確定という
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また,電源ユニットでも,ThermaltakeはSkulltrail対応モデルとなる,出力2000Wの「ToughPower 2000W」を参考出品した。電源ユニットメーカーの関係者によれば,IntelはSkulltrail用電源ユニットとして,+12V出力を6系統以上持つ1500W以上の電源ユニットの開発を依頼しているとのこと。COMPUTEX TAIPEI 2007の会場ではThermaltake以外にも,Topower Industrialが1500W電源を公開していたほか,そのほかの主要ベンダーも2007年内の市場投入を目指して同クラスの電源開発を急いでいた。
このほかThermaltakeでは,PCケースやクーラー,メモリ用ヒートスプレッダ,ゲーム向け片手用キーボードなど,さまざま製品を展示していたので,以下,写真とともに紹介したい。これらは2007年夏以降に日本市場へ投入される計画となっており,近い将来,同社の新製品を店頭で見かける機会は多くなりそうだ。(ライター:本間 文)
左:ハンドメイドで作られるというThermaltakeのフラグシップATXケース「Sword M LCS」。夏頃に日本市場へ投入される予定となっている
右:「ToughPower Qfan 500W」は,140mm角ファンの外枠部を薄くすることでノイズレベルを大幅に低減したという。同社は同テクノロジを採用した製品ラインナップも強化していく
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DuOrbシリーズの「DuOrb for CPU」(左)と「DuOrb for VGA」(右)。ヒートパイプとフィンをCPUやGPUの左右に円状に展開し,それぞれにファンを搭載することで,CPUやGPUコアのみならず,メモリチップやVRMなどの周辺回路,マザーボードやグラフィックスカード基板の冷却効率も高めたという
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「Core 2 Quad」や「Athlon 64 FX」がターゲットとなるシングルファン構造のCPUファン,「BlueOrb II」(左)と,メモリ用のヒートスプレッダ+ヒートパイプ「V1 Ram cooler」および「Spirit RS/Cu」(右)
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これも日本市場投入予定となっている,片手用キーボード(キーパッド)と,マウスパッド。マウスパッドにはLEDが埋め込まれており,発光するギミックも
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