セガは2024年6月25日の発売を予定しているNintendo Switch用ソフト「
スーパーモンキーボール バナナランブル 」の日亜合同試遊会を開催した。
このイベントでは開発陣による解説と共に,製品版と同等のバージョンをプレイできた。メインモードとなる
「アドベンチャーモード」 と,新登場の
「バトルモード」 のプレイレポートをお届けする。
プロデューサーの鈴木信宏氏(左),メインプランナーの畑中智貴氏(右)
アドベンチャーモードとバトルモードを試遊可能。キャラクターも自由に選択できた
「スーパーモンキーボール」は2001年にアーケードと家庭用ゲーム機に発売され,現在までに10作品をリリース。世界累計セールスは500万本を記録している人気シリーズだ。
おサルが入ったボールを転がしてゴールへと導くシンプルなルールで,カジュアルでありながらショートカットやタイムアタックなども楽しめる奥深いゲームとして知られる。
ゲームファンならおそらく誰もが知っている,おサルが入ったボールを転がすゲーム画面
『スーパーモンキーボール バナナランブル』ゲームトレーラー
VIDEO
最新作も基本的なルールは同じだ。ステージから落ちないようにボールを転がすルールをベースに,
新アクション「スピンダッシュ」 が追加され,アドベンチャーモードでは完全新規の
全200ステージ をプレイできる。
アドベンチャーモードは制限時間の1分以内にボールをゴールまで転がすとクリア,次のステージに進めるようになる。ステージから落ちてしまうか,制限時間をオーバーするとミスになるルールも従来どおりだ。
アナログスティックを傾けた方向にボールが進む。壁のないところから落ちたらミスになってしまう
コースは実に多彩で,その形状はもちろん,さまざまな障害物やギミックもクセモノ。これに対応するのが新アクションのスピンダッシュだ。
Bボタンを押し続けてパワーを溜めてから離すと,矢印の方向にボールが一気に加速する。坂を利用してジャンプをしたり,飛び出してショートカットをしたり,バトルでは相手にぶつかってはじき飛ばしたりと,攻略上の大きなポイントになるだろう。
一度使うと少しの間,使えなくなるうえ,加速しすぎてコースアウトしてしまうこともあるので,使いどころを考える必要がある。
Bボタンを押し続けると,おサルが回転して光を放つ。ここでボタンを離すと,矢印の方向にダッシュする
加速したことで,坂を利用して高くジャンプできた。タイムを短縮する重要なテクニックだ
隆起した地面をスピンダッシュで跳んで,一気にショートカット!
アドベンチャーモードは最大4人の画面分割プレイ,巻き戻しやゴーストガイドといったビギナー向けのお助け機能など,要素も充実している。幅広いプレイヤーが楽しめるはずだ。
Nintendo Switchのタイトルということで,コントローラの
ジャイロ操作 も試してみたが,こちらはボールではなくステージの傾きを操作しているような感覚があり,スティック操作とはまた違う面白さがあった。ぜひ試してみてほしい。
ステージはバラエティに富んでいるので,次にどんなコースが出てくるのかが楽しみになる。タイムアタックやバナナのハイスコア(獲得数)を目指すのも熱い
ジャイロ操作はひと味違うプレイフィールだ
お助け機能をオンにすると,ステージクリアのお手本を見せてくれるゴーストガイドや巻き戻しが可能になる。ただし,クリアポイントがもらえなくなり,ミッションを達成できないという制限も
一方,バトルモードはその名のとおり,プレイヤー同士の対戦モードだ。オフラインは最大4人,オンラインは最大16人が参加できる。試遊会では取材陣による16人対戦が行われた。
バトルモードには5つのルールが用意されている。「スーパーモンキーボール」の“ボールを転がす”という操作感覚で遊ぶものなのに,ルールはどれもよく考えられているため,それぞれまったく異なる楽しさを味わえる。
最大16人が参加できるオンラインモード。ステージやルールはホストのプレイヤーが選択する
バトルモードはキャラクター選択も重要。ルールに合ったプレイスタイルのキャラクターを選びたい
ゴールを目指すルールだけでも,最初のゴールインを目指す
「レース」 に対して,
「ゴールハント」 は2チームに分かれて規定時間内にゴールを通ることでポイントを重ね,総合得点を競うという内容だ。
長いコースを走り,ゴールを目指す「レース」。スピンダッシュの使い方が勝負のカギになるだろう
チーム戦の「ゴールハント」は,幅が広くて短いコースにゴールが点在している。高難度のギミックの先に高得点のゴールがあるのだが,入りやすいが低得点のゴールに何度も入るといった戦略もアリ
残る3つのルールは,閉じられた広いフィールドの中で競う。
ステージ内のバナナを集めた数で勝負が決まる
「バナナコレクター」 ,爆弾を持ったプレイヤーが制限時間内にほかのプレイヤーに押しつける
「ボムパニック」 ,2チームに分かれたプレイヤーが出現するロボットを破壊して得点を稼ぐ
「ロボブレイカー」 だ。
ステージ上のバナナを取り合う「バナナコレクター」。時折発生するフィーバータイムは“バナナ大量ゲット”のチャンスだ
筆者が最も熱くなった「ボムパニック」。爆弾を持ったプレイヤーの前方に扇形のエリアが表示され,相手をこれに触れさせると爆弾を押しつけられる
「ロボブレイカー」はチーム戦。ステージに現れるロボットに体当たりをして破壊しよう。頭にぶつかれば高得点だ
なかでも面白かったのはボムパニックだ。爆弾を持っているときは常に誰かを探して追いかけ,持っていないときはとにかく逃げ回る。まったく違う立ち回りが目まぐるしく入れ替わる展開が楽しく,終了寸前に逆転劇が発生するところも痛快だった。
バトルモードではアイテムの使い方も重要だ。これは画面が見づらくなるアイテムを相手に使われてしまったところ
シリーズが培ってきた面白さは不動のものであり,新アクションの追加や新規ステージが200種類もあるため,「モンキーボール」を遊び慣れた人から初めて遊ぶビギナーまで幅広く楽しめる作品として完成度は高い。
「デジタルデラックス版」の同梱DLC「セガパス」には,ソニック達が参戦するDLCが含まれる予定
セガパスキャラ紹介【ソニック・テイルス・エミー・ナックルズ】
VIDEO
ゲームを進めると,キャラクターをコーディネートできるコーデパーツが手に入る
筆者は久しぶりに遊んでみたのだが,ステージ端のギリギリを転がす緊張感や,思わぬ形で見つけられたショートカットの気持ちよさは懐かしく,オンラインであれば手軽に遊べるバトルモードも熱くなれた。
ぜひ読者の皆さんも,今年の夏はボールに入ったおサルと一緒に熱くなってほしい。