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印刷2012/10/13 12:00

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【PR】「ALIENWARE M18x」の最速伝説に新たな1ページ。第2世代モデルはGTX 680搭載のデスクトップPCより速かった

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 どこのメーカーも,自分のところの製品が一番だと謳いたい。国によっては「一番」や「最高」という表現を広告内で使うことが許されていなかったりもするのだが,とくにそういったルールのない日本では,各社から“最強”のノートPCが数多く登場している。

ALIENWARE M18x プラチナ
BTO標準構成価格:31万8780円(税込,2012年10月13日現在)
デルの直販サイトで購入する
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 しかし,こと「ゲーマー向け」で最強のノートPCを探した場合,これ以外にないのでは,という選択肢が2011年に登場した。それが,Alienware(エイリアンウェア)の「ALIENWARE M18x」だ。
 ALIENWARE M18xは,HDMI入力による「ゲーム機の外部ディスプレイ化」に対応するだけでなく,ハイエンドGPUによるマルチGPU構成が可能という強烈なスペックで,当時,最速の名をほしいままにした。機能面でもスペック面でも他の追随を許さないのだから,真に最強のノートPCだったと述べていいだろう。

 そして2012年。ALIENWARE M18xは第2世代品へとモデルチェンジしてきた。CPUでもGPUでも新世代品が登場し,他社からもそれらを搭載した“最強のゲーマー向けノートPC”が登場するなか,ALIENWARE M18xの新型は,現在も最強の座を保てていると言えるのか。今回はそのあたりをチェックしてみたい。

デルの製品情報ページでALIENWARE M18xの仕様を確認

ALIENWARE×4Gamer 特設ページで
最新のALIENWARE情報をチェック



GTX 680MのSLIやHD 7970MのCFX構成が可能

ストレージはSSD+HDDの組み合わせに


 Dell,そして同社の日本法人であるデルは,第2世代ALIENWARE M18xをしばしば「ALIENWARE M18x R2」と表記して第1世代品と区別するため,本稿でも以下,この表記を用いることにするが,結論めいたことから先に述べると,今回のALIENWARE M18x R2では,CPUとGPU,そしてストレージが強化されている。

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 順に見ていくと,まずCPUは「Ivy Bridge」世代のクアッドコアモデルが全面的に採用された。BTO標準構成では,4コア8スレッド仕様で,最大動作クロックが3.4GHzに達する「Core i7-3630QM/2.4GHz」を搭載する。

 次に注目のGPUだが,BTO標準構成だと,Fermi世代のコアを採用する「GeForce GTX 675M」(以下,GTX 675M)。その上にはKepler第1世代のノートPC向け最上位モデルとなる「GeForce GTX 680M」が用意され,さらにはGTX 675MやGTX 680MのSLI構成,あるいは「Radeon HD 7970M」のCrossFireX(以下,CFX)構成といった選択も可能だ。
 第1世代ALIENWARE M18xだと最上位構成は「GeForce GTX 580M」のSLIや「Radeon HD 6990M」のCFXだったので(関連記事),GPUの構成はちょうど一世代新しくなったわけである。

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本体底面。底面から吸気し,本体後方(※写真だと下側)に向かって排気するという設計は,第1世代から変わっていないのが分かる
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本体底面のカバーを取り外したところ。3基のブロワーファンが見えるが,写真上と下がGPU用,上から2つめがCPU&チップセット用となる

ストレージの選択肢は実に豊富。どれを選んでも性能や容量に妥協を強いられたりはしないので,予算に応じて選ぶといいだろう(※スクリーンショットは2012年10月2日時点における「プレミアム」のもの)
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 そして,一見地味ながら,体感性能に大きなプラスをもたらしてくれるのが,ストレージの強化だ。
 ALIENWARE M18xでは,最も安価なベースモデルである「スタンダード」であっても,容量500GBのHDDに容量32GBのmSATA接続型SSDをキャッシュとして組み合わせた仕様を採用。さらにBTOでは,HDDやキャッシュ用SSDの容量を増やしたり,逆に2.5インチSSDをシステムドライブとして,データ用HDDを組み合わせるといった構成も可能になっている(※最上位モデルの「プラチナ」だと,選択肢はSSD単体もしくはSSD+HDDのみ)。

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ストレージデバイスの増設は自己責任だが,ALIENWARE M18xでは,なんと最大3台もの2.5インチドライブを搭載できる。ノートPCで3台搭載可能というのは,筆者も初めて見た
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底蓋を開けると,mSATA用のmini PCI Express拡張スロットへ簡単にアクセスできるのも,使い勝手のよさ,そして拡張性という観点でプラス評価できるところである

 冒頭で紹介した「ゲーム機などの外部ディスプレイ機能」は,ALIENWARE M18x R2でも健在だ。下に示したカットはPlayStation 3と接続した状態だが,[Fn]+[F8]キーを押すだけで,スピーカー内蔵の18.4インチ・解像度1920×1080ドットの液晶ディスプレイとして利用できるようになるというのは,実際に自宅で使ってみると本当に便利である。

ALIENWARE M18x R2とPlayStation 3を接続してみたところ。ごくごく標準的なHDMIケーブル1本で接続できる
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
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 また,スピーカーの話が出たので続けると,内蔵のスピーカーは2.1ch仕様。北米のスピーカーメーカー「Klipsch」(クリプシュ)とDellが協力して開発した“ALIENWARE伝統の一品”で,その品質には定評がある。

サウンド周りの機能が充実している
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 サウンド周りでは,Creative Technology製の「Sound Blaster Recon3Di」(以下,Recon3Di)をサウンドチップとして搭載しているのも特徴だ。
 先にその実力をお伝えした第4世代「ALIENWARE M17x」でも採用されているRecon3Di。これによってALIENWARE M18x R2は,内蔵2.1スピーカーや,別途接続したヘッドフォン/ヘッドセットを利用したバーチャルサラウンドサウンド出力や,ノイズ低減・エコーキャンセルなどを駆使したマイク入力が利用できるようになっている。

 バーチャルサラウンドサウンドは,内蔵スピーカーだけでなく,ヘッドフォン接続時にも有効なのだが,使ってみると,とくにヘッドフォン接続時のサラウンド効果が高い印象だ。とくに,FPSなどで後ろから攻撃されたとき,きちんと後ろから音が聞こえるのは素晴らしい。
 ……こう書くと「スピーカーだとダメなの?」と思うかもしれないが,そんなことはない。スピーカーでのバーチャルサラウンドは,素直に音の広がりを堪能できるので,情報としての音を聞き分けるというよりむしろ,オンラインゲームなどを長時間楽しむのに向いている。
 いやはや,ノートPCのサウンド出力に,ここまで語ることがあるというのは,本当に驚きである。

フロント2chスピーカーは本体前面左右の吸気孔風のところ,“0.1ch用”のサブウーファは本体底面部にそれぞれ埋め込まれている。毎度同じ感想で申し訳ないのだが,ノートPCということを考えると,ゲームプレイ中の音質は実に良好だ
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液晶パネルの上部には,Webカメラと,2基のマイクが埋め込まれている
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 液晶パネル上部に埋め込まれたWebカメラを挟むように,2基の無指向性マイクを配して,それらを1基の指向性マイクとして利用することによって,スピーカーからサウンド出力を行っている最中でも,ノイズの少ないマイク入力が行えるというのも,Recon3Diを搭載するALIENWARE M18x R2ならではのメリットといえるだろう。
 一般に,ゲームの音をスピーカーから出力させながらチャットしようとすると,スピーカーから出力された音がマイクに拾われてノイズになってしまうのだが,それを回避して,スピーカーとマイクの同時利用を行えるというわけだ。

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各種インタフェースは本体の左右に散っている。向かって左には1000BASE-T LANと,DisplayPort・HDMI・アナログRGBの各出力端子,USB 3.0×2,ミニピンのサウンド入出力端子を搭載。サウンド入出力はデジタル出力やアナログ5.1ch出力など,柔軟に設定可能だ。右側面にはHDMI入力と,USB 3.0×2,USB 2.0/eSATA×1,9in1カードリーダー,ExpressCard/34スロット,スロットイン型光学ドライブが用意される
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キーボードは日本語フルキー仕様で,左端には「プログラミングマクロキー」も搭載(左)。専用コントロールパネル「ALIENWARE Command Center」の「Macro Keys」(右)から最大3プロファイル,計15個のソフトウェアを登録して利用できる。キーボードなど,本体各所に埋め込まれたLEDイルミネーションの色を任意に変更できるのはこれまでどおりだ


今回入手したモデルはGTX 680MのSLI仕様

デスクトップPC向けのGTX 680などと比較


NVIDIAコントロールパネルの「システム情報」を開いたところ。GPUコアクロックを示す「グラフィックスクロック」は719MHzという表示になっているが,基本,リファレンスどおりの仕様だと述べていいだろう
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 さて,今回テストに用いるALIENWARE M18x R2だが,基本的には,BTO標準構成の最上位モデルたる「プラチナ」ベースと考えてもらっていいだろう。CPUは前出のCore i7-3630QMで,GPUはGTX 680MのSLI構成だ。GTX 680Mは「GK104」コアで1344基のCUDA Coreと256bitのメモリインタフェースを持ち,GPUコアクロック720MHz,メモリクロック3600MHz相当(実クロック900MHz)動作となる。
 ただし,今回入手した個体だと,CPUは「Core i7-3610QM/2.3GHz」,メインメモリ容量は4GB+2GBで,BTO標準構成と比べると前者は100MHz,後者は2GB少なかった。そのため,CPUクロックやメインメモリ容量がスコアを左右するテストを行った場合は,いま購入できるモデルのほうがより高い性能を示す可能性があるので,その点はご注意のほどを。

 そのほか入手した個体のスペックは表1のとおり。この構成からメインメモリ容量を4GB×2に変更したものが「プラチナ」の標準構成で,価格は31万8780円(税込,2012年10月13日現在)となっている。

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 さて,GTX 680MのSLIという,およそノートPCで考えられる最上位のGPU構成を採用してきたALIENWARE M18xだが,デスクトップPCと比べるとどの程度戦えるのだろうか。

 今回は,表2に示すようなデスクトップPCと比較することにした。CPUには,Core i7-3630QMと定格動作クロックが近い「Core i7-3770T/2.5GHz」を用い,グラフィックスカードには,デスクトップPC向けのシングルGPU仕様最上位となる「GeForce GTX 680」搭載モデル1枚と,CUDA Core数がGTX 680Mと同じで,メモリインタフェースは192bitとなる「GeForce GTX 660 Ti」の2枚差しによるSLI構成とを用意した次第だ。

 GTX 660 Tiとして用意した2枚のグラフィックスカードは,ASUSTeK Computer製品のほうをプライマリとして用いる。同製品はメーカーレベルでクロックが引き上げられているため,EVGA製オーバークロックツール「Precision X」(Version 3.0.3)からリファレンス相当にまでGPUコアクロックを引き下げてテストしているので,その点はあらかじめお断りしておきたい。なお,GIGA-BYTE TECHNOLOGY製品もクロックアップモデルだが,SLIの仕様上,動作クロックは低いほうに揃うため,こちらの動作クロック変更は行っていない。

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 グラフィックスドライバは,ALIENWARE M18x R2,そして比較対象機とも,テスト時点の最新版となる「GeForce 306.23 Driver」で統一。テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション12.2準拠だ。解像度は,ALIENWARE M18x R2のネイティブとなる1920×1080ドットと,16:9アスペクトで一段下となる1600×900ドットを選択している。
 ALIENWARE M18x R2の3D性能テストにあたっては,用意されている電源プラン「高パフォーマンス」「バランス」「省電力」のなかから,最も高いスコアを期待できる「高パフォーマンス」を選択したことも付記しておきたい。

 なお以下,文中,グラフ中ともに,比較対象となるデスクトップマシンは「i7-3770T+GTX 680」「i7-3770T+GTX 660 Ti SLI」といった具合に,CPU名とGPU名の略称を組み合わせた形で表記する。


端的に述べて「速い」ALIENWARE M18x R2

高負荷環境でi7-3770T+GTX 680と互角以上


 というわけで,テスト結果である。
 グラフ1は,「3DMark 11」(Version 1.0.3)から,「Performance」と「Extreme」の両プリセットにおける総合スコアをまとめたものだ。
 見て分かるように,ALIENWARE M18x R2は,デスクトップPC向けGPUたるGTX 680搭載のデスクトップPCを安定して上回っている。Extremeプリセットで約21%というあたり,高解像度や高負荷環境に強いSLIらしさが出ているといえるだろう。

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 グラフ2〜5は,DirectX 11世代のFPS「S.T.A.L.K.E.R.:Call of Pripyat」(以下,STALKER CoP)で用意された公式ベンチマークテストから,最も描画負荷の低い「Day」と,逆に最も高い「SunShafts」の結果を抜き出したものだ。
 まずDayから見て行くと,アンチエイリアシング,テクスチャフィルタリングとも適用していない「標準設定」で,ALIENWARE M18x R2はi7-3770T+GTX 680に11〜13%程度のスコア差を付けられてしまった(グラフ2,3)。

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 「3DMark 11だけ速くても,ゲームでGTX 680より遅いんじゃな……」と嘆くのはまだ早い。SunShaftsのスコアをまとめたグラフ4,5だと,4xアンチエイリアシングと16x異方性フィルタリングを適用した「高負荷設定」で,i7-3770T+GTX 680に対して,逆に10〜17%ものスコア差をつけているのだ。

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 「Battlefield 3」(以下,BF3)の結果は,さらに分かりやすいものになっていると述べていいだろう。グラフ6,7を見てみると,「低負荷設定」でi7-3770T+GTX 680の78〜90%程度に沈むALIENWARE M18x R2が,高負荷設定では逆に10〜17%程度も引き離しているからだ。
 現実問題として,「ハイエンドGPUを搭載しつつ,アンチエイリアシングもテクスチャフィルタリングも適用しない」というプレイスタイルは,ほとんどありえない。その意味でALIENWARE M18x R2は,「よりハイエンドゲームシステムにとって現実的なグラフィックス設定で,i7-3770T+GTX 680より速い」と言うことができそうである。

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 メモリ周りよりも,純粋なGPUコア性能がスコアを左右しやすい「Call of Duty 4: Modern Warfare」(以下,Call of Duty 4)だと,1344基のCUDA Coreが集積されたGPUを2基,それぞれクロック719MHzで動作させるALIENWARE M18xが,1536基のCUDA Coreを1GHz以上のクロックで動作させるGTX 680 1基よりも,高いスコアを示した(グラフ8,9)。動作クロックは低くても,CUDA Core数が2688基に達することのメリットが出た格好だ。

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 グラフ10,11は「The Elder Scrolls V: Skyrim」(以下,Skyrim)のテスト結果となる。
 ここではデベロッパ公式の高解像度テクスチャパックを導入しているため,Call of Duty 4とは打って変わって,グラフィックスメモリ性能がスコアを左右することになるのだが,そうなると,3600MHz相当というメモリクロックのALIENWARE M18x R2は,6008MHz相当のGTX 680からやや置いて行かれる。ただ,メモリインタフェースが192bitに留まるため,スコアが伸びきらないi7-3770T+GTX 660 Ti SLIとのスコア差は4〜9%まで縮まっており,この点は評価していいだろう。

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 「Sid Meier's Civilization V」のスコアをまとめたグラフ12,13は,標準設定の1600×900ドットで,「GPU負荷が低すぎ,結果としてCPUボトルネックが生じる」という理由によってスコア差がなくなっているが,それ以外のテスト条件では,STALKER CoPやBF3と同じ傾向になっている印象だ。高負荷設定でALIENWARE M18x R2はi7-3770T+GTX 680に12〜16%程度のスコア差をつけている。

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 「DiRT 3」のスコアは,これまでと若干異なり,ALIENWARE M18x R2のスコアがi7-3770T+GTX 680と並んだ(グラフ14,15)。GPU単体が持つ性能差を,SLI構成で相殺させてきたというわけだ。

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「液晶付き」でもi7-3770T+GTX 680より低い消費電力

冷却能力もi7-3770T+GTX 680とほぼ同じ


ALIENWARE M18x R2の消費電力テストにおいては,バッテリーパックを外し,ACアダプター駆動させている
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 1344基ものCUDA Coreが集積されたGPUを2基搭載するということで,心配になるのはその消費電力だが,実際のところはどうなのか。
 ここでは,ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を測定してみようと思う。テストにあたっては,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点をタイトルごとの実行時とした。その結果がグラフ16だ。

 ご覧のとおり,ALIENWARE M18x R2の消費電力は,全テスト条件でi7-3770T+GTX 680を下回った。数字の上では11〜38Wしか違いがないが,ここで重視しておきたいのは,ALIENWARE M18x R2の消費電力には,18.4インチの液晶パネルのそれも含まれるということである。3D性能も踏まえるに,このスコアにはかなりのインパクトがあると述べていいだろう。

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 続いて,CPUとGPUの負荷も見ておきたい。
 今回は,システムに100%の負荷をかけ続けるストレスツール「OCCT」(Version 4.2.1)と3DMark 11を同時実行し,3DMark 11が完走するまでの間に最も高い消費電力値が記録された時点を「高負荷時」として,アイドル時ともどもスコアを取得することにした。
 温度計測に用いたアプリケーションは「HWMonitor Pro」(Version 1.13)。テスト時の室温は24℃だ。また,比較対象となるデスクトップPCシステムはケースに組み込んでいない状態であることもお断りしておきたい。

 さて,CPUはともかく,GPUは搭載クーラーがそれぞれ異なるため,横並びの比較にはあまり向いていない。ただそれでも,グラフ17,18を見ると,ALIENWARE M18x R2の,高負荷時におけるCPU&GPU温度はデスクトップ機と同じレベルに収まっていることが分かるだろう。
 なお,アイドル時の温度がやや高いと思うかもしれないが,これはALIENWARE M18x R2の温度制御が,アイドル時には静音性重視になっているためだ。

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 最後に,Futuremark製のバッテリーベンチマークソフト「PowerMark」(Version 1.1.1)の実行結果もまとめておこう。テスト時の電源プランは「バランス」とし,同プランで選択されたディスプレイ輝度設定をそのまま用いたときの結果がグラフ19である。

ALIENWARE M18x R2のバッテリーパックを外したところ。14.8V,96Whという仕様だった
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 PowerMarkはバッテリーの残量が100%から5%に減るまでの時間を計測するもので,ワークロードは「Productivity」「Entertainment」「Balanced」の3つが用意されている。各ワークロードの違いはグラフのキャプションを見てほしいが,3Dゲームを想定したEntertainmentワークロードの場合,駆動時間は1時間半強といったところだ。もちろんこれは決して長くないが,18.4インチノートPCを「持ち運ぶ」機会というのはせいぜい自宅の中だと思われるので,大きな問題にはならないだろう。

※3つあるワークロードの詳細は以下のとおり
・Productivity:ワープロソフトによる文書編集とWebブラウジングを交互に実行
・Entertainment:3Dアプリケーションの実行とビデオ再生とを交互に実行
・Balanced:ProductivityとEntertainmentを交互に実行
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文句なしに現状最速のノートPC

機能面もさらに充実し,最強伝説は続く


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 以上,GTX 680MのSLI構成が採用されたALIENWARE M18x R2を見てきたが,その3D性能はデスクトップPC向けシングルGPUとして最速の座にいるGTX 680と同等以上と述べていい。2012年10月時点における最速のゲーマー向けノートPCと述べて,おそらく問題はないだろう。
 また,実際に使ってみて感じるのは,SSDがもたらす体感速度の向上,そして,3Dゲームプレイにあたって,バーチャルサラウンドサウンドのもたらすメリットがいずれもかなり大きいこと。HDMI入力で,「ゲーム環境」としての新たな使い道を提示したALIENWARE M18xが,第2世代品で,純粋な3D性能以外に,総合的な使い勝手も向上させてきたことには驚くほかない。2011年における最強のノートPCは,2012年,さらなる高みに達したというわけだ。

 今回試した(のに近い)BTO構成だと30万円を軽く超えてくるため,さすがに万人向けとはいえないものの,完璧なゲームシステムをノートPCという形状で手に入れたいのであれば,ALIENWARE M18x R2を置いてほかにない。そういえるだけの完成度が,本機にはある。

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