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この世界観は確かにデビルマンだ。4月25日発売の新作マダミス「デビルマン アーマゲドン序章」先行体験会レポート
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印刷2025/04/22 19:30

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この世界観は確かにデビルマンだ。4月25日発売の新作マダミス「デビルマン アーマゲドン序章」先行体験会レポート

 viviONによるアナログゲームレーベル「ADICE」が手掛ける新作マーダーミステリー「デビルマン アーマゲドン序章」が,2025年4月25日に発売となる。オンラインストアでの予約も受け付けており,価格は5500円(税込)だ。
 これに先駆け,メディア向けの先行体験会が実施されたので,本稿ではその模様をレポートする。

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 今さら説明の必要もなさそうだが,マーダーミステリーは複数人で遊ぶアナログ推理ゲームのいちジャンルだ。プレイヤーは推理小説の登場人物になりきって,それぞれが持つ情報をもとに推理を進めていく。
 シナリオがキモとなるジャンルの都合上,もちろんネタバレはできないものの,本稿では製品のコンセプトや特徴的な要素を中心にお伝えしていくので,購入を検討している人はぜひ参考にしてほしい。

 また合わせて,本作のデザイナーである前原賢一氏と,ADICEブランドマネージャーの岡本 純氏,同プロダクトマネージャーの関谷友恒氏による解説,さらに近日開始予定のWebサービス「ミステリーラボ」の紹介もお届けするので,興味がある人はこちらもお見逃しなく。

「デビルマン アーマゲドン序章」販売ページ

ADICE 公式サイト



“デビルマン”でしか成立しない唯一無二のマダミス


 タイトルにあるとおり,本作は永井 豪氏による名作漫画「デビルマン」を原作とするマーダーミステリーだ。とはいえ主人公の不動 明が登場して戦うわけではなく,デーモン(悪魔)による人類への総攻撃が発生したあとの世界を舞台としている。
 追い詰められた人類の生存者たちは,小さなコミュニティ「Vain」を築き上げ,悪魔の存在に怯えながらも生き延びていた。プレイヤーはVainに住む住民の1人となり,そこで巻き起こった“悲劇”の真相究明に挑むのである。

 設定を聞いて最初に浮かぶ疑問は「それって,デビルマンである必要ある?」というものだろう。遊ぶ前には筆者もそう思ったものだが,実際に遊んでみるとハッキリと分かる。確かにこれは“デビルマン”でしかありえないマーダーミステリーであった。

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 マーダーミステリーにはさまざまな形態があるものの,基本はざっくり3つのシークエンスに分かれて進行する。各自に配られた情報を元にした「相談と推理」,システムにのっとって新たなデータを入手する「情報収集」,そして全行程を踏まえたうえでの「犯人指名」だ。

 たいていの場合,各プレイヤーが担当するキャラクターは“秘密の目標”を持っており,それを達成するために行動しなければならない。キャラクター同士の思惑や利害は食い違うように設計されており,それがゲームプレイにドラマを生み出す構造となっている。

 本作でも基本は同じだが,この設定部分が見事に“デビルマンらしさ”で形作られている。そのため,プレイヤーは「デーモンに故郷を追われて集まる人々とはどんな存在で,なにを恐れ,どんな情報を隠したがるのか」といったことを,しっかりと考えながら事件に向き合わなくてはならないのだ。

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筆者は救護班の「山下芽依」を担当。各キャラクターには個別の設定本が用意され,これには事件が起きた当日の(主観的な)タイムラインと,秘密の目標が記載されている
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キャラクター個別の秘密が記載されたカードもあって,ゲームの進行とともにそれらがプレイヤーの手元に渡っていく。誰がどの情報を握っているかも,推理の重要な手がかりだ
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 「情報収集」のシーケンスでは,プレイ人数が6名固定であることを生かした独自ギミックを取り入れているのも本作の特徴の一つだ。参加人数に融通が効かないぶん,いわゆる“事件に関わらない人員”が存在せず,そのぶん体験が濃密になっていると感じられた。

 それは,人類がおかれている状況を思い起こさせるような内容でもあり,システムにのっとって疑い合う“プレイヤー”を,作品世界に存在する“キャラクター”へと,一気に引きずり込むパワーとなっている。

 そのうえで,システム上での行動がきちんと情報として機能する仕組みになっていて,その完成度の高さには驚かされた。ゲームをプレイしたあとは,原作を知らない人もきっと読みたくなること請け合いである。

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 ただ,そうした独特な処理が存在するぶん,どうしても一般的なマーダーミステリーよりハードルが高い部分があるのも確かだ。共用のルールブックを読み進めたり,特定のキャラクターがセリフを探して読み上げたりするシーンも用意されている。

 本作はGMレス(ゲームマスター不要)を謳ってはいるが,そうした処理を担うゲームマスターを用意したほうが,“事故”の確率が減るのは間違いない。極めて濃密な体験を味わえるのは間違いないので,できるだけ最適な環境で遊びたいところだ。

基本的な進行自体はそれほど複雑ではなく,マップやコマなども使用しない。GMレスで進行する場合は,共用のホワイトボードやストップウォッチなどを用意しつつ,ルールブックを参照するときに確認する人間を事前に決めておくといい
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ダイナミック企画監修。開発秘話&ミステリーラボ最新情報


 ゲーム本編の体験後は,進行役を担当したプロダクトマネージャーの前原賢一氏に,今回の「デビルマン アーマゲドン序章」の開発裏話や,2025年中にリリース予定のオンラインサービス「ミステリーラボ」の話を聞くことができた。

「デビルマン アーマゲドン序章」の企画,シナリオ,ゲームデザインを担当する前原賢一氏
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ADICE ブランドマネージャーの岡本 純氏
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ADICE プロダクトマネージャーの関谷友恒氏

 本作の企画は,前原氏の提案から始まったという。ADICEでは,これまでにも複数のマーダーミステリーを発売しているが,いずれも“特定のプレイヤー層”に向けた作品だったそうだ。そこで,より幅広い層にリーチできるIPとして「デビルマン」を選んだとのこと。

 権利元であるダイナミック企画もこれを快諾し,もちろん監修もしっかりと行われている。「アーマゲドンの直前」という舞台設定についても,これでまでデビルマンとデーモンの戦いが始まるまでの空白期間を描いた作品は存在しなかったことから,面白い試みとしてすんなり受け入れられたそうだ。

 一方で,デビルマンの世界観を表現したシステム面は,かなり細かな試行錯誤が行われ,何度もテストプレイを重ねて現在の形に行き着いたという。開発期間はかなり限られていたが,社内に(チーム外の)協力者が多数いたこともあり,開発自体は非常にスムーズだったとのことである。

デビルマンへの熱意もあって一気にシナリオを書き上げたと語る前原氏。かなりの熱量を感じさせる語り口だった
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 ちなみに,本作を含むADICEのマーダーミステリー作品は,いずれもviviONが2025年内に開始予定のWebサービス「ミステリーラボ」で遊べるようになるという。同サービスでは,単にオンラインで情報を確認するのみならず,ゲームシステムの処理やタイムキーパーなどの進行管理も自動化され,距離の離れた友人とも気軽にマーダーミステリーが遊べるようになるとのこと。

 また自作のマーダーミステリーを実装,販売でき,さらにはゲームマスターが参加者から対価を得て行う“公演”によるマネタイズも可能とのことだった。同様のサービスには,最近PCにも対応したマーダーミステリーアプリ「ウズ」などがあるが,そうした先行するサービスとどう差別化していくのか,今後が楽しみだ。

マーダーミステリー専用に設計されたインタフェースが特徴の「ミステリーラボ」(※画面は開発中のものです。実際の仕様とは異なる場合があります)
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 viviONは本日(2024年11月18日),アナログゲーム「マーダーミステリー」をテーマにした新サービス「ミステリーラボ」を,2025年春に開始すると発表した。ミステリーラボは,PCやスマートフォンからマーダーミステリーのオンラインセッションを行える,Webブラウザベースのサービスだ。

[2024/11/18 14:30]

 そんな「ミステリーラボ」は,2025年7月にクローズドβテストが実施予定とのこと。参加してみたい人は,ADICEの公式X(旧Twitter)アカウント公式サイトをチェックしつつ,続報に期待しておこう。

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