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ソフトバンク,ARM買収へ約3.3兆円を提示
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印刷2016/07/18 11:18

業界動向

ソフトバンク,ARM買収へ約3.3兆円を提示

 2016年7月18日,ソフトバンクグループは,英ARM Holdingsに対して買収提案を行ったと発表した。発行済み株式および発行予定株式のすべてを現金約240億英ポンド(約3.3兆円)で買い付ける予定という。ARM Holdings(以下,ARM)の取締役会は,本買収提案を株主に対して推奨する意志を全会一致で確認しているとのことで,ARMの株主,そして英国裁判所の承認が得られれば,9月30日までの間に買収を完了する見込みだ。
 買収金額のうち,1兆円はみずほ銀行との間で締結したブリッジローンにより調達し,残りはソフトバンクグループ(以下,ソフトバンク)の手元資金で賄うとのこと。ソフトバンクは最近,傘下にあったSupercellの全株式を売却するなど,手元資金の現金化を立て続けに行っていたが,それはARM買収資金確保が目的だったということなのかもしれない。

 ソフトバンクのプレスリリースによると,同社は,ARMの持つ,ARMアーキテクチャ関連のIP(知的所有権)と,今後のIoTビジネスにおける十分な可能性を評価しており,買収によって,ARMの投資を維持,拡大できるとしている。

 ソフトバンクの孫 正義氏は,IoTがもたらす重要なチャンスを活かすべく,ARMの買収を決めたとリリースの中で述べている。氏によれば,買収後もARMは独立した企業としてこれまでどおり英ケンブリッジを本拠として事業を行い,それに対してソフトバンクは継続的な投資を行っていくとのこと。向こう5年間で英国内におけるARMの従業員数を倍増させる計画もあるという。

 いずれにせよ,この買収が完了すれば,ソフトバンクは突如として,世界の半導体市場におけるキープレイヤー,とくにモバイル市場においては押しも押されもせぬ存在として躍り出ることとなる。

ソフトバンクのプレスリリース「当社による自動クロックアップARM買収の提案に関するお知らせ」(※リンク先で免責事項の先にあります)



※2016年7月18日15:20頃追記
 ソフトバンクグループからプレスリリースが出たため,本文を改訂しました。初出時の記事内容は以下のとおりです。



 北米時間2016年7月17日,米CNBCは,ソフトバンクが英ARM Holdingsを買収することで合意したと伝えた。
 Twitter速報によれば,買収金額は320億ドル(約3兆3741億円)。報道が正しいとすると,スマートフォンやIoTデバイスなどのコアであるARMアーキテクチャをソフトバンクは手に入れ,突如として,世界の半導体市場におけるキープレイヤーとして躍り出ることとなる。



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