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NVIDIA,CUDA 4.1をリリース。CUDAコンパイラのソースコード公開も
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印刷2011/12/14 16:08

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NVIDIA,CUDA 4.1をリリース。CUDAコンパイラのソースコード公開も

画像集#003のサムネイル/NVIDIA,CUDA 4.1をリリース。CUDAコンパイラのソースコード公開も
 中国時間2011年12月14日,NVIDIAの主催するハイパフォーマンスコンピューティング関連カンファレンス「GTC Asia」が北京市で開幕したが,同社はそれに合わせ,新たなCUDA開発環境「CUDA 4.1」をリリースした。最大の注目点はLLVMベースとなるCUDAコンパイラが搭載され,そのソースコードが公開された点だ。

 LLVM(Low Level Virtual Machine)は,Appleなどが参加する,“言語非依存”のコンパイラ環境だ。高級言語のコードを,「LLVMアセンブラ」と呼ばれるCPU非依存のアセンブラコードへと変換し,強力な最適化を行ったうえでCPU依存の実行コードに変換する点が特徴で,C言語やC++,Objective-CなどといったC言語系だけでなく,Fortranなど,さまざまな言語に対応できるコンパイラプラットフォームとして注目されている存在である。
 CUDAコンパイラがLLVMベースになったということは,従来のCUDA C(Cg)に限らず,さまざまなプログラミング言語でGPUが利用できるようになる可能性が出てきたということなのである。

 また,NVIDIAは同時に,「CUDAプラットフォームのオープン化」を明言し,LLVMベースとなるCUDAコンパイラのソースコードを研究者やツールベンダーに公開している
 要するに,NVIDIAのGPUでしか利用できなかったCUDA環境が,ほかのCPUやGPUに広がっていく可能性が出てきたのだ。たとえば,CPUや,それこそRadeonなどの他社製GPUでもCUDAを利用できる可能性が出てきたわけで,CUDAの標準化をさらに推し進める起爆剤となり得るのである。

LLVMベースのCUDAコンパイラのソースコードが公開された。これにより,NVIDIAのGPU以外でもCUDAを利用できる道がひらけるのだ
画像集#002のサムネイル/NVIDIA,CUDA 4.1をリリース。CUDAコンパイラのソースコード公開も

 CUDAのオープン化は,GPGPUにとって非常に大きな一歩となるかもしれない。

NVIDIAの開発者向け情報ページ(英語)


#### 以下,リリースより ####

NVIDIA、コンパイラのソースコードを提供し、
CUDAプラットフォームを公開
人気の高い並列プログラミング・モデルに対し、
新しい言語やアーキテクチャーのサポートを

研究者やソフトウェアツールのデベロッパーが追加が可能に

2011年12月14日 - GTCアジア(北京) −NVIDIA(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、LLVMベースの新しいNVIDIAR CUDARコンパイラについて、そのソースコードを研究者やソフトウェアツールのベンダーに提供すると発表しました。ソースコードが提供されると、GPUをサポートするプログラミング言語を増やしやすくなりますし、CUDAアプリケーションをサポートするプロセッサー・アーキテクチャーも増やしやすくなります。

LLVMは幅広く利用されているオープンソースのコンパイラ・インフラストラクチャーです。モジュール型の設計となっているため、サポートするプログラミング言語やプロセッサー・アーキテクチャーを簡単に追加できます。Adobe、Apple、Cray、Electronic Artsなど、多くの有名企業がさまざまなプログラミングに利用しています。

新しいLLVMベースのCUDAコンパイラはNVIDIAの並列GPUをアーキテクチャー・レベルでサポートするように拡張されており、最新のCUDA Toolkit(v4.1)の一部としてすでに公開されています。

ジョージア工科大学の教授で、CUDA Cで書かれたソフトウェアを異なるプロセッサー・アーキテクチャーへとマッピングするOcelotプロジェクトのトップでもあるスダカー・ヤラマンチリ(Sudhakar Yalamanchili)氏は、次のように述べています。「CUDAプラットフォームの公開は、大きな一歩だと言えます。今後、コンピューティングはヘテロジニアスな方向に進むわけで、CUDAプログラミングモデルはAMD GPUやIntel x86 CPUなども含むさまざまなタイプのプロセッサーにおけるパフォーマンスを最大化できるパワフルな方法になります。」

ヘテロジニアスな並列システムのプログラミングにおいて新たなアプローチを実現し、ドメイン固有の問題や将来的なプログラミングモデルに対処できれば、エクサスケールのコンピューティングに向けた歩みを加速することができます。CUDAコンパイラやその内部表記(IR)についてNVIDIAがソースコードを公開するということは、CUDAプログラミングモデルを他のアーキテクチャへ研究者が柔軟にマッピングできるようになり、次世代のハイパフォーマンス・コンピューティング・プラットフォームについても開発が加速することになります。
ソフトウェアツールのベンダー各社もコンパイラのソースコードを入手し、カスタムソリューションの構築に利用することができます。

Portland Groupのディレクター、ダグ・マイルス(Doug Miles)氏は、次のように述べています。「この公開のおかげで、PGIでは、NVIDIA CUDA C/C++と同じデバイスレベルの最適化技術を活用するCUDAネイティブなFortranコンパイラとOpenACCコンパイラの開発が可能になりました。既存ツールでシームレスなデバッギングやプロファイリングができるようになるので、高レベルの最適化や言語機能に集中できるとPGIでは歓迎しています。」

CUDAコンパイラのソースコードは、まず、大学研究者およびソフトウェアツールのデベロッパーに提供されます。登録は、http://developer.nvidia.com/cuda-sourceからおこなえます。

NVIDIA CUDAプログラミング環境についての詳細は、CUDAウェブサイトをご覧ください。
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