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RX 9070シリーズに対応する「AMD Software 24.3.1」リリース
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印刷2025/03/07 17:14

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RX 9070シリーズに対応する「AMD Software 24.3.1」リリース

画像集 No.001のサムネイル画像 / RX 9070シリーズに対応する「AMD Software 24.3.1」リリース
 米国時間2025年3月6日,AMDは,「Radeon RX 5000」シリーズ以降のGPUと,RDNAアーキテクチャ以降のGPUを内蔵するAPU向けドライバソフト「AMD Software Adrenalin Edition 25.3.1」(以下,AMD Software 25.3.1)をリリースした。WHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)通過版としては2024年12月のAMD Software 24.12.1以来となる本ドライバは,ミドルクラス市場向けの新型GPU「Radeon RX 9070 XT」および「Radeon RX 9070」に対応するドライバだ。

 同GPU発表時にAMDが予告していたとおり,AMD Software 25.3.1は,新機能を含むやや大規模なアップデートになっている。AMD Software 25.3.1における新機能は,Radeon RX 9070シリーズのみで利用できる3つの機能と,既存のGPUも利用できる2つの機能に大別できる。順に説明していこう。


AIベースの超解像技術「FSR 4」


 「Fidelity FX Super Resolution 4」(以下,FSR 4)は,Radeon RX 9070シリーズ以降が対応するAIベースの超解像技術だ。近日中にアップデートされる予定のものを含めると,30タイトル以上のゲームで利用できるという。たとえば,「Dragonkin: The Banished」では,3月6日にFSR 4対応アップデートが配布されるそうだ。
 同機能を有効化するには,AMD Softwareのワンクリック最適化機能「HYPR-RX」をオンにするか,ゲーム個別のグラフィックス設定で行う。

 ちなみに,ゲームでFSR 4が機能しているかどうかは,[ALT]+[R]キーで起動するオーバーレイで確認できるそうだ。


AIを用いたアドバイス機能「AMD Chat」と「Image Inspector」


 AMD Software 25.3.1では,PC上で動作するAIからアドバイスが得られる機能が2つ実装された。
 そのひとつ「AMD Chat」は,AMD製ハードウェアに関するユーザーの質問に,テキストや画像を生成して答えるという。2つめは,ゲームの画像をキャプチャして,グラフィックス品質の改善をアドバイスする「Image Inspector」だ。これらの機能は,今のところRDNA 4世代のGPU,つまり本稿執筆時点ではRadeon RX 9070シリーズでのみ利用できる。


画質と応答性が改善した「Image Sharpening 2」


 Radeon RX 9070シリーズでは,ゲームや動画の画像品質を改善する「Image Sharpening 2」が利用できる。従来からあるImage Sharpeningと比べて,画像品質が向上しているうえ,応答性も改善するとのことだ。

 以上がRadeon RX 9070シリーズのみ対応する機能だ。


ゲームを問わないフレーム生成機能「AFMF 2.1」


 AMD Software 24.3.1では,既存のRDNAベースのGPUでも利用できる2つの新機能も盛り込まれている。

 ドライバレベルで中間フレームを生成することで,見かけのフレームレートを向上させる「AMD Fluid Motion Frames 2」(AFMF 2)は,Radeonユーザーにはおなじみの機能だ。そのAFMFが,「AFMF 2.1」へとバージョンアップした。

AMD Software 24.3.1におけるAFMF 2.1の設定
画像集 No.002のサムネイル画像 / RX 9070シリーズに対応する「AMD Software 24.3.1」リリース
 AFMF 2.1では,生成フレームの品質向上や,遅延の低減を図っているとのこと。リリースノートによると,AFMF 2.1を利用できるのは「Radeon RX 6000以降およびRyzen AI 300シリーズ」とあるが,筆者の作業用PCに搭載されている「Ryzen 9 7940HS」(※内蔵GPUは,RDNA 3ベースの「Radeon 780M」)も,AFMF 2.1に切り替わっていた。おそらくだが,RDNA 2アーキテクチャ以降の統合GPUでも,AFMF 2.1にアップグレードされるものと思われる。


AMD製ソフトウェアのインストール状態を一括管理する「AMD Install Manager」


 AMD Softwareやチップセットドライバといったドライバソフトウェアに加えて,視線追跡技術を応用して,画面を横からのぞき見されにくくする「Privacy View」など,AMDがユーザーが提供しているソフトウェアは増えている。AMD Software 25.3.1で新設された「AMD Install Manager」は,そうしたAMD製ソフトウェアのインストール状態を一括で管理して,必要に応じてアップグレードや追加インストールといった支援を行ってくれる機能である。

 具体的には,AMD Software起動時に,次のウインドウが表示されるので,そこから追加インストールなどを行えるというものだ。

AMD Install Managerの例。チップセットドライバのアップデートを促されている
画像集 No.003のサムネイル画像 / RX 9070シリーズに対応する「AMD Software 24.3.1」リリース

 誰にでも役立つという機能ではないが,AMD Software以外のドライバ更新にもすぐに気づけるので,利便性が向上するのは確かだろう。

 以上がAMD Software 25.3.1に新設された新機能だが,これらに加えて新作ゲーム対応や性能向上策が盛り込まれている。

 AMD Software 25.3.1で対応した新作タイトルは,基本プレイ無料のヒーローシューター「FragPunk」と,新作アクションアドベンチャー「スプリット・フィクション」だ。両タイトルともに性能向上はアピールしていないので,AMDが動作を確認したという理解でいいだろう。

 また,Radeon RX 7000シリーズ向けには,AI関連機能や性能強化が盛り込まれている。たとえば性能面では,写真現像ソフト「Adobe Lightroom」のAIを使用した「ディティールエンハンスメント」が最大70%,写真の品質を向上させるソフト「Topaz Photo AI」が最大40%,動画編集ソフト「DaVinci Resolve」のAIを用いた処理が最大10%という具合に,AMDは大幅な性能向上をアピールしている。

 そのほかにも,AMD Software 25.3.1に合わせて「AMD Streaming SDK」がリリースされた。「AMD Advanced Media Framework」(AMAF)をベースとした動画ストリーミングに,インタラクティブな機能を持たせるSDKだ。ライブチャットやキーボード,マウス入力といったインタラクティブ機能を統合したストリーミングアプリを開発しやすくするSDKと理解していいだろう。

 リリースノートを眺める限り,まだRadeon RX 9070シリーズにはいくつか不具合が残っているようだ。発売直後のGPUやドライバソフトに不具合があるのはいつものパターンだが,これまでの例からしても落ち着くには,少し時間が必要かもしれない。

### 以下,英文リリースノートまとめ ###

●AMD Software 25.3.1の対応GPU
  • Radeon RX 9070シリーズ
  • Radeon RX 7000シリーズ
  • Radeon RX 6000シリーズ
  • Radeon RX 5000シリーズ
  • Radeon RX 7000M/7000Sシリーズ
  • Radeon RX 6000Mシリーズ
  • Radeon RX 5000Mシリーズ

●AMD Software 25.3.1の対応APU
  • Radeon AI 300シリーズ
  • Ryzen 9000シリーズ
  • Ryzen 8000シリーズ
  • Ryzen 7000シリーズ
  • Ryzen 6000シリーズ
  • Ryzen Mobile Processors with Radeon Graphics(※RDNA世代以降)

●AMD Software 25.3.1が統合するコンポーネント(※比較対象はAMD Software 25.2.1)
  • Display Driver Version:24.30.31.03-250225a-412790C-AMD-Software-Adrenalin-Edition(←24.20.33.05-250210a-412654E-AMD-Software-Adrenalin-Edition)
  • UI:2024.1127.1945.2044(←2025.0225.0110.2052)
  • AMD Windows Driver version:32.0.12033.5029(←32.0.13031.3015)
  • 2D Driver:8.1.1.1634
  • Direct3D Driver:9.17.11.0272(←9.17.11.0279)
  • OpenGL Driver:24.09.240702_2e2ba6f(←25.02.241127_5715cfc)
  • Audio Driver:10.0.1.38
  • Vulkan Driver:2.0.317(←2.0.331)
  • Vulkan API:1.3.292(←1.3.302)

●AMD Software 25.3.1における最適化
  • Radeon RX 7000シリーズにおいて,Adobe Lightroomのディティールエンハンスメントが70%,Topaz Photo AIが最大40%,DaVinci ResolveのAIを用いた処理が最大10%向上

●AMD Software 25.3.1における新新要
  • Radeon RX 9070シリーズに対応
  • Radeon RX 9070向けの新機能FSR 4,AMD Chat,Image Inspector,Image Sharpening 2に対応
  • AFMF 2.1およびAMD Install Managerに対応
  • AMD Streaming SDKなど各種AMD/GPUOpen製SDKのアップデートに対応
  • FragPunk,スプリット・フィクションに対応
  • HYPR-RX対応タイトルに「S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl」など3タイトルを追加
  • VK_EXT_depth_clamp_controlなど新たなVulkan拡張に対応(関連リンク)。

●AMD Software 25.3.1で解決した問題
  • 「Twitch」で,「Enhanced Broadcasting」を有効にして「OBS Studio」を使用すると,HEVCのエンコードが意図したとおりに機能しないことのあった問題
  • 「Ryzen AI HX 370」など一部のAMD製統合GPUで「Warhammer 40,000: Space Marine 2」をプレイすると,断続的にドライバのタイムアウトやゲームのクラッシュが発生することのあった問題
  • Radeon RX 7000シリーズにおいて,「Delta Force」の描画性能が本来よりも低かった問題
  • 「FidelityFX Super Resolution 3」(FSR 3)のフレーム生成を有効化して「Marvel Rivals」をプレイすると,断続的に画面のカクつき(スタッター)を生じることのあった問題

●AMD Software 25.3.1における既知の問題
  • 「Image Inspector」を有効化して「Marvel's Spider-Man 2」「Ratchet & Clank: Rift Apart」をプレイすると,AMD Softwareが断続的にクラッシュすることがある。この問題は,Image Inspectorを無効にすることで一時的に回避できる
  • ドライバインストール直後に,Webブラウザ「Microsoft Edge」(以下,Edge)でYouTubeを視聴すると,本来より性能が低いことがある。この問題は,Edgeを再起動してYouTubeを開き直すことで回避できる
  • ROP数の検出に,GPUOpenで提供している「AMD Display Library」を利用したサードパーティ製のツールで,誤ってROP数が64と報告されることがある。この問題には今後のドライバの更新で対応予定とのこと
  • Radeon RX 9070シリーズで,MSAA x8を設定して「Counter-Strike 2」をプレイすると,誤ったガンマ値になることがある
  • Radeon RX 9070シリーズで,「Assetto Corsa Competizione」をプレイすると,本来より性能が低いことがある
  • 「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」において,グラフィックス品質を「Very Ultra」に設定して,パストレーシングが有効になっていると,断続的にゲームがクラッシュすることがある。パストレーシングを無効化することで,この問題を一時的に回避できる
  • Ryzen 7000シリーズ以降のRyzen CPUとAMD製GPUを組み合わせたシステムで,「AMD Cleanup Utility」使用後に,「AMDバグリポートツール」が断続的にポップアップすることがある
  • 特定のノートPCにおいて,ドライバのインストールを完了後,内蔵Webカメラの起動に断続的な障害が発生することがある。この問題が発生した場合は,AMD Cleanup Utilityを使用してドライバをアンインストールしたうえで,AMD Software 24.12.1の使用を推奨するとのこと

  • 関連タイトル:

    AMD Software

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