ポケモンの模倣ゲーム「ポケットモンスター リマスター（通称）」の知的財産権侵害訴訟が和解成立

　ポケモンは，中国で開発・配信されたモバイルゲーム「ポケットモンスター リマスター（通称）」（現地名：口袋妖怪：复刻。別名：口袋之旅）の運営会社である，広州マイチネットワークテクノロジーおよびホルゴスファンチネットワークテクノロジーと，和解したことを明らかにした。


　本件は，ポケモンが2021年12月3日に広東省深圳市中級人民法院に提起した，関係会社6社への知的財産権の侵害訴訟となる。

　同作は「ポケットモンスター」シリーズの許諾を得ず，ゲーム内容の模倣であると著作権侵害を訴えられ，同社より5億元（約100億円）の損害賠償が求められた。2024年9月には勝訴判決が下され，広州マイチネットワークテクノロジーには損害賠償金1.07億元（約23.4億円）を，関係各社には連帯賠償責任による一部負担を命じられていた。

　そのあと，上記2社は第1審の判決に対してこれを控訴。2024年12月18日に第2審が開かれたが，同日，賠償問題は調停に達した。2025年2月19日，ポケモン上海も「中国における知的財産権侵害事件第2号案件の和解成立のお知らせ」を公開し，両社との正式な和解を発表した。

　これに伴い，上記2社は以下の謝罪声明を公開した。書面には，自らの行為が違反していたことを認識しながら，作品人気に便乗して不正競争行為を働き，「ポケットモンスター」のイメージに悪影響を及ぼしたことに対して，権利者やファンを含む関係各位に謝罪している。

　なお，当該ゲームの配信・運営はすでに停止となっている。

中国における知的財産権侵害訴訟の勝訴判決について

中国における知的財産権侵害事件第2号案件の和解成立のお知らせ