Razer，「OUYA」のソフトウェア資産などを買収

　北米時間2015年7月27日，企業の時価総額が10億ドルに達したとアナウンスしたばかりのRazerが，Androidベースの据え置き型ゲーム機「OUYA」のソフトウェア資産を買収したと発表した。ソフトウェア資産には，コンテンツカタログやオンラインショップなどが含まれており，OUYAの従業員もRazerに受け入れられるという。
　買収金額などは明らかにされていない。なお，OUYAのCEOであるJulie Uhrman（ジュリー・ウルマン）氏はRazerに移籍することなく退社したと，自身のTwitterで報告している。

Razer公式サイト「Razer Acquires OUYA Software Assets」

　クラウドファンディングサイト「Kickstarter」で850万ドル以上の開発資金を集め（関連記事），2013年6月に「99ドルで購入できるゲーム機」として鳴り物入りで発売されたOUYA。現在までに1000作品を超えるライブラリを保有しているが，独占タイトルの少なさから話題性に乏しく，セールスも芳しくなかったのか，一年ほど前から広報活動もあまり行われなくなっていた。

　RazerはOUYAのハードウェア事業は買収せず，手に入れたライブラリを独自のAndroid搭載デバイスである「Razer Forge TV」およびソフトウェアプラットフォーム「Cortex TV platform」に組み込んでいくとしている。今後は，OUYAが持つ20万人分のアカウントも統合し，OUYAのユーザーにRazer Forge TVへの移行を促していくことになるだろう。
　すでに，OUYAの公式サイトでもハードウェアの販売は止まっている模様なので，今回の買収により，OUYAはハードウェア事業から撤退する可能性が高い。