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Radeon HD 6900
  • AMD
  • 発表日:2010/12/15
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[COMPUTEX]PowerColor,デュアルHD 6970カードを公開。「GTX 580より速くて安い」デュアルHD 6870カードも
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印刷2011/06/04 00:00

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[COMPUTEX]PowerColor,デュアルHD 6970カードを公開。「GTX 580より速くて安い」デュアルHD 6870カードも

PowerColor HD6970 X2
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 PowerColorブランドでお馴染みのTulは,TWTC Nangang内のプライベートルームで新製品を多数展示していた。COMPUTEX TAIPEI 2011の目玉は,「Radeon HD 6970」を2基搭載した「PowerColor HD6970 X2」だ。

 Radeon HD 6000シリーズにおけるAMDの最上位モデルがデュアルGPU仕様の「Radeon HD 6990」だというのは4Gamer読者なら釈迦に説法だろうが,本製品は,Radeon HD 6990をコピーしたモデルというわけではない。

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 Radeon HD 6990では,デュアルGPUソリューションにありがちな,動作クロックに妥協が見られる設計になっていたわけであるが(関連記事),Tulでは,この妥協に「もの申す」と言わんばかりに独自設計でRadeon HD 6970を妥協なしに2基搭載するカードを具現化してしまったのだ。
 コアクロックは880MHzとRadeon HD 6970単体時のそのまま据え置きで,メモリクロックも同様に5500MHz相当(実クロック1375MHz)となっている。また,グラフィックスメモリも容量2GBのGDDR5×2と,Radeon HD 6970を2基搭載といった仕様である。

4-way CrossFireX構築時は合計6つの8pin補助電源が必要になる
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 Tulのブースでは,実際にPowerColor HD6970 X2を2枚差して4-way CrossFireX動作させたトンデモ仕様のPCが披露されていたが,補助電源周辺を注意深く観察すると,何か違和感がある。
 そう,違和感の正体は電源の供給状態だ。
 PowerColor HD6970 X2では,1枚あたりの補助電源が8ピン×3仕様になっているのだ。このカードを二枚同時に動かしているのだから,グラフィックスカードに8ピン×6個の電源供給をしていることになる。
 Tulの担当者によれば,このPowerColor HD6970 X2は,開発してみたのはいいものの,安定動作させるための電源要求が高すぎて,実際に製品化するかどうかは検討中とのことだった。

外部出力インタフェースはHDMI×1,DVI×2,Mini DisplayPort×2。デモ機ではDVI×2とMini DisplayPort×1での3画面出力をしていた
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PowerColor HD 6870 X2
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PowerColor HD 6870 X2の外部インタフェースはHDMI×1,DVI×2,Mini DisplayPort×2
 そこでTulでは,これと同時に開発していたもう1つのデュアルGPUカードも用意しているとして,「Radeon HD 6870」を2基搭載した「PowerColor HD 6870 X2」を見せてくれた。
 シェーダプロセッサ数は1120基×2で,Radeon HD 6990やPowerColor HD6970 X2の1536基×2よりは少なくなるが,単体のRadeon HD 6970よりはだいぶパフォーマンスが高くなるとのこと。もちろん動作クロックはHD 6870のリファレンスと同じコア900MHz,メモリ4200MHz相当(実クロック1050MHz)。グラフィックスメモリ容量がGPU 1基あたり2GBなのもリファレンス仕様そのままである。

 米国市場における想定売価は449ドルで,7月発売予定(※日本での発売は未定)。 Tulの担当者によれば,PowerColor HD 6870 X2は,「GeForce GTX 580」の競合と位置づけられており,「GeForce GTX 580より安くて速い」をキーワードに,訴求を行っていくとのことだった。


ブリッジチップにLucidLogix製品を採用した理由とは?


LucidLogix Technologies製のブリッジチップLT22102
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 さて,PowerColor HD6970 X2とPowerColor HD6870 X2の基板をよくよく見てほしい。
 Radeon HD 6990のリファレンスデザインでは,(ATIロゴ入りの)PLX Technology製PCI Expressブリッジチップを採用しているが,両者ともPCI ExpressブリッジチップにLucidLogix Technologies(以下,LucidLogix)製の「LT22102」を採用しているのに気づくだろう。

 LT22102は,RadeonとGeForceの異種混合デュアルGPU環境を提供する「HYDRALOGIX」(旧称:Hydra Engine)を実現するチップ製品シリーズの1つだ。

 Tulの担当者は,「PowerColor HD6970 X2とPowerColor HD6870 X2におけるLT22102は,基本的に,ブリッジチップとしてしか使っていない」と言う。
 “基本的に”というのには理由がある。同担当者によれば,メーカー保証はないものの,これらのデュアルRadeonカードは,特定条件下でGeForceとの混在駆動も可能とのこと。実際,Tulのテストでも混在駆動の成功例があるため,「こうした裏技が製品のウリにつながるのでは?」と考えて,LT2102をブリッジチップに採用したそうだ。
 「NVIDIAやAMDがドライバをアップデートするたびに,この混在駆動はできなくなるので,あまり期待してほしくない」とも,同担当者は述べていた。

 とはいえ,GeForceとの異種混合3-way動作もひょっとしたら……と考えれば,なかなか面白い製品といえるだろう。


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