イベント
目指せ,怪獣産業の振興! あの映画にインスピレーションを得た経営シム「怪獣分解コンパニー」を紹介[TGS2024]
繰り返すが,本作でプレイヤーが経営手腕を振るうことになるのは,(すでに倒された)怪獣の解体を行う企業である。試遊版も,すでに解体が行われているところからスタートした。
経営シミュレーションだけにやれることは多く,短い試遊時間では全体像をつかむことが難しかったのだが,ブースにいた開発者に話を聞いてみたところ,ゲームの要素としては,「社員採用と育成」「資産投資」「怪獣の解体」「市場動向の確認」という4つに大別できるという。
●社員採用と育成
企業にとって最も重要なのは人材だ。本作でも適切な人材を採用し,能力に合った役割に配置し,トレーニングを通じて成長させることが大切になる。特に社員採用のシステムには力が入っている印象で,複数の段階が用意されている。
まずは書類選考で複数の候補者から面接したい人を選ぶ。面接で問題なければ採用……ではなく,なぜかその前にピザを作ってごちそうすることに。候補者好みのピザを作って満足度を高めれば,より(企業にとっての)好条件で採用できるのだ。
なぜピザなのか? 開発者に聞いてみたところ,これは「絵に描いた餅」ならぬ「絵に描いたピザ」なのだそうだ。つまり「採用面接のときにはいい会社だと思ったけど,実際に入ってみたら……」という,“入社あるある”をゲームの要素として取り入れたわけだ。
ちなみに,開発者は中国出身のようだったが,入社前と入社後のギャップは,中国でも“あるある”だという。
●資産投資
本業の解体作業だけでなく,ざまざまな資産に投資することで,経営を効率的に拡大できる。例えば会社近くにあるレストランを買収すれば経営の多角化を図れるうえ,事実上の社員食堂になって,作業員の士気を高められるといった具合だ。
そんな投資対象の中でもユニークなのが「ロボット工場」。このロボットは,解体作業用ではなく,怪獣退治用だ。本作で怪獣の解体作業を受注するには「入札」で他企業に勝たなくてはならないのだが,ロボットで怪獣を倒してしまえば,そのまま解体作業まで担当できる。「怪獣退治から解体まで,まるごとお任せください!」というわけだ。
●怪獣の解体
怪獣を解体すると出てくる素材は,廃棄物ではなく資源として活用できる。しかも,その所有権は解体企業に与えられるようで,言ってみれば怪獣は“宝の山”だ。それもあって,怪獣の特徴に合わせた解体を行うため,適切な作業員や解体設備を配置し,戦略的に進めなければならない。
解体完了までのスケジュール管理も重要だ。優秀な作業員にはついつい長めに働いてもらいたくなるが,その場合はもちろん残業代を支払わなければならない。
●市場動向の確認
怪獣の解体で得た素材を売却したり,逆に市場から素材を購入したりといった市場取引もできる。素材の市場価格は日々変化しているが,その動向をニュースからいち早く察知できれば,より安く買い,より高く売って,大きな利益を得られるはずだ。
「怪獣皮のスニーカーが大人気!」というファッションのニュースを,素材の市場価格に結びつけられるのが優秀な経営者なのだ。
「怪獣の解体」というテーマを聞いて,2022年に公開された映画「大怪獣のあとしまつ」を思い出した人がいるかもしれないが,実際「怪獣分解コンパニー」は,そこからインスピレーションを受けたとのこと。怪獣を倒すのではなく,怪獣を倒したあとから始まる設定がとてもユニークだと感じたそうだ。
Steamのストアページはすでにオープンしており,まずはアーリーアクセス版をリリースしたのち,怪獣の種類をはじめとしたアップデートを行う予定だという。怪獣というファンタジーと,ビジネスというリアルな世界が融合した本作に期待したい。
「怪獣解体コンパニ―」ストアページ
- 関連タイトル:
怪獣分解コンパニー
- この記事のURL: