スクウェア・エニックスは本日(2021年11月6日),MMORPG
「ファイナルファンタジーXIV」(
PC /
PS5 /
PS4 /
Mac。以下,FFXIV)の情報番組「第67回プロデューサーレターLIVE」(以下,PLL)を配信した。今回のPLLでは,前回に続いて
パッチ6.0「暁月のフィナーレ」に関する新情報や大きな変更点などが伝えられた。
出演は,FFXIVプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏とFFXIVグローバルコミュニティプロデューサーの室内俊夫氏。前回に引き続き,吉田氏の通訳としてAimi氏も参加
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すでにお伝えしているとおり,冒頭で吉田氏からパッチ6.0「暁月のフィナーレ」の発売延期が告知された。ポイントとなったのは主にストーリーの描き方だそうで,旧FFXIVから続く話の終着点を描くにあたり,ディレクターとしての氏のこだわり(本人は“わがまま”と発言していたが)が抑えられず,最終的なチェック期間を食いつぶしてしまったとのこと。
1週間のみの延期という案もあったが,安定した運用を維持するためにも2週間の延期が決定され,発売日が
2021年12月7日に,アーリーアクセス開始日が
12月3日になった。このことに関し,吉田氏は深く頭を下げて謝罪していた。また,延期が決定されたのは放送日の約1週間前ということで,告知が遅くなってしまった件についても重ねて謝罪を行った。
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スクウェア・エニックスは本日(11月6日),MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」の情報番組「第67回 FFXIVプロデューサーレターLIVE」にて,拡張パッケージ「暁月のフィナーレ」の発売日を12月7日に延期すると発表した。これに伴いアーリーアクセスの日程も変更され12月3日の開始となる。※12:00頃,公式のプレスリリースを追加しました。
[2021/11/06 11:45]
アーリーアクセスおよび発売日が延期されたことで,イベントやキャンペーンを含むパッチ6.05までのスケジュールも順延。また配信では,今年の守護天節はさらに期間をずらして実施されることも発表された。今回の守護天節はインスタンスダンジョンを活用した,力の入った内容になっているため,ぜひプレイ状況が落ち着いた時期に遊んでほしいとのことだ。
配信終了前に改めて公開されたスケジュール。今回のPLLで公開されたさまざまな内容も含んでいる
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その後,ローンチトレイラーが公開された。いつものように最初はマイクオフ状態で,2回目は吉田氏たちのオーディオコメンタリーありでの紹介となったが,「ネタバレが多すぎて何も言えない」というのはお約束のコメント。
パッチ6.0実装項目紹介
ここからは,おさらいも含めて,パッチ6.0にて実装されるさまざまな項目が紹介された。まずは新たなプレイヤータウンやフィールドだ。
アルフィノとアリゼーの実家のあるオールド・シャーレアン。パッチ6.0の中心となるプレイヤータウンだ
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サベネア島にあるタウン「ラザハン」
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地下にある都市ラヴィリンソス
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ラザハンのあるサベネア島。空など,空気感にこだわったので,落ち着いたら景色を見に立ち寄ってほしいとのこと。高台からラザハンが見下ろせるスポットがあり,吉田氏のお気に入りだそうだ
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廃墟と化したガレマルド。視聴者コメントでは「復興したい」との声もあったが,吉田氏は「ここを訪れるときになってもそう言えるかな?」と苦笑
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惑星ハイデリンが見えることから月にあると思われる嘆きの海
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すでに何度か公開されているが,どこのスクリーンショットを撮影してもネタバレになるということで,再びアートが紹介された名称非公開のエリア
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次に紹介されたのはメインクエストについて。いつものアップデートなら事前に多くは語られないのだが,今回は「暁の血盟」のメンバーを中心に重要NPCが紹介された。
サンクレッド
「暁の血盟」に所属するヒューラン族の賢人。サバイバル術と諜報活動のスペシャリストであり、帝国属州に潜入していた際に、ガンブレイカーの技を学ぶ。守るべき者との出会いと別れを経て、彼は力強く歩み続ける
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ヤ・シュトラ
「暁の血盟」に所属するミコッテ族の賢人。魔法学に精通する上、古代語や伝承にも造詣が深い。「世界の真理」を追い求める彼女が、その一端に触れたとき、いかなる想いを抱き、どこへと通じる道を選ぶことになるのだろうか
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ウリエンジェ
「暁の血盟」に所属するエレゼン族の賢人。預言詩の研究家であり、ミステリアスな言動が多い。終末の脅威が迫る中、それでもなお、彼は運命に立ち向かう。かつて恩師たる大賢者ルイゾワが、そうしたように
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アルフィノ
「暁の血盟」に所属する少年。史上最年少でシャーレアン魔法大学に入学を許された天才であり、エオルゼアの救済という大志を抱いて故郷を後にする。その彼が、長き旅を経て、ついにオールド・シャーレアンの街へと帰還することになるのだが……
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アリゼー
「暁の血盟」に所属する少女。双子の兄であるアルフィノと共に神童と呼ばれてきたが、その性格は対象的。行動を何よりも尊ぶ彼女は、不可能とされてきたテンパードの治療法を編み出し、そして今、さらなる困難へと立ち向かうことになる
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グ・ラハ・ティア
「暁の血盟」に、新たに加わったミコッテ族の賢人。古代アラグ帝国の魔科学や知識に精通し、定められてしまった未来をも変えるほどの信念を持つ。ゆえにこそ、異なる未来に向かって進むべく、英雄の横に並び、ともに歩み続けるのだ
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タタル
「暁の血盟」にて、事務処理を一手に引き受ける人物。資金管理も担う金庫番であり、節約のためとあらば職人技の修得も辞さぬ努力家である。戦闘は不得手だが、個性的な面々が実力を発揮できるのは、彼女の支援があればこそだろう
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クルル
「暁の血盟」に所属するララフェル族の女性。異能「超える力」の持ち主で、特に他者の意思を感じる能力に優れる。また、「バルデシオン委員会」の一員でもあり、その設立者で養父でもあったガラフの遺志を継ぎ、世界の脅威に立ち向かう
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エスティニアン
「暁の血盟」に、新たに加わったエレゼン族の竜騎士。イシュガルドにおける最高位の竜狩りである「蒼の竜騎士」であったが、竜詩戦争の終結後に出奔。終末の危機を前に、仇敵ニーズヘッグの想いを継いだ魔槍を手に暁へと合流する
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ゼノス
終末の担い手を称する「テロフォロイ」の首魁。解放者との戦いに破れ、自刃したはずであったが死すら超越して復活。実父でもある皇帝ヴァリスを殺害し、帝都ガレマルドを瓦礫の山に変えてまで、彼が手にしたいと渇望するものとは
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光に佇む淑女
銀泪湖の湖畔にて、光の戦士の前に現れた謎めいた淑女。光の中に佇む彼女は、終わりのときが迫っていると述べると、星の未来を護るようにとの言葉を残し、消え去った。その声には、どこか懐かしさを覚えるのだが……
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なお,メインクエストに絡む新機能として,NPCと行動を共にする場面が登場するという。NPCを引き連れたまま関係のないところへ移動することはできないそうだが,グループポーズを起動して撮影はできるらしい。
クエスト関連では新たなロールクエストなどが追加される。パッチ5.0では,いずれかロールクエスト1つの完了がメインシナリオのクリア条件になっていたが,今回はクリア条件にはなっていないという。ただ,並行して進めたほうが面白いと吉田氏は話していた。
このほか,5系統のロールクエストを終えると受けられるエクストラクエストは,パッチ6.1以降に実装予定とのこと。レベル90のジョブクエストは予定されていないとのことだ。
クラフター/ギャザラー向けには「シャーレアン魔法大学取引」が登場。ミーン工芸館取引と同様に,5系統のクラスクエストが用意される。クエストコンプリート後のエクストラクエストは,パッチ6.0時点で実装されているとのこと。
ここからはダンジョンについて。もちろん数多くのダンジョンが予定されているが,当然ながらネタバレに関わるため,さらりと風景のみが公開された。
新たな討伐・討滅戦も実装予定……だが,当然こちらも秘密!
高難度レイドに関しては,以前から伝えられているように「万魔殿パンデモニウム」が実装予定だ。その正式名称として
「万魔殿パンデモニウム:辺獄編」が発表された。こちらはパッチ6.0公開から2週間後(12月21日)のパッチ6.01で実装予定。また,零式に関してはさらに2週間後(2022年1月4日)のパッチ6.05にて実装予定となる。
実機にて公開された「万魔殿パンデムニウム:辺獄編」。風景のみで,とくに敵やボスのお披露目はなかった
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新たなトレジャーハントダンジョンも追加。「宝物庫エキサイトロン」と名付けられたこちらはパッチ6.05での実装となる。同時実装となる零式に挑戦しないカジュアルプレイヤーはこちらを楽しんでほしいとのこと。
新PvPシステム「クリスタルコンフリクト」はよりカジュアルに楽しめる内容に
ここからはPvP関連のアップデート情報が公開された。パッチ6.1からはPvPに関する報酬も大きく見直される。これまであまりPvPに参加していなかったプレイヤーも注目しておきたい内容だ。
PvP関連の大幅な刷新はパッチ6.01で実装予定となる。新たな少人数PvPは
「クリスタルコンフリクト」という名称で,中央のクリスタルを相手陣営まで押し込めば勝ちになる。「クリスタルコンフリクト」では既存のロールの概念はなく,すべてのロールが自己回復などを持っているため,ヒーラーに負担がかかるといった状況はなくなるとのこと。
フィールドもいくつか用意されており,マップによって雰囲気がガラリと変わるほか,なかにはマップ特有のギミックなどが用意されているようだ。
爆発ギミック? 通路が爆風で大変なことになっている
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「クリスタルコンフリクト」ではシーズン報酬として,称号やアチーブメント的なもののみが用意される。
なお,長らく続いてきたPvP
「ザ・フィースト」に関しては,パッチ6.1にて閉鎖予定とのこと。
●PvP報酬システム全体の大幅な刷新を実施
新PvPの実装と同時に,PvP関連全体の報酬が一本化され,どのPvPを遊んでも「シリーズ(仮称)」期間内の報酬と交換可能になる。
●キャラクターカードシステム(仮称)の追加
正確に言えばこちらはPvPとは直接関係はないが,対戦時に表示されるプロフィールや,キャラを「調べる」で表示されるキャラプロフィールの飾り付けなどを自由にカスタマイズできる機能が追加される。
こちらで利用できる装飾(例えば枠のデザインや色など)はPvPの「シリーズ報酬(仮称)」などでも入手可能になる予定だ。もちろん,ほかのコンテンツの報酬で手に入れられるものもあるので,PvPを遊ばなければカスタマイズできないわけではない。
クラフター&ギャザラー関連調整について
続いてはクラフターとギャザラーに関する調整や変更点が紹介された。
まずは以前からお伝えしている,HQアイテムの排出停止の詳細から。その後は,各クラスにおける変更点などが紹介された。
刺突漁は銛で魚影を突くミニゲームに変更。単純なわりに,ついつい夢中になってしまうらしい
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また,ギルのインフレ傾向を鑑みて,リーヴ報酬を全体的に見直すとのこと。制作稼業「大口依頼」や漁師向け採集稼業「大量採集」の報酬になる経験値とギルは減少するものの,その他の依頼を引き上げるようにしてバランスを取っているそうだ。獲得経験値については,数値だけ見ればすべて減少しているように見えるのだが,これは経験値のデノミが同時に行われるため。割合として見るとしっかり上方修正が行われているものもある。
経験値のリセットに注意。その他のシステム関連項目について
ここからは,その他のシステム関連の調整項目が紹介された。
まずはこちらも何度かアナウンスされているように,経験値などのデノミネーションについてだ。
今回新たに明らかにされたのは,育成途中である
各ジョブの経験値がパッチ6.0実装時点でリセットされるというもの。と言っても,
レベルはそのままなので,その点は安心してほしい。これはデノミネーションに伴ってレベルアップに必要な経験値量が変化するためだが,仮にリセットせずに変換したり,強制的に引き上げを行ったりした場合,データベースを20億回以上書き換えなければならず,3週間ほどゲームサーバーを止めなければ処理できないという。そのため,やむなくこの仕様になったということだ。
レベルアップ直後であれば経験値の損失は最小限ですむため,中途半端なところまで経験値を稼いでいるクラスやジョブはパッチ6.0前までに次のレベルにアップさせておいたほうがいいだろう。
そして,新たなアラガントームストーンの名称が公開された。週制限のない
「アラガントームストーン:経典」では,FFIVがモチーフだと思われる見た目の装備と交換できるそうだ。また,
「アラガントームストーン:天文」で交換可能な
武器に関して,交換に必要なトームストーンの量が500に減少される。
また,その他の装備やおしゃれ系装備などもチラ見せ。
さらに,要望が多かったヴィエラの髪型追加もついに実現する。もともと「髪型の追加は厳しい」という前提で実装されたヴィエラだったが,改善が行われ髪型の追加に対応できるようになったとのこと。なお,ロスガルに関してはパッチ6.1以降での追加が予定されている。
システム関連調整に戻り,クラフター&ギャザラー用のスクリップの追加も発表。アチーブメントのUI改修なども行われる。
その他,実機にて新マウントやミニオンなども紹介された。もちろんこれら以外にも多数の実装が予定されているが,いずれもネタバレを考慮してお見せできない。
●耳の形を計測して3Dサウンドを実現する「Immerse Spatial Audio」を独自カスタマイズで対応!
システム関連調整の注目機能。Embody社の「Immerse Spatial Audio」をFFXIV独自のカスタマイズで対応。手持ちのヘッドフォンやイヤホンでも臨場感溢れる3Dサウンドが体験できるようになるというもの。有償での対応(税込2420円)になるが,買い切り型のため,コストとしては低めではないだろうか。
Embody社とFFXIVサウンドチームが2年もかかって調整してきた機能ということで,祖堅正慶氏自らが解説を行ってくれた。
「ファイナルファンタジーXIV」サウンドディレクター祖堅正慶氏(右)。視聴者には「(病気療養明け以降)ご心配をおかけしているかもしれませんが,僕は元気でやっております。『暁月のフィナーレ』楽しんでくださいね!」と力強いコメント
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GDC 2019のExpo会場で展示されていたEmbodyによる立体サウンドシステム「Immerse」は,スマホで耳の写真を撮ってユーザーに合わせたプロファイルを生成するという最近流行のものだったが,その過程に機械学習を用いているのが特徴だという。はたして,その効果は? 西川善司による体験レポートをお贈りする。
[2019/04/05 00:00]
ハウジングアップデート
最後はハウジング関連のアップデートについて。イシュガルドの蒼天街がモチーフになった新ハウジングエリア
「エンピレアム」は,パッチ6.0で追加され,土地の販売開始はパッチ6.1からになる。
今回から抽選購入システムが実装され,ほとんどの土地は抽選購入による購入になる。これまでどおり,早いもの勝ちの販売方式も可能だが,戸数など,細かい点はプレイヤーの意見をふまえたうえで,最終決定していきたいとのことだ。
パッチ6.0にて実装予定のカフェ風のハウジングセットも公開。すべてのサイズにテラス部分が付いていて,オープンカフェの雰囲気をかもしだしている。
その他のお知らせなど
最後に,オセアニアデータセンターのオープン日程などが公開された。恒例の最後のお知らせでは,「FFXIV」内で麻雀をする「咲とファイナルファンタジーXIV」のコミックス発売のほか,スピンオフ作品として「私立エオルゼア学園」の連載開始など,コミック関連のお知らせが目立った。