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FCからSwitchまで,任天堂の歴代ハードに対応したADV「CRONELA'S MANSION」が支援を受付中。洋館で奇妙な住人と交流し,兄弟を助け出す
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Kickstarter「CRONELA'S MANSION」キャンペーンページ
「CRONELA'S MANSION」は懐かしい「マニアックマンション」風のアドベンチャーゲームである。心優しく勇敢な主人公の「TOMMY」は,行方不明になった兄弟を探すために不気味な洋館へと乗り込む。そこは魔女「CRONELA」の屋敷であり,蜘蛛をペットにする魔女志望の「HEDDA」や,その弟でゲームオタクの「ANIVAL」,ゾンビのような姿をした叔父の「PAVEL」といった風変わりな人々が住んでいる。果たしてTOMMYは無事に兄弟を探し出すことができるのだろうか?
物語は50以上のシーンからなっており,プレイヤーが干渉できる多数のオブジェクトが用意されるという。
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主人公TOMMYは,兄弟を助けるために魔女の館に乗り込む |
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魔女CRONELAの娘で,自身も魔女志望のHEDDA |
インディーデベロッパが物理カートリッジでゲームをリリースする例が近年増えているが,本作の特徴はNES,SNES,ゲームボーイ,ゲームボーイカラー,ゲームボーイアドバンスと対応機種が幅広いことにある。さらに,Nintendo Switch,PS5,Xbox,PCといった現行機版も用意されるのだから面白い。
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ゲームのストーリー自体はどの機種でも同じだが,それぞれのバージョンはグラフィックスやシステムが微妙に異なっている。NES版はテキストが最も多く,キャラクターの心情を理解するのにもってこいだという。SNES版はNES版の移植ではなく,フルスクラッチでプログラムを作成しており,グラフィックスが向上しているとのこと。
そして,ゲームボーイアドバンス版はアイテムがアイコン化されており,他機種版にはない「EXTRA COMMAND」が用意されている。ゲームボーイカラー版は使えるコマンドが6つにシンプル化されているものの難度が高いという。
現行機版は,シーンやキャラクターが多いのに加えて「スキル」システムが実装され,「怖がらせる」「死んだふりをする」「脅す」「こっそり歩く」といった動作が可能になる。
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プレッジ(支援)は12ユーロ(約1900円)から。12ユーロでゲームボーイ/ゲームボーイカラー版,20ユーロ(約3200円)で現行機版,21ユーロ(約3300円)でゲームボーイアドバンス版,24ユーロ(約3800円)でNES及びSNES版のデジタルバージョンが手に入る。
物理カートリッジは50ユーロ(約7900円)からで,中にはファミコン型のカートリッジ(中身はNES版)やフロッピーディスクも用意されている。これら物理カートリッジ版には,不正コピー防止用の紙製円盤(作中で円盤についての質問が出るため,ゲームだけを不正コピーしたのでは解けない仕組み)も付属しているのだから,懐かしさの演出も徹底している。
ストレッチゴールには,「続編の制作」が32万ユーロ(約5100万円),「本作のメガドライブ/ジェネシス版」が34万5000ユーロ(約5500万円)というものもあり,今後も注目だ。
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ファミコン型カートリッジ。写真左が「Anti-copy cardboard wheel」(不正コピー防止用円盤) |
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PC版。38万ユーロ(約6000万円)のストレッチゴールを達成すると,フロッピーディスクにはMS-DOS版とCommodore64版が収録されるとのこと |
一つのゲームに多数のバージョンがあり,内容が少しずつ異なっているあたりは,レトロゲーム時代を思わせるものがある。どの機種でプレイするか悩んでみるのも楽しいだろう。また,Kickstarterのページでは,マニアックマンションの制作者であるRon Gilbert氏とGary Winnick氏へのトリビュートも捧げられている。同作は1988年にファミコン版も発売されており,同作が思い出に残っているという人も多いはず。対応言語は残念ながら英語のみだが,辞書を引きつつ遊んでみるのもいいだろう。
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Kickstarter「CRONELA'S MANSION」キャンペーンページ
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