プレイレポート
[プレイレポ]「エンダーマグノリア: ブルームインザミスト」正式リリース。“圧倒的に好評”メトロイドヴァニアが早期アクセスを経て,さらに充実
“滅びゆく国を少女と異形のものが助け合いながら旅をする”という筋書きを,手描きのテイストを活かしたアートワークや美しい楽曲が彩り,広大なマップを探索しつつ,成長要素も楽しめる。なかなかに欲張りな作品だ。
1月23日に発売が迫る「エンダーマグノリア: ブルームインザミスト」,ホムンクルスと共に戦う姿を確認できるファイナルトレイラーを公開
Binary Haze Interactiveは本日(2025年1月17日),1月23日に正式リリースを予定している「エンダーマグノリア: ブルームインザミスト」の“Final Trailer”を公開した。公開されたトレイラーでは,仲間となったホムンクルスと協力して戦う姿や,ライラックたちが荒れ果てた世界を探索する姿を確認できる。
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- 編集部:杉浦 諒
[プレイレポ]滅び行く世界を少女とホムンクルスが彷徨う「エンダーマグノリア」。エモーショナルさはそのままに遊びやすさが前作から向上
死の雨により滅びた王国の謎を解き明かす,ダークファンタジーの2DスクロールアクションRPG「ENDER LILIES」。その正統続編である「エンダーマグノリア」のアーリーアクセスが,2024年3月25日に始まっている。個性的な仲間たちの力を借り,探索とバトルを繰り広げる本作のプレイレポートをお届けしよう。
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- ライター:箭本進一
「エンダーマグノリア: ブルームインザミスト」公式サイト
滅びゆく国を異形のホムンクルスと少女が旅する
「エンダーマグノリア: ブルームインザミスト」は2024年3月にアーリーアクセスがスタートしたアクションRPGだ。Steamでは「圧倒的に好評」(記事執筆時はレビュー4575件)の高評価を得ている。
全世界で150万本を売り上げた「ENDER LILIES: Quietus of the Knights」の続編にあたり,物語の舞台は前作から数十年後,滅びゆく「煙の国」。人工生命「ホムンクルス」の暴走によって荒れ果てたこの地で,主人公「ライラック」が目覚めた。彼女はホムンクルスを救済できる「調律師」の力を持つが,記憶を失っている。
果たして,ライラックの過去には何があったのか。彼女は棄てられていた「ノラ」をはじめとするホムンクルスたちを調律して,ともに荒れ果てた煙の国を旅していく。
本作を一言で表すならば,「エモーショナルな探索型アクションRPG」といったところだろう。何が感情を動かすかというと,手描きのテイストを活かしたアートワーク,音楽制作集団Miliによる楽曲,そしてライラックがホムンクルスとともに戦うシステムである。
本作のアートワークは,見入ってしまうほどに美しい。荒れ果てた街に廃墟といった退廃的な場所があるかと思えば,生い茂る森や奇妙な菌類が繁殖する洞窟といった生命力にあふれる自然が広がっていたりもする。「人が消えても世界は何事もなく続いていく」という無常感が色濃く漂っている。
この世界に響くのがMiliによる楽曲だ。表現力の豊かなピアノや,どこか懐かしさを感じさせるハミングが,美しい煙の国とそこに隠された闇を描き出している。
本作のバトルもエモーショナルだ。その理由は,ライラック自身ではなくホムンクルスが戦うことにある。「スキルを使う」というゲームでは当たり前の行為も,本作では「狂気に侵された敵ホムンクルスがライラックに襲い掛かるが,これを守るように仲間が出現し,さまざまな技で攻撃する」といったドラマとなる。
そして,仲間たちはそれぞれに辛い過去を持っており,ムービーや安全地帯「レストポイント」での会話を通して断片的に明かされていくため,いろいろと考察するのも興味深い体験だ。異形の仲間,か弱いライラックのコントラストも印象的であり,両者の関係性にグッとくる人も多いだろう。
ゲームジャンルとしては探索型アクション,いわゆるメトロイドヴァニアの王道なので,このジャンルが好きな人にはたまらないはずだ。フィールドは広大なだけでなく,敵や罠,通常は通行不可の特殊な地形に満ちており,アクションの腕前だけでは突破できない。
ボスを倒すとスキルが手に入り,特殊な壁や床を破壊できるようになったり,水中で自由に動けるようになったりと行動範囲が広がっていく。
また,アイテムが置かれている場所があちらこちらにあり,ちょっと工夫することでライラックのHP上限が上がったり,「装備」や「レリック」が手に入る。スキルを手に入れるたびにワクワクが膨らむ,メトロイドヴァニアの醍醐味を存分に味わえるのだ。
行く手を阻む特殊な地形はマップ上に印が付けられるため,スキルを手に入れてから再びフィールドを巡るのも容易だ。
すべての秘密を発見して探索を終えたエリアは,マップの背景が青くなるのもメトロイドヴァニアファンには嬉しいところ。あらかた踏破したはずなのに青くならないマップは,まだ秘密が隠されているということで,探索すべきエリアが一目で分かる。
秘密の中には「壁に見える場所に突っ込んでみたら,実は隠し通路があった」という懐かしいテイストのものも存在する。突破するにはスキルが必要な壁や床はマップにマーキングされるが,隠し通路は自力で探さなければならない。周囲の地形から推理しつつ,試行錯誤していくのも楽しい。
正式リリース版では探索を終えたエリアの地名に青い印が付くようになり,“探索欲”をそそってくれる。
アーリーアクセス版を経て,さらに充実
正式版では,アーリーアクセス版からさまざまな変更が加えられている。大きな変更の一つが,「難易度」のオプションが開放されることだろう。
オプションの項目は「敵の最大HP」「敵の攻撃力」「敵のダウン・状態異常耐性」「敵のダウン・状態異常の回復速度」「敵の行動頻度」と,多岐にわたっている。ゲームが難しいと感じたら,すべての項目を下げればいい。
また,「敵の攻撃力をアップしつつ,HPは下げてスリリングでテンポの良いプレイを楽しむ」「敵の耐性を下げつつ,HPを上げて状態異常系スキルの面白さを満喫する」といった,自分なりのカスタマイズも可能だ。
もともと本作はファストトラベルで安全なレストポイントにいつでも戻れるうえ,ライラックのHPが尽きても獲得したアイテムはそのままにレストポイントに戻されるだけでペナルティはない。
親切設計に加えて,難度を自由に設定できるのだから,ゲームに慣れていない人には嬉しい変更と言えるだろう。
難度を上げると,敵を倒して入手できるリソース「フラグメント」の量も増え,下げると逆になる。正式版ではフラグメントを使って,ライラックの追加コスチュームやアニメーション鑑賞,設定画といったオマケ要素を購入できるようになった。難度を下げても,ゲームの内容自体には影響を及ぼさないというわけだ。
バトルについては,ホムンクルスとともに戦う基本部分はそのままに,新たなスキルが使えるようになってアクションが奥深くなった印象だ。
プレイヤーは近接攻撃を得意とする「ノラ」,銃器を操る「黒翼の狩人ヨルヴァン」,義手を射出する「実験体の少年リト」,自動で遠距離攻撃を行う「監視鳥ムニン」,敵の攻撃を受け止めてカウンターを繰り出す「鎖の獣」といった仲間(ホムンクルス)の「バトルメンバー」を4つのボタンに割り振って戦う。割り振りは自由なので,近接攻撃を捨てたり,カウンターと接近戦で戦ったりするセッティングも可能だ。
バトルメンバーはそれぞれ3種のスキルを持っている。アーリーアクセス版ではメニュー画面で存在のみが明かされていたスキルも,正式版では使えるようになった。
例えば,ノラは最も基本的な近接攻撃のバトルメンバーだ。当初は横方向に剣を振るう「スレイヤー」を使えたが,攻撃範囲の広い鎌で攻撃する「リーパー」,スイングは遅いが威力が高い大斧「ブレイカー」も選べるようになっている。
もちろんゲームを進めれば,ほかのバトルメンバーのスキルも開放されていく。
パラメータを上げる「装備」,特定条件で力を発揮する「レリック」と合わせて,組み合わせを試してみるのも面白い。
敵がタフな場合,ノラのブレイカーとムニンの「オートボム」,ヨルヴァンの「ドリルショット」といった威力の高いスキルを選択し,さらに攻撃力が上がる装備「短剣のバングル」,地上攻撃の威力が増すレリック「鎖のベルト」も身に着ければ,ムニンとヨルヴァンで牽制しつつ,間合いを詰めてノラでトドメを狙える。
凍結の状態異常を使いたければ,リトの「フリーズナックル」と鎖の獣の「凍てつく咆哮」に加えて,状態異常の蓄積値が上がるレリック「調査隊の手甲」を装着するのもいいだろう。いろいろと試してみたくなるのだ。
「部位破壊」も正式版では重要な要素だ。敵にはHPのほかに「ダウンゲージ」があり,攻撃を加えてゼロにすると吹っ飛んでダウンする。立ち直るまでは追撃のチャンスとなり,吹っ飛んでから地面に落ちるまでの高度があるほど大きな「落下ダメージ」を与えられるが,水中に落とせば一発で倒せる。
そして,正式版では落下ダメージを与える,または特定の攻撃を当てると部位破壊となり,特殊なリソース「ジャンク」が手に入る。町の「精錬所」でジャンクを使えば,レリックを一度だけ強化可能だ。
前述のとおり,レリックは特殊な効果を持っており,戦力を底上げしてくれる。これを強化できるのだから,積極的にジャンクを集めたくなる。
バトルではダウンゲージや部位破壊を強く意識することになり,スキル選びにおいては大きくダウンゲージを奪える技の存在感が増す。これもバトルを奥深いと感じさせる要因だ。
移動関連のスキルも増えている。「ハティの疾走」は,ライラックをファストトラベルさせてくれる獣「ハティ」の新たな能力だ。ライラックが一定距離のダッシュを続けるとハティが出現し,ライラックを背中に乗せて突っ走る。疾走中は行く手を阻む「肉腫」の壁を破壊でき,行動範囲が広がっていく。
空中に丸い「フックポイント」があれば,「モトリーの魔糸」の出番だ。虫型ホムンクルスの「モトリー」がフックポイントに糸を吐きかけてライラックを引き上げ,ワイヤーアクションのように空中を移動できる。ワイヤーアクション自体は珍しい要素ではないが,本作では糸の狙いを自動で定めてくれるうえに認識範囲も広く,アバウトにボタンを連打してもフックポイントを華麗に飛び渡れる。
前述のライラックが倒されてもペナルティがないこと,難度を柔軟に調整できることもあり,アクションゲームが得意ではない人に配慮した仕様が多いと言えるだろう。
また,アーリーアクセス版では使えなかった「エイド」や「シェル」といった特殊装備の枠も開放される。エイドはライラックのHPが尽きたときに自動回復するというものだ。
一方,シェルは特殊なアクションを使えるようになったり,パラメータを底上げしたりできる。「シェル」を装備すれば,敵の攻撃を引き付けてボタンを押したときに衝撃波を発し,ダメージを無効化する。いわゆる「パリィ」的な効果を持つ。
本作の敵は多段ヒットの攻撃が多く,油断しているとライラックのHPがごっそり削られる。しかし,シェルがあれば立て続けにパリィすることができ,相手の攻撃が逆に楽しみになるのだ。
物語も新たな展開を見せ,ライラックの前には狂気に侵されたホムンクルスたちが立ちはだかる。ビーム,突進,広範囲の攻撃など,さまざまな技がプレイヤーを苦しめるだろう。
ボスを倒して調律すれば,彼らの過去から物語の輪郭が徐々に姿を現してくる。果たして,ライラックたちの旅はどのような結末を迎えるのか?
アーリーアクセス版から拡張された広大なマップ,スキルやレリックの組み合わせ,難度の調整に代表される幅広いユーザー層への配慮など,「エンダーマグノリア: ブルームインザミスト」は正式版で大きく進化した感がある。メトロイドヴァニアが好きな人,スクリーンショットの雰囲気や音楽に惹かれた人であれば,きっと満足できるはずだ。
「エンダーマグノリア: ブルームインザミスト」公式サイト
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