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「DOOM」の発売25周年を記念して,ジョン・ロメロ氏が拡張パック「SIGIL」を2019年2月にリリース
「SIGIL」公式サイト
ロメロ氏は2016年,「Tech Gone Bad」(E1M8B)と「Phobos Mission Control」」(E1M4B)という2つのWADを21年ぶりに制作して無料公開していたが,「エピソードを1つ制作してほしい」という,昔からのファンの声を受け,2017年頃から時間のあるときにコツコツと「SIGIL」を制作し続けてきたという。
ちなみに「WAD」とは,すべてのゲームデータへのアクセスが可能だった「DOOM」で,マップやテクスチャー,サウンドなど,モディファイ可能なデータを集めたファイルのことで,一説には「Where’s All the Data?」(データはどこにあるんだ?)を略したもので,ロメロ氏の同僚だったジョン・カーマック(John Carmack)氏がまとめたファイルの名称だという。この仕様によって欧米のMOD文化が成長していくことになる。メーカーが開発したものは「IWAD」(Internal WAD),ファンメイドのものは「PWAD」(Public WAD)と呼ばれており,少なくとも15のマップで構成される大型MODは「Megawad」と言われる。
ロメロ氏が開発中の「SIGIL」はそのMegawadに属する。もう1つ付け加えておくと,「E1M8B」などという旧id Software作品に独特のマップ名は,エピソードナンバーとマップナンバーを合わせたID番号だ。
「E5M1」から「E5M9」までの9つのキャンペーン向けマップと,9つのデスマッチマップで構成された「SIGIL」だが,当然ながらプレイには,「DOOM」オリジナル版がインストールされていることが必要で,ファイル内の「gzdoom.exe」(Mac版の場合は「gzdoom.app」)に,「SIGIL.WAD」をコピー&ペーストする必要がある。「ULTIMATE DOOM」はバージョンによってはプレイ可能だが,その点については現在,調査中であるようだ。
いずれにせよ,25年ぶりの追加エピソード登場に胸がときめくという人は,久々に「DOOM」のプレイを再開しておこう。
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