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「『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』プレミアム試遊会&完成発表会」レポート。小高和剛氏らが守りたいものは,TooKyo Gamesの命運!?
事前応募者の中から選ばれた100名を超えるファンたちが参加した本イベントから,シナリオ&ディレクションを担当したTooKyo Games(トゥーキョーゲームス)の小高和剛氏らが登壇した完成発表会の模様をお伝えする。
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「HUNDRED LINE -最終防衛学園-」体験版プレイレポート。平和な日常は終わり,人類を守るために学生たちの命をコマのように扱う

「ダンガンロンパ」と「極限脱出」のスタッフが手掛ける「HUNDRED LINE -最終防衛学園-」の体験版が2025年2月19日に配信される。「最終防衛学園」を守る使命を負わされた少年少女たちの命をコマのように扱いつつ敵を撃滅するという,衝撃的な物語が展開される。
「HUNDRED LINE -最終防衛学園- 」公式サイト
完成発表会には小高氏に加え,本作の主人公・澄野拓海を演じる声優の木村太飛さんと,コスプレイヤーのねねさんが登壇した。本作に登場するキャラクターのひとり,飴宮怠美のコスプレ姿のねねさんは,中学生時代に初めて触れたゲームが「ダンガンロンパ」だそうで,それ以来,小高氏の手がけたゲームのファンだという。
![]() 小高和剛氏 |
小高氏によると,本作の開発期間は紆余曲折あって2020年に仕切り直しとなり,そこから5年ほどかかっているとのこと。自身がこれまで手がけてきたゲームの中では一番大変で,多額の借金もしたが,その甲斐があったと感じられる仕上がりになったと,ゲームの出来栄えに自信をのぞかせていた。
なお「HUNDRED LINE -最終防衛学園- 」は,とあるポイントにたどり着くと面白さにブーストがかかるそうだ。このイベント開催の時点では,そのポイントがどこになるか明かされなかったが,プレイすればはっきりと分かるとのこと。
![]() 木村太飛さん |
木村さんは,体験版をプレイしたときに自分の声が流れたことに感動したとし,「これだけボリュームのあるゲームに携われたので,すごい経験になった。澄野と一緒に成長できた」と話していた。
![]() ねねさん |
ねねさんは,ファンのひとりとして,小高氏が「最高傑作」と自負する本作に極めて期待が高まるとし,とくに「100個のエンディング」を観ることが楽しみだと語った。
それを受けて小高氏は,エンディングをすべて確認することを義務化しているわけではなく,「自分の考える『HUNDRED LINE』のエンディングはこれだ,というところにたどり着いてもらえればいい」と説明する。また,
全エンディングの確認を目標にしても構わないが,中には酷い内容のものもあるので,心を折られない範囲で楽しんでほしいともコメントした。
会場では,あらためて「HUNDRED LINE -最終防衛学園-」の概要が紹介された。
本作は,「主人公たちが失った日常を取り戻すため,『侵校生』の襲撃から最終防衛学園を100日間守り抜く」という内容で,ストーリーが進行するアドベンチャーパートと,侵校生と戦うシミュレーションRPGパートを交互にプレイすることとなる。
その過程でストーリーは分岐していき,上記のとおり100個のエンディングのいずれかに到達する。
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シミュレーションパートを採用した理由として小高氏は,「15人のキャラクターを同時に戦わせるのに最適だと考えた」「開発を手がけるメディア・ビジョンに,シミュレーションRPGのノウハウがあった」と説明した。
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本作に対する期待を問われたねねさんは,親御さんがホラーゲームなどをプレイしている姿を幼少期から見てきたため,キーワードのひとつである“絶望”に心惹かれると回答。また,小高氏の手がけてきたゲームの中ではめずらしい「守る」という要素も楽しみだと話していた。
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話題は,木村さんが澄野役に抜擢された理由にもおよんだ。小高氏によると,今回は「ザ・男の子」を感じさせる声質にこだわったとのことで,オーディションに寄せられた音源の中では木村さんが一番イメージに合っていたという。
しかし木村さんは当時まだ新人であり,収録現場で指示どおりに演技を修正できるか不明だったことから,あらためてオーディションをしたそうだ。
そこで難しいセリフなどを演じてもらった結果,問題ないということで,その場で木村さんの出演が決定したという。当の木村さんは,澄野役が決まった瞬間は驚きのあまり実感もなく,その時の記憶も「どら焼きを2個もらって帰った」くらいしか覚えていないとのこと。
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続いて,本作の推しキャラを問われたねねさんは,「体験版の範囲では」と前置きしつつ,雫原比留子の名を挙げた。とくに冷酷で容赦のない発言や,巨大な斧を振り回す姿が気に入っているという。
また高身長のキャラクターなので,ねねさん自身のスタイルを活かしてコスプレにもチャレンジしてみたいと意気込みを見せていた。
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発表会の中盤には,本作の特別アンバサダーを務める俳優・声優の本郷奏多さんが登壇した。
“超高校級の小高和剛ファン”を自負する本郷さんは,「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」の体験版に感銘を受け,製品版は発売日の午前中からプレイするほど熱烈な人物だ。
小高氏と知り合ったのは,舞台「ダンガンロンパ THE STAGE 〜希望の学園と絶望の高校生〜」に,主人公・苗木 誠役として出演したことが切っ掛けで,その後も小高氏の携わったコンテンツに重要な役柄で起用されている。
![]() 本郷奏多さん |
なお,小高氏の携わった「デスカムトゥルー」にて主人公・カラキ マコト役も演じているのだが,出演当時に「今までのゲームでは考えられないくらいの分岐がある」「すべてのエンディングが真ルート」という,本作につながる構想を聞いていたとのことも明かした。
本作に関しては,「従来のお約束にはまらない先の読めない展開」「面白いからと平気でタブーを破るところ」が魅力であると語った。
本郷さんは,特別アンバサダー活動の一環として「HUNDRED LINE -最終防衛学園-」の実況プレイ動画を配信する予定だという。
そのため,すでに本作の製品版をプレイしており,ストーリー上の全100日のうち50日くらいまで進めているそうだ。ただ小高氏によると,先に述べた「面白さにブーストがかかるポイント」には達していないとのこと。
事前に募集した質問に登壇者が回答するコーナーでは,まず本郷さんから「小高氏の手がけるゲームには,緒方恵美さんが起用されることが多いが,小高氏にとって緒方さんとはどういった存在なのか?」という質問が投げかけられた。
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小高氏は,本作には自身の手がけてきたゲームの総決算的な意味合いがあり,これまで仕事をしてきた中で,また一緒にやりたいと思った人には可能な限り声をかけたと答えた。なお緒方さんは,収録中にキャラクターのイメージや演技などについて毎回ディスカッションを尽くしてくれるので,作品作りにおける戦友のような存在だと思っていることも明かした。
「自身が特防隊のメンバーになるとしたら?」という質問には,ねねさんが再び雫原比留子の名を挙げた。大きな斧を担いでいる雫原だが,小高氏は「このキャラクターには,こういう武器」ということを企画当初からある程度決めていると説明していた。
「真エンディングは,プレイして分かる形なのか?」という質問には,小高氏から「真エンディングという名称は使っておらず,別に真相解明ルートというものがある」という回答がなされた。また木村さんによると,ボイスは真相解明ルートから収録していったという。
「普段ゲームをプレイしていなくとも本作を楽しめるか?」という質問には,本郷さんから「焦るような要素は一切ないので大丈夫」との回答があった。
小高氏からは,本作のシミュレーションRPGパートは,たとえバトル中にゲームオーバーになっても,次からはHPや必殺技発動に必要な「VOLTAGE」がフルの状態で再戦が可能になることと,同じバトルで2度負けるとほぼ無敵になるモードが発動することが紹介された。
「メディア・ビジョンが開発したからこそのセールスポイントは?」という質問には,小高氏がシミュレーションRPGパートを挙げた。
開発の際,「1マス動いて攻撃して……みたいなよくある地味なものではなく,バーンッ! と無双できるようなバトル」というザックリとしたオーダーを出したところ,魅力的なシミュレーションRPGに仕上がったという。ほかのデベロッパだったら,こうはならなかったかもしれないとも話していた。
最後の質問は,「100日間,どんなに苦しく辛い戦いになっても守りたいものはあるか?」というもの。
小高氏は,本作の発売日からちょうど100日後が,TooKyo Gamesの設立記念日にあたると説明し,本作が売れないとその日に会社を解散することを発表することになるかもしれないと笑いながら話す。
あまりに重い内容に,ほかの登壇者は一堂に,「TooKyo Gamesを守りたい」と回答していた。
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![]() 新情報も公開。劇中歌とアーティストが紹介された |
![]() 配信のガイドラインも発表。すべての範囲の配信が可能だが,多くの人の目に触れるSNSへのネタバレ投稿などは避けてほしいとのこと。詳細は公式サイトをチェックしてほしい |
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![]() 新たな特別アンバサダーが登場。各自のコメントも公開された |
発表会のクロージングでは,本郷さんと木村さん,ねねさんがあらためて本作に対する期待を語った。
そして小高氏が関係各社に感謝を述べるとともに,「自分達が面白いと思うゲームを,命を削り魂を込めて,限界突破してようやく完成できました。最高傑作というのは大げさではなく,本当に自分の理想に近いゲームを作れて満足しています。100日後に倒産しないよう何とか売っていきますので,よろしくお願いします」とまとめていた。
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■会場の展示
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- プレイ人数:1人
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- Nintendo Switch:HUNDRED LINE -最終防衛学園-
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- CERO D:17歳以上対象
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- ライター:大陸新秩序

(C)Aniplex, TooKyo Games
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