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ハロー!Steam広場 第258回:事故物件となったアパートを探索するホラーアドベンチャー「Stigmatized Property」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,Postal 4がちゃんとクソゲーなのを確認して安堵する上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第258回は,事故物件となったアパートを探索するホラーアドベンチャー「Stigmatized Property」を紹介しよう。陰湿な佇まいの路地裏やアパートが,フォトリアルなグラフィックスで描写されており,そこにVHSテープのノイズが加わることで,古いドキュメンタリー映像のような雰囲気を醸し出している。
事故物件となったアパートを探索するホラーアドベンチャー「Stigmatized Property」
事故物件と聞くと,広義では浸水などの災害事故,権利係争中の不動産なども含まれるが,通常,我々が思い浮かべるのは自殺,殺人,死亡事故などが起きた物件の方だろう。不動産用語では心理的瑕疵物件とも呼ばれ,宅建業法で告知が義務付けられている。
日本のインディーズゲーム開発者,Yasuka Taira氏が手掛けるホラーゲーム「Stigmatized Property / 事故物件」は,いわくつきのアパートを舞台とするアドベンチャーゲームだ。このアパートに住む友人に呼ばれたプレイヤーは,用事で帰りが遅くなる彼を部屋で待つことになる。しばらく部屋をウロウロしていると,友人の日記を発見するが,中を覗いてみるといくつかのページが破り捨てられている。いったい何が書かれていたのだろうか。
ゲームの目的は,破り捨てられたページを集めて日記を完成させることにある。ページは友人の部屋だけでなく,アパートの外にも捨てられているので,探索する範囲はそこそこ広めだ。ページを拾って日記に戻すと,そのページに書かれている内容が確認でき,それがフラグとなって周囲に変化が起き始める。
基本的な操作は[W/A/S/D]での移動と,左クリックでのアクションのみだ。陰湿な佇まいの路地裏やアパートが,フォトリアルなグラフィックスで描写されており,そこにVHSテープのノイズのようなエフェクトが加わることで,古いドキュメンタリー映像のような雰囲気を醸し出している。要するに,ロケーションですでに怖い。
ホラーの演出は日本様式ともいえるもので,ジャンプスケアには頼らず,雰囲気で飲み込んでくるようなジワジワとした怖さがある。公式で「ウォーキングシミュレータ」と言われているように,本作は歩いて探索することがメインなので,何かから逃げたり隠れたりといった要素はないが,何かに追われているような,見られているような感覚が背中に付きまとうのは,このゲームが作り出す雰囲気がなせる技か,それとも……。
物語の結末は2つ用意されており,筆者は30分ほどで1つのルートをクリアできた(バッドエンドだったが)。310円という価格を考えれば,ボリュームもそこまで気にならず,短編ホラー作品として十分楽しめる内容になっているので,興味のある人はぜひ遊んでみてほしい。
■10月18日掲載 読者プレゼント 当選者
「Razer Nari Ultimate」……2名様
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