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印刷2006/08/25 11:46

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[GC 2006#20]ついに「Hellgate」の登場間近,日本語版も同時に開発中

 ドイツのゲームショウ「GC」というのは,昨年記事にしたように非常にユーザーフレンドリーなショウだ。ユーザーに遊んでもらうこと,ユーザーに楽しんでもらうことを最優先に構成されている。そんな,ガツガツした雰囲気のないせいなのか否か,E3ではアポイントとインタビューに追われるエースどころの開発者達も,呑気に会場をふらふらしていることが多い。

 それでもたいがいはお付きの人がいるし,どこかへ向かう途中だったりするので,挨拶程度で終わってしまうことも多いが,たまに立ち話程度が許されることもある。今回のBill Roper(ビル・ローパー)氏もそんなパターンだ。まさにWindowsゲームブースで「Hellgate: London」を遊んで出たところにバッタリ出くわして,話かけたら向こうから話に乗ってくれた。ちょっとだけ時間があったらしい。ほんの3分くらいの出来事だったが,その模様をお伝えしよう。

4Gamer:
 Bill! お久しぶりです。ここで会えるとは思いませんでした。

Bill Roper氏(以下,Roper氏):
 やぁこんにちは!

4Gamer:
 どうですか,ドイツのゲームショウは。

Roper氏:
 とってもいいね。ユーザーがみんな楽しそうだし業界の盛り上がりを感じるし,とてもエキサイティングで最高なショウだと思う。

4Gamer:
 韓国も結構好きなんですよね。G★(韓国のゲームショウ)とGC(ドイツのゲームショウ)と,あなた個人としてはどちらが好きですか?

Roper氏:
 難しいなぁ……あっちは違う意味で最高だよ。知ってのとおりオンラインゲームの盛り上がりはすごいし,ラッキーなことにファンとなって僕らの作品を待っていてくれているユーザーさんもいっぱいいるし。

4Gamer:
 その“作品”なんですけど,今大体完成度は何%くらいなんですか? いまちょっと触ってみたけど,正直あまり変わった気がしなくて……。

Roper氏:
 80……いや嘘,ごめん。75%くらいって言っておくことにする。いつもその質問は悩むなぁ。自分としては,「アレはできてるけどこれはできてないし……」とか色々考え出すとなかなかうまく数字が出せないんだ。あとほら,勝手なこと言うと色々なところから怒られるしさ(笑)。

4Gamer:
 その分だと結構早く出そうですね。

Roper氏:
 年内にはテストを開始するよ。断言するとまた怒られちゃうけど,今はそのつもりで作業してる。

4Gamer:
 やっと登場するんですね。日本のユーザーもすごく期待して待っていますよ。ところでTGS(東京ゲームショウ)ではユーザー向けに一般公開するんですよね?

Roper氏:
 もちろん! しかもTGSで出展するときは,日本語ローカライズ版なんだ。

4Gamer:
 ローカライズしてるのはバンダイナムコゲームスですか?

Roper氏:
 もちろん。彼らがすごくがんばってくれてるんだ。さすがに今作業中だし保証はできないけど,たぶん日本語版で出展できると思う。日本のユーザーさんはぜひ期待して待っててほしい。

4Gamer:
 それは心強い言葉ですね。期待して待っていることにします。では,世界各地でお会いしてますが,次は東京で!

Roper氏:
 Yes,次は東京で!

 ――その大半の内容は,ChinaJoyのときの記事に書いてあることそのままで,あのときの話を違うタイミングで裏付ける形となった。少なくとも単なるリップサービスではないことも証明されたことになる。
 「Hellgate: London」の完成度はすでに相当高く(甚だ失礼なことではあるが,直前にプレイアブル版で遊んだ限りでは,昨年のG★,今年のE3と比べてとりたてて進化しているようには見えなかった),今年中にテストを開始するつもりでがんばっているとのこと。開発完成度も,ChinaJoyに引き続いて本人言うところの「75%」とのことなので,案外その言葉は嘘ではないのかもしれない。
 しかしなにより,今年の東京ゲームショウで日本語版として一般ユーザーの前に展示されるかもしれないというのは大きい。ビル・ローパーという名前,Diabloライクなゲームデザインということも相まって,日本のプレイヤーの間での前評判は非常に高い本作だが,最初に日本のプレイヤーの前に姿を現すときは,すでに日本語版になっているというわけだ。

 会話中にも直接触れたが,1年以上に渡ってHellgateの進化を見てきた筆者も,完成度がそんなに高くなっていることに,恥ずかしながら全然気付かなかった。そもそも本作自体,取り立てて派手なグラフィックスもないし,斬新なゲームシステムが用意されているわけでもない。毎回ゲームショウ用のキャラクターで,ゲームショウ用に用意されているステージで遊んでいる我々に,その真価が分かっているとはとうてい言えないのかもしれない。
 “あまりにも当たり前”だからこそ待たれている本作が,世界のプレイヤー達を裏切らないことに期待したい。(Kazuhisa)

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