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【PR】飛び出せ立体視! PCゲームの新時代を切り拓く,3Dディスプレイ体験記
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印刷2010/04/27 15:36

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【PR】飛び出せ立体視! PCゲームの新時代を切り拓く,3Dディスプレイ体験記

画像集#001のサムネイル/【PR】飛び出せ立体視! PCゲームの新時代を切り拓く,3Dディスプレイ体験記


世界は立体でできている


 世の中は三次元である。三次元とは「縦」「横」,そして「奥行き」という三つの要素によって構成される空間のことだが,我々が日頃ゲームにネットにとお世話になっているPCのディスプレイはいうまでもなく二次元。3D空間を自由に移動できる最新FPSなどをプレイしていると,あたかも自分が三次元空間にいるような気分になってくるが,これは簡単に言って錯覚だ。ついでにいうと,敵をガンガンやっつけていると自分が偉くなったような気がするが,これも錯覚だ。

画像集#036のサムネイル/【PR】飛び出せ立体視! PCゲームの新時代を切り拓く,3Dディスプレイ体験記
 我々の脳ミソは,オブジェクト同士の位置関係の変化や,「あの車のサイズはこれくらい」という常識を使って無意識に画面空間を補完しているので,立体空間にいるような気になっているのだ。さまざまなものを脳内補完してきた私がいうのだから,間違いはない。
 だが,今や時代は3D。映画「アバター」の大ヒットによって,ハリウッドでは3D映画が大流行だし,“高付加価値デジタル家電”に生き残りをかける日本の家電メーカー各社は,3Dテレビの開発にしのぎを削っている。まさに,猫もヒシャクも3Dだ(編注:ヒシャクではなく「杓子(しゃくし)」です)。

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 忘れもしない「つくば科学万博」(正式名称は「国際科学技術博覧会」)の富士通パビリオンで,当時の最先端技術を使って作られた3DCG映像「ザ・ユニバース」を見て,必要以上に感動し,配られた赤青メガネをこっそり持って帰ろうとして係員に怒られた私としては,そんな時代の到来を諸手を挙げて歓迎したいと思う。え,つくば科学万博を知らない? うーむ。つい昨日のことのように思い出せるが,考えてみれば26年前の話だった。時の経つのは早いものである。


Alienware OptX AW2310+3D Vision+Alienware Auroraで至高の立体体験


これがウワサの「Alienware OptX AW2310」。画面サイズは23インチ
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 というわけで,ここからが本論なので安心してほしい。要するに,そんな3D時代の到来に合わせて私が購入したディスプレイ「Alienware OptX AW2310」(以下,OptX AW2310)と,メガネ部分を担当するNVIDIAの「3D VISION GLASSES KIT」について,使用方法やプレイ感覚などについてのレポートを書くのである。OptX AW2310の詳しいスペックは,2010年2月26日に掲載した記事を参考にしてほしいが,まあつまり,これでゲームのあんなところやこんなところを立体的に体験してしまおうという寸法である。うふふ。
 お値段は,ディスプレイとメガネ,二つ合わせて63658円(デルオンラインショップ価格。4月27日現在)だが,これを高いと見るか安いと見るかはあなたの立体へののめり込み度次第といえる。GLASSES KITだけ買ってお茶を濁そうかと思っている私のような人もいるかもしれないが,それだけではあまり意味がないので注意が必要だ。

NVIDIAの「3D Vision Glasses Kit」。これがないと始まらない
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 OptX AW2310でモノが立体に見えるのは,右目用の映像と左目用の映像を交互に表示し,メガネによって右目用の映像が右目だけに,左目用の映像が左目だけに届くようになっているからである。となると,原理的には普通のディスプレイでもできそうなものだけど,チラつきなくなめらかな映像で見るために,左右それぞれ毎秒60コマ,左右あわせて120コマ程度が必要になる。一般のディスプレイではせいぜい毎秒60〜75コマほどなので,専用ディスプレイが必要になるわけだ。これを踏まえ,まずはディスプレイだけを購入し,左右別々に毎秒120回ほどマバタキをすればメガネなしでも立体に見えそうだが,たぶん無理なので,もしそれでうまくいった人がいたら教えてね。

(左)同梱されている赤外線エミッタをうしろから見たところ。真ん中のホイールで飛び出し具合を調整できる。(右)メガネの充電は,USBケーブルをこのようにしてつなげる。上の小さなボタンで,充電の程度を確認可能
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Alienware Aurora
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 何はともあれ,さっそく荷を解こう。今回使用したPCは,デルから借りたAlienwareのAurora。デルが展開するゲーマー向けPCブランド,「Alienware」の一つ,「Alienware Aurora」で,CPUには最新のインテル Core i7プロセッサーが搭載されている。グラフィックスチップは,GeForce GTX 260で,Alienware Auroraの中ではエントリーモデルと呼べる構成だ。


Alienware Auroraスペック
  • OS:64bit版Windows 7 Home Premium
  • CPU:Core i7-920/2.67GHz
  • メインメモリ:3GB
  • グラフィックスチップ:GeForce GTX 260
  • グラフィックスメモリ:1792MB

「Alienware Aurora」公式サイト

「Alienware OptX AW2310」公式サイト

「Alienware」公式サイト


 OptX AW2310の接続方法は普通のディスプレイと同一だ。いうまでもなくDVI端子しかないので,VGA出力だけという古いグラフィックスカードでは変換コネクタが必要になるが,よく考えたらNVIDIA 3D Visionに対応しているのは「GeForce 8シリーズ以上」なので大丈夫だ。対応するグラフィックスチップなど,必要なハードウェア環境についてはNVIDIA公式サイト「システム要件」のページに細かく書いてあるのでチェキラ。

NVIDIA 3D Vision 公式サイト「システム要件」


 メガネの接続/設定には,ちょっと小技を要求される。おもむろにメガネをかけ,隣の席の編集者に「あ,キミが立体に見える」とか言って失笑を買うというお約束の小技ではなく,接続のほうで,まずは同梱の赤外線エミッタをUSBケーブルでPCと接続するわけだ。メガネはワイヤレスなのでそのままでいいのだが,最初は充電も兼ねて,こちらもUSBケーブルでPCと接続しておこう。マニュアルによれば,3時間ほどの充電で40時間の連続使用が可能とのこと。バッテリの残量は,メガネのツルにあるボタンを押すことで確認できる。


接続も設定も非常に簡単……のような気がする


 また,OptX AW2310では不要だが,ディスプレイによっては赤外線エミッタとディスプレイを専用ケーブルで接続する必要がある場合もあるみたい。
 PCのセットアップは,ドライバをインストールして設定を行えばそれでいいのだが,ここでTips。同梱されているDVDではなく,なるべく最新のドライバをネットからダウンロードして使用することがオススメで,製品の個体差もあるかもしれないが,私の買ったメガネについてきたドライバはちょっと古く,OptX AW2310を“3D Readyのディスプレイ”として認識してくれなかったりして,ちょっと大騒ぎ。あの手この手を使って,結局最新ドライバをインストールしたら一発だったというホロ苦い過去も,今となっては懐かしい。ドライバのダウンロードは,4Gamerの「こちら」からどうぞ。
 さあ,これで準備は万端だ。簡単でしょ? 半日かかったけど。

NVIDIA 3D Visionの設定画面。最新のドライバを使わないと,対応ディスプレイを検出してくれない場合があるようだ
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NVIDIAコントロールパネルで,簡単に立体視の有効/無効などを決められる
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 3D時代のとば口に立った現在,世界各国のゲームメディアはとある問題に直面している。それは,「飛び出し具合をどのように表現するか?」ということだ。グラフィックスの善し悪しについては,スクリーンショットやムービーなどで雰囲気をつかめるし,フレームレートも数値として計測できる。しかし,飛び出し具合についてはそれを定量的に測るべき指針が見つかっていないのだ。いやあ,困ったなあ。
 というわけで,ここから実際にゲームをプレイして,飛び出してるよウヒョー! というインプレッションを書いていきたいのだが,まあ,そういう理由なので皆様に実際の飛び出し具合をお見せすることができない。したがって,私の話を真に受けるしかないわけなので,その点は覚悟していただきたいところだ。とはいえ,もしあなたが,適当なパラメータを提案して,それが世界的に採用されたらゲーム史に名前が残る可能性もあるので,何かグッドアイデアを思いついたらそっと教えてください。二人で歴史に残ろう。

コラム:【設定変更あれこれ】

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 おなじみの「NVIDIA コントロールパネル」を使って,3Dの設定をいろいろと行えるので,ぜひ試してみよう。例えば「奥行き距離」を大きくすれば,文字どおり画面の奥行き変えることができるが,あまり高いと目がついてこないような場合もあるので,慣れるまではデフォルトの15%ぐらいが適正かと。この設定は,赤外線エミッタについているホイルでも変えられる。
 ちょっと分かりにくいのが,「キーボード ショートカットの設定」にある「輻輳距離」の増減。輻輳を「ふくそう」と読むのも難儀だが,面倒な説明を抜きにすれば,これを調節することで基準面(NVIDIA 3D Visionの場合,ディスプレイ表面付近)から手前への飛び出し具合を変えられるのだ。もっとオレの目の前に迫って! などという場合にはもってこいだが,あまりやり過ぎるとこちらも目がついてこないので,ほどほどに。


飛び出すPCゲームの飛び出しインプレッション


 さて,ここから実際のゲームタイトルをプレイして,その飛び出し具合のインプレッションを書いてみよう。基本的にNVIDIAの公式サイトで,「優」もしくは「良」と判定されているタイトルの中から,なるべく「立体になると面白いかも」しれないもので,なおかつ人気作で,ついでにプレイした経験のあるものを選んでみた。本当は,100タイトルぐらいズラリと並べると資料的価値が高まると思うのだが,今回は体力的な理由から5タイトルほどを紹介したい。さあ,飛び出すぞお。

■バイオハザード5
ゾンビの大群が襲ってくる本作。誰が近くで誰が遠いかよく分かるので,ナイフがバシバシ決まる,といいたいところだが,体がついていかない
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 カプコンが2009年9月にリリースしたPC版「バイオハザード5」は,開発段階から“NVIDIA 3D Vision Ready”,つまりネイティブで対応関連記事)しているだけに,飛び出しは十分だ。水面の表現やガラス越しのシーンなどに不自然さはない。とはいえ,オープニングのムービーが部分的に立体視できず,試しにメガネを上下逆さ(つまり,左右逆)に装着するとちゃんと3Dで見えるのは気のせいかしら。

ムービーシーンも飛び出して見える。スクリーンショットでは分からないので申し訳ないが,ボリューム感は満点だ。うふふ
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 使用した上記のAlienware Auroraの場合,画面解像度が1280×720ドットで,グラフィックスのクオリティ「高」あたりが適正だろうと思う(DirectX 10使用)。ご存じのように,本作にはベンチマークモードがあるので,それを使って調べたところ,最高解像度の1920×1080ドットでは平均フレームレート25fpsほどで総合判定は「C」。
 これが1280×720ドットになると,42fpsほどにフレームレートがアップして,総合判定は「B」になる。「A」判定を目指そうとすれば,画質をそれなりに落とす必要があるが,まあBで十分に楽しめる。基本的に,通常の倍にもなるフレームを描画しなくてはならない立体視の場合,解像度がフレームレートにかなり影響するようだ。

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 さて,ゲームはサバイバルホラーということで,立体でプレイした場合のノメり込み度は十分。ゾンビの大群がうわーっ! と迫ってくる様子は迫力満点だ。しかし,ここで注目すべきはやはりヒロインのシェバ・アローマだろう。とくに彼女のさまざまな追加コスチュームはぜひ立体で見る必要があるとしかいいようがなく,しかも,どことは書かないが,ちゃんと揺れるという報告は聞き捨てならん。なにしろ,立体とミニスカは相性がいいとかなり以前から思っていたのだ。
 しかし,そうしたスペシャルコスチュームを手に入れるには,「全チャプタークリア」「エンブレム×枚入手」とか,それなりの試練をくぐらなければならず,チャプター1の「処刑マジニ」をどうしても倒せない私にそれが可能なのだろうかという疑問も残る。立体視は奥が深い。


■バトルフィールド:バッドカンパニー2
ムービーシーンも立体。飛び出し方に問題はないが,グラフィックスオプションを最高まで上げると,かなり重くなってしまう
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 キル/デスレシオが0.1。つまり,一人の敵を倒すのに10回死んでいる私の究極の奥の手が3Dではないだろうか? エレクトロニック・アーツから2010年に発売された,PC版「バトルフィールド:バッドカンパニー2」は,PC向けとしては2006年の「バトルフィールド2142」以来の一本。オンラインマルチプレイをメインにした,戦車ありヘリあり笑いあり恋愛ありのドタバタ戦場が堪能できる一本だが,どうも勝てない。
 そこで,戦場を立体で見れば,敵味方の位置関係も把握しやすく,戦略も立てやすく,弾も当たりやすくなるのではないかと思ったわけだ。本作もNVIDIA 3D Visionに対応しているので,これといって苦労することなく立体に見えるが,やはり最新のFPSということで,かなり重くなるのが第一印象だ。こちらもバイオハザード5と同様,解像度を1980×1080ドットにして,さらにグラフィックス設定を最高にすると,さすがにゲームにならない。いろいろ試した結果,1280×720ドットで高めの画質設定がいいような気がするが,解像度を高くして画質を下げるのも,もちろんOKなので,好みで決めよう。

炎も浮いている感じがなくて自然だが,あんまり見とれているとたいていやられる
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 フィールドが広いため,飛び出しの程度は比較的おとなしめで,その点についてはちょっと残念。また,戦闘が非常にスピーディなので,「やあ,立体だなあ」などと悠長なことも言っていられない。とはいえ,敵のロケットが飛んでくると思わず肩をすくめてしまうし,ヘリコプターや戦車が迫ってくると,逃げ出したくなる。もっとも,立体でなくてもいつも逃げ出して背中を撃たれているような気もするのだが,とりあえずリアリティは30%アップ,といったところだろう。
 さあ,これで全クラスで全アイテムをアンロックし,押し寄せる敵兵を次々になぎ倒し,グローバルランキングでトップになり,女の子にモテモテで背もぐんぐん伸びるはずだ。そうだといいなあ。

中/長距離の戦闘がメインになるので,迫ってくる感じは少なめ
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■トゥームレイダー: アンダーワールド
 ズーから2009年にリリースされたPC版「トゥームレイダー: アンダーワールド 日本語版」の主人公はもちろん,イギリス貴族で世界的なトレジャーハンターであるララ・クロフト嬢。彼女こそ,世界で最も立体感を強調したいキャラクターであることは間違いない。もしかすると間違っているかもしれないが,この場は納得してほしい。

グラフィックスオプションをかなり高くしても,軽快に動いてくれる。今,最も飛び出してほしいキャラクター,ララ・クロフト
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 しかもアンダーワールドの場合,最初のチャプターのララがずっとスイムスーツ姿という魅惑の設定だ。使用されている独自の描画エンジンは非常に軽く,解像度設定を最高にしてもララの動きは軽快。飛んだり跳ねたり,足を滑らせて崖からまっさかさまに落ちたりと大忙しだ。字幕が二重に見えてしまったり,カットシーンでオブジェクトに位置関係が変だということもあるが,気にしなければ気にならないレベル。とはいえ,銃のレティクル(照準)が消える場合があり,戦闘シーンがちょっとやっかいかも。オートエイムが効くので,実用上,あまり心配する必要はないと思うが,ちゃんと狙った場所に弾が当たっているのかどうかよく分からないので,やっぱり心配だ。
 古代遺跡の巨大さ,場所の高さ,奥行きなど,ステージの3Dっぷりもすばらしいので,ララファンにはオススメ。うう,高い。

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■Far Cry 2
 オープンワールドなシステムを持ったタイトルの代表として選んだのは,Ubisoft Entertainmentが2008年に発売したFPS「Far Cry 2」のPC版。どうしてもFPSタイトルが多くなりがちなので,ここではいっちょ,Bethesda Softworksの人気RPG「Fallout 3」を紹介しようかとも思ったのだが,よく考えると私はいつもゴキブリに食われてVault 101を脱出できず,核の炎に焼かれて廃墟となったワシントンD.C.の風景を見たことがなかったのだった。残念である。
 ともあれ,広大なアフリカの大自然を舞台に,私利私欲のため無慈悲に戦う傭兵達の姿を描くFar Cry 2は,自慢じゃないが,かなりやり込んだタイトル。ダイヤモンドはすべて回収し,武器もすべて手に入れ,ミッション達成率は100%だ。うふふ。
 使用されているゲームエンジン「DUNIA Engine」は,NVIDIAのライバルじゃないかと思うAMDの技術協力を受けているが,NVIDIA 3D Visionでも問題なく見事に飛び出してくれる

緻密に描かれた,美しいアフリカの光景が立体に。観光旅行をしている気分だ
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 「敵が見えにくい」ことで個人的に有名な本作だが,立体になれば見つけやすくなるだろう,まってろよ傭兵どもめ,と思いきや,リアルになったぶんかえって発見しにくくなった。木立の陰に隠れられるともう,どこにいるんだか……。というわけで,3D化によって手強いゲームになってしまった本作だが,やはり描き込まれたアフリカの景観はすばらしく,ゲームへの没入感がさらに高まってくる。サバンナに日が沈むシーンはとりわけ見事で,つい車を降りて見ほれてしまう,ってのは以前掲載したレビューにも書いたような気がするが,そういう感じ。ただ,オブジェクトの位置関係がおかしいところもなきにしもあらず。
 私が使用したPCの場合,1920×1050ドットではヘビーすぎ,マウスがついてこなかったりするので,試行錯誤の結果1280×720ドットあたりに落ち着いた。その代わり,グラフィックスレベルはおおむね“Very High”を適応しているので,画面はやっぱり美しい。

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■Call of Duty: Modern Warfare 2
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 2009年の最大のヒット作の一つ,「Call of Duty: Modern Warfare 2」は,NVIDIAの公式サイトの対応ゲーム表によれば,「優」(Excellent)ではなく「良」(Good)という判定。おそらく,HUDや字幕が手前に浮かんでいるように見えることや,レティクルが見えにくいことなどが原因かと思われるが,普通にプレイするぶんにはほとんど問題ない。
 飛び出し具合は,なんというか上品な感じで,手前にオブジェクトが突き出してくるようなシーンはないが,奥行きがグッと増してフィールドが広がる感じだ。とくにミッション「クリフハンガー」の,目もくらむ高さの氷壁を登るときのお尻ムズムズ感や,スノーモービルチェイスは個人的に迫力が50%アップ。さんざんプレイした本作が,まるで新作タイトルのように感じられて,その点もお得である。
 ゲームに使用されている描画エンジン,「IW 4.0」は非常に軽快で,1680×1050ドットの解像度で,画面設定をできる限り高めても,ストレスなくプレイできる。

私が,感情移入しやすいタイプで,しかも高いところがあまり得意でないという部分を差し引いても,雪山のミッションは立体になることで迫力が増す
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コラム:【次世代の3D酔い】

 1992年に発売された、エポックメイキングなタイトル「Wolfenstein 3D」で,「ああ面白い。でも気持ちが悪い。うう」という人生初の3D酔いを体験して以来,今ではすっかりそんなものとは無縁になったはずの私だが,今回の記事のため,いくつものゲームを長時間プレイしていると,久々にあの懐かしい気持ちが……。うう。
 平面から立体へのドラスティックな進歩だけあって,脳ミソが慣れるまでにはちょっと時間がかかるのだろう。まさに,“次世代の3D酔い”というわけで,時代を先取りしているセレブな感じがたまらない。うう。すばらしい。うう。セレブ……。

タイトルによっては視野角を調整できたりするので,次世代3D酔いがきつい場合は試してみよう。そのうち慣れると思うけど
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時代を先取りしたいPCゲーマーには必須のアイテム


 というわけで,以上5タイトルのプレイ感などを簡単にまとめてみたが,いかがだったろうか? まあ,いかがだったろうかと聞かれても困ると思うけど,機会があればぜひ自分の目で確かめてほしい。飛び出しますよ。ちなみに,まるで事前に打ち合わせをしていたかのように,ビックカメラ池袋店および新宿店,そして秋葉原 アークで3D立体視のデモが行われる予定だ。詳細についてはまだ未定だが,決まり次第お知らせしたいと思うので,東京近郊限定になってしまうけど,その目で見てみたいという方は続報などをお楽しみに。

 かつてというか,つい最近まで“イロモノ”と思われていた立体視も,確実に市民権を獲得しつつある今日この頃。実験期を経て,ついに飛び出すゲームが我々の手の届くところにやってきたのだ。現在のところ,どうしても3Dでゲームをプレイする必要があるわけではないが,おそらく,今後はデベロッパも立体を意識したゲーム作りに傾斜していくだろうし,開発ツールやドライバも洗練の度を高めていくはず。今のところ私には想像できないが,「立体ならでは」の特質を活かしたシステムも登場するだろう。オブジェクトの大小を判定するパズルとか。
 とはいえ,今回の体験ではフル解像度で画面設定を最高にするとかなり重くなってしまったことも事実だ。OptX AW2310とNVIDIA 3D Visionのメガネを手に入れた以上,次はハイエンドPC,とばかりにハイクラスのAlienwareを買ってしまいそうな自分が怖い。

4Gamer内「Alienware特設ページ」

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