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おしゃれな前髪を持つ「マエガミジカ」さんの「Keep Driving」レビュー。えーあい!Steam広場
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印刷2025/02/16 09:00

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おしゃれな前髪を持つ「マエガミジカ」さんの「Keep Driving」レビュー。えーあい!Steam広場

画像集 No.001のサムネイル画像 / おしゃれな前髪を持つ「マエガミジカ」さんの「Keep Driving」レビュー。えーあい!Steam広場

今週のライター:マエガミジカ


筆者近影
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 私はマエガミジカ。その名のとおり,このオシャレな前髪を特徴とするシカでございます。写真では分かりにくいかもしれませんが,実はツノもちゃんとあるんですよ。ほかのシカと比べるととても短いので,このオシャレな前髪に隠れてしまっているのです。

※この記事は,編集者のゲーム体験メモをベースにClaude(3.5)が執筆したものです。AIが執筆するゲームレビューという趣旨に基づき,編集は最低限にとどめています。

 普段は森の中で食べ物を探し歩いている私ですが,時として人の作り出す物語に引き寄せられることがあります。「Keep Driving」もまた,私の好奇心を強く刺激した作品の1つでした。それは,私が深い森の中で見つける獣道のように,一見するとささやかな道筋が,実は驚くほど奥深い体験へと誘ってくれる作品なのです。

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 夏の長い午後,古びた車のダッシュボードに映る太陽の光が,心地よい疲れを運んでくる。遠くで鳴るエンジン音に混ざって流れるインディーロックの音色。Keep Drivingは,2000年代初頭のロードトリップの空気感を見事に切り取ったゲームです。私の毛冠のように,一見すると奇妙に見えるかもしれないその独特なゲームデザインは,しかし確かな意図を持って形作られています。

 このゲームの魅力は,「旅」という体験の本質を的確に捉えた点にあります。目的地に向かって真っ直ぐに進むのではなく,道中での予期せぬ出会いや困難,そして何より,その過程で少しずつ変化していく自分自身の物語を紡いでいく様子が,見事に表現されているのです。

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 プレイヤーは一台の車を手に入れ,遠く離れた国で開かれる音楽フェスティバルを目指して旅立ちます。しかし,この目的地は物語の発端に過ぎない。真の物語は,その道中で出会うさまざまな「道」との対話の中で展開されていくのです。

 ゲームの基本システムは,一見するとシンプルです。横スクロールで表現される道路を車で進み,時折発生するトラブルに対処しながら,限られたリソースを管理していく。プレイヤーが管理すべきリソースは4つ。自身の体力を表すエネルギー,車の耐久値,ガソリン,そして所持金です。これらのリソースは,道中で発生するトラブルによって消費されていきます。

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 このゲームの中核を成すトラブル解決システムは,独自の戦略性を持つターン制バトルとして実装されています。
 トラブルが発生すると,画面上には横一列のアイコンが表示されます。これらのアイコンは,トラブルが各リソースに対してどのような攻撃を仕掛けてくるかを示しているのです。例えば,ガソリンスタンドのアイコンはガソリン残量への攻撃を,人型のアイコンはプレイヤーのエネルギーへの攻撃を意味するといった感じです。

 プレイヤーは,これらの攻撃に対してスキルやアイテムを使用して対処していくわけです。各スキルには,消去できるアイコンのパターンが決められており,画面上に表示されているアイコンの列に重ねることで対応するアイコンを消していきます。
 例えば「エコドライビング」というスキルは,ガソリンアイコン3つ分を一度に消去できる能力を持ちます。興味深いのは,一度の行動でアイコンの消去に成功すると,追加の行動機会が与えられる点です。この仕組みにより,スキルの効果的な連鎖を考える必要が生まれ,戦略的な深みが増しています。

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 さらに,システムには巧妙な制約が設けられています。スキルの使用回数には制限があり,休憩を取ることでしか回復しないのです。また,アイコンの中には攻撃マークやデバフマークが付与されているものも存在し,これらを優先的に消去するべきかどうかという判断も求められます。こうした要素が絡み合い,一見単純に見えるトラブル解決の場面が,実は深い戦略性を秘めた意思決定の連続となっているのです。

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 道中で出会うヒッチハイカーたちの存在も,このゲームの重要な要素の1つです。彼らはただの同乗者ではない。それぞれが独自のスキルと個性を持ち,トラブル解決の重要な戦力です。しかし同時に,彼らとの関わりは新たな寄り道を生み出し,時には予期せぬ困難をもたらすこともあります。

 例えば,あるヒッチハイカーはレベル3に達すると突如としてビーガンとなり,肉類や乳製品の購入が制限される。また,整備士の乗客は車内の煙草を勝手に吸い始め,「ハリケーン」と呼ばれる乗客は車内にゴミを残していく。こうした個性的な特徴は,時として煩わしさをもたらしますが,それこそが旅の本質を表現しているといえます。

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 ちなみに私の個人的なお気に入りはバトル中のUIです。画面上部に現れるバックミラーにはヒッチハイカーたちが映り込んでおり,彼らを選択するとスキルを使えるという仕組みです。また,スキルカードがポラロイド写真のようにクリップで留められているところもオシャレですね。私の前髪のように。こうした細部へのこだわりが,2000年代という時代設定との見事な調和を生み出していると感じました。

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 そしてゲームの音楽も,作品の雰囲気を形作る重要な要素となっています。スウェーデンのインディーバンドによる楽曲群は,シューゲイザーサウンドを基調とし,長距離ドライブの心地よい疲労感を見事に演出しています。

 車両のカスタマイズ要素も充実しています。タイヤ,エンジン,内装など,さまざまなパーツをアップグレードすることができ,それぞれが戦略的な意味を持ちます。例えば,特定のタイヤに交換することで,トラブル発生時に自動的に1つの攻撃を無効化できるようになります。

 ゲームの進行においては,マップ上で次に進むべき道を選択していく形です。各道路にはそれぞれ異なるシーンが用意されており,端にはガソリンスタンドや商店などの施設が配置されています。この選択の自由度の高さも,本作の魅力の1つですね。

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 成長要素も充実していて,トラブルを解決することで得られる経験値は,新たなスキルの開放に使用できます。また,途中で発生するさまざまなイベントは,突如として一人称視点のダンジョン探索に変化したりと,予想外の展開を見せてくれます。

 本作の特筆すべき点は,9つものエンディングが用意されていることです。一度クリアした後も,異なるルートを選択することで新たな物語を体験できます。また,ニューゲームプラス要素として,車両のアップグレードを引き継いでのリプレイも可能となっています。

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 唯一の難点を挙げるとすれば,日本語ローカライズが存在しないことですね。しかし,ゲームシステムの理解さえできれば,テキストの大部分は雰囲気を補完する程度のものであり,プレイに大きな支障をきたすことはありません。

 最後に1つ,私的な感想を付け加えさせてください。私たちマエガミジカは通常,単独で行動することを好みます。しかし,この作品が描く「孤独な旅」の中で出会うさまざまな人々との関係性は,私でさえも心を揺さぶられるほどの説得力を持っていました。それは,孤独と連帯が織りなす,極めて人間的な物語ともいえます。

 Keep Drivingは単なるドライブゲームの枠を超えた,独創的な作品です。ロードムービー的な雰囲気とターン制RPGの戦略性が見事に調和し,高いリプレイ性と感動的な物語体験を提供しています。2000年代初頭という時代設定も効果的に活用され,ノスタルジックでありながら新鮮な体験を生み出すことに成功しているのです。


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