一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会は本日(2022年8月24日),ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2022」によるゲームアワード
“CEDEC AWARDS 2022”各部門の最優秀賞を発表した。
CEDEC AWARDSは,CEDEC2022の受講者や講演者の投票によって,コンピュータエンターテインメント開発の進歩に,大きな影響を与えた開発者や団体を表彰するものだ。
エンジニアリング部門では,人気コンテンツ制作における技術や応用事例を多数発表した
Cygames Tech Conference運営チームが最優秀賞を受賞。
サウンド部門では
「ウマ娘 プリティーダービー」サウンド開発チームが最優秀賞となり,Cygamesのチームが2部門でトップに輝いた。
ゲームデザイン部門と
ビジュアルアーツ部門では,フロム・ソフトウェアの
「ELDEN RING」開発チームが最優秀賞となり,こちらも二冠を達成した。また,特別賞は今回の発表に先駆けて8月4日に発表済みで,フロム・ソフトウェアの宮崎英高氏が受賞している。
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一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会は2022年8月4日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC2022」によるゲームアワード“CEDEC AWARDS 2022”の特別賞を,フロム・ソフトウェアの宮崎英高氏が受賞したと発表した。
[2022/08/04 19:56]
技術面からゲーム開発者の功績を称える
「CEDEC AWARDS 2022」
CEDEC2022 受講者、講演者の投票により、
各部門の最優秀賞を決定!
日本最大のコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス「CEDEC2022」(CEDEC=セデック:Computer Entertainment Developers Conference 主催:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)は、コンピュータエンターテインメント開発の進歩へ顕著な功績のあった技術にフォーカスし、技術面から開発者の功績を称える「CEDEC AWARDS 2022」の、各部門の最優秀賞を決定しました。
「CEDEC AWARDS」は、先に発表した各部門の優秀賞の中から、CEDEC2022の受講者、講演者の投票を経て、CEDEC運営委員会により最優秀賞を決定するCEDEC2022の関連イベントです。また、過日発表したとおり、コンピュータエンターテインメント開発全般に貢献した方を表彰する「特別賞 」は、『ARMORED CORE 4』シリーズ、『DARK SOULS』シリーズなど数多くのタイトルでディレクターを務める宮崎 英高 氏(株式会社フロム・ソフトウェア)に決定しました。
最優秀賞およびCEDEC AWARDSの詳細は、CEDEC2022公式Webサイトをご覧ください。
https://cedec.cesa.or.jp/2022/event/awards/prize
■CEDEC AWARDS 2022 最優秀賞
エンジニアリング部門 |
対象技術 |
人気コンテンツ制作に関する基礎技術や実応用事例を独自開催のカンファレンスで発信し、業界の技術発展に貢献 |
受賞者 |
Cygames Tech Conference運営チーム |
授賞理由 |
『ウマ娘 プリティーダービー』を代表とする人気コンテンツ制作における技術や応用事例を多数発表。シナリオ制作などや公式漫画アプリなど周辺のサポートの開発技術を含めて紹介した点も評価。 |
ゲームデザイン部門 |
対象技術 |
ソウルシリーズとオープンワールドが融合した高度なゲームデザイン |
受賞者 |
『ELDEN RING』開発チーム |
授賞理由 |
伝統的なソウルシリーズの面白さをオープンワールドとの融合によりさらに拡張した。オープンワールド化することで自由度が広がり、よりプレイヤーの選択肢が広がる中で、ソウルシリーズ独自とも言えるレベルデザインは非常に秀逸である。 今後多く出てくるであろうオープンワールドと既存ゲームの融合におけるタイトルのフラッグシップとなることが予想されその点を高く評価した。 |
サウンド部門 |
対象技術 |
レースの臨場感を表現する丁寧かつ効果的なサウンド演出 |
受賞者 |
『ウマ娘 プリティーダービー』サウンド開発チーム |
授賞理由 |
レースの臨場感やわくわく感、キャラクターの魅力を最大限に引き出し、何度もプレイしたくなるようなサウンド演出。シーンの様々な環境に対応できるよう初期反射の組み合わせでデータ量を押さえつつ効果的に空間の表現ができている点、足音や歓声のパターンを多く用意してシーンごとに足し引きすることで、活気がありつつプレイヤーを飽きさせない効果音演出を評価。 |
ビジュアルアーツ部門 |
対象技術 |
一瞬たりとも退屈を感じさせず、現代のゲームにおいて満点に値する作品。 |
受賞者 |
『ELDEN RING』開発チーム |
授賞理由 |
広大なエリアから狭小なダンジョンへのシームレスな遷移は、レベルデザインと共にある明暗のコントラストがシリーズ独自のユーザー体験への演出となり、ダークファンタジーの世界観をオープンフィールドでも損なわれることなく最新世代のグラフィックスへ昇華させている。特に今作の絵画的な風景と写実的なディテールの融合は、高い次元で一つの表現として確立させた。 |
CEDEC AWARDS 2022 特別賞 |
受賞者 |
宮崎 英高 氏 |
授賞理由 |
『Demon's Souls』に始まる一貫して高難易度なゲームデザインはファンを魅了し続け、ひとつのジャンルとして新しい境地を開拓し続けてきた。
最新作の『ELDEN RING』ではこれまでの集大成として過去作を大きく上回るクオリティやボリュームを実現し、世界中のユーザーから極めて高い評価を得て大ヒットを記録している。これまでに数々の賞を受賞してきた氏の手掛けるタイトルはゲームファンのみならずゲームクリエイターからも注目を集めており、その制作手法や手腕もゲーム業界に大きな刺激と影響を与え続けている。 |
略 歴 |
株式会社フロム・ソフトウェア代表取締役社長、ゲームディレクター。 2004年、フロム・ソフトウェアに入社。以降、『ARMORED CORE 4』シリーズ、『DARK SOULS』シリーズ、『Bloodborne』、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』、『ELDEN RING』など数多くのタイトルでディレクターを務める。 個人受賞歴に、Golden Joystick Awards 2018でのLifetime Achievement Award(生涯功労賞)など。 |