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[TGS2023]虫たちで社会を描くサラリーマンRPGに,懐かしさのある日本のSFアニメ風ビジュアルが特徴のADV。Astrolabeが販売を担当する2つの注目作を紹介
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印刷2023/09/23 11:43

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[TGS2023]虫たちで社会を描くサラリーマンRPGに,懐かしさのある日本のSFアニメ風ビジュアルが特徴のADV。Astrolabeが販売を担当する2つの注目作を紹介

 千葉県・幕張メッセにて開催中の「東京ゲームショウ2023」で,Astrolabe Gamesがパブリッシングを担当する注目のインディーゲーム2作品の開発者に話を聞いてきた。
 ひとつは,Helena Creative Studios(ブラジル)の“社蟲大冒険RPG”こと「モス クビット」(Moth Kubit),もうひとつは,Space Colony Studios(ウェールズ)による「機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語」(Stories from Sol: The Gun-Dog)だ。

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モス クビット(Helena Creative Studios)


 モス クビットは,大企業に勤務する1匹の蛾になって,職場で発生するさまざまな事件に立ち向かうRPGだ。会社に迫る“最終決裁”(Final Process)がやってくる前に,友達や同僚と協力し合い,会社を救うか,あるいは滅ぼすかといった選択をしなければならない。来たる日に備えてプレイヤーは,社内を自由に歩いて謎解きをしたり,同僚と話したり,何かのオブジェクトを動かしたりといった行動を起こし物語を進めていく。デフォルメされた可愛くてちょっと不気味な虫たちのビジュアルも印象的だ。

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 Astrolabe Gamesは2023年1月12日,Helena Creative Studiosが開発する新作PC用ソフト「モス クビット」発表し,Steamでストアページを公開した。大きな会社に務める1匹の蛾となって,職場で発生する事件に立ち向かっていくRPGだ。

[2023/01/12 21:46]

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。さっそくですが,本作ではなぜ虫たちで社会を描こうと思ったのでしょうか。

ゲームディレクターのGabriel Felipe Oliveira氏とリードエンジニア&アーティストのGabriel Vinicius de Souza氏
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Gabriel Felipe Oliveira氏:
 フランツ・カフカの小説「変身」が好きで,大きな影響を受けています。
 虫になった青年をとおして,不条理な出来事やその背景にある社会,文化を描いている作品ですが,ゲームを作るうえでも滑稽さや意外性を持ってそれらを描くということは大切です。なので,「変身」からは本当に大きなものを得ていますね。
 働き者のアリ,強大なボスであるスコーピオンといったように,昆虫は本当に多種多様な生き物なので,人間社会のクラスにも当てはめやすく,物語を作りやすいというのもあります。

4Gamer:
 寓話としての設定が作りやすいということですね。サラリーマンの日々を描く本作は,日本で発表されたときの反響も大きかったです。このような反響があったことはご存知でしたか。

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Gabriel Felipe Oliveira氏:
 パブリッシャからもそういった声は聞いていましたが,とても意外な反応でしたね。
 というのも,元々このゲームは欧米向けをイメージした,大手企業を舞台としたアイロニカルな物語を描こうと思って制作した作品ですから。ただ文化の違いはあっても,出世争いや残業といった共感できることがたくさんあったのかなと思います。

Gabriel Vinicius de Souza氏:
 2Dの見下ろし型RPGという部分も,日本の皆さんになじみやすいものかもしれませんね。日本で反響をいただけていることはとてもうれしくて,言葉を失いそうです。

4Gamer:
 ゲームの制作進行はどんな状況でしょうか。

Gabriel Felipe Oliveira氏:
 開発は順調です。Steamで公開したデモやTGS2023での試遊出展で,ゲームの良いところと悪いところ,その両方のフィードバックがあると思います。そういった声に耳を傾け,完成に向けて進んでいきます。日本の皆さんに限らず,ゲームファン全体に向けたことですが,仕上げは重要でしっかりと作り上げて完成したものを届けることが大事だと思っています。

4Gamer:
 ありがとうございました。


機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語


 星暦214年,環太陽系大戦が終わってから4年余り。前の大戦ですべての仲間を失った主人公は,謎のビーコンに対する検出行動を展開する木星軌道パトロール艦「ガンドッグ」の一員となっていた。主人公を含め,艦上の誰もが知らないことがあった。それは,一見普通に見える任務が極めて危ない冒険であるということだ。
 「機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語」は,宇宙を舞台としたSFノベルゲーム。日本のゲームやアニメの影響を感じさせる,クラシックなビジュアルとゲームのスタイルが特徴だ。

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 インディーゲームイベント「BitSummit Let's Go!!」が,京都府のみやこめっせにて2023年7月14日〜16日に開催された。会場で見つけた,ロボットやアニメへの愛情溢れる「Mecha Force(空想大乱闘)」「プニヒローダー2」「機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語」のインプレッションをお届けしよう。

[2023/07/19 20:23]

4Gamer:
 よろしくお願いします。本作は日本のゲームファン,アニメファンに刺さるビジュアルが特徴です。なぜこのクラシックなアートスタイルにしたのでしょうか。

開発メンバーの皆さん。クリエイティブディレクターのJon Durham氏,テクニカルディレクターのBen Keller氏,ピクセルアーティストのKevin Butler氏(インタビューに答えてくれたJon Durham氏は写真右の人物)
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Jon Durham氏:
 私は幼い頃から青年期まで,日本のクラシックなアニメを見て育ってきました。
 日本のアニメは私の国にはない価値観を与えてくれる作品ばかりで,それは本当に特別だったんですね。大人になって,この大切な思いに対する何か作品を作りたい。そういう考えが最初にありました。

4Gamer:
 日本のどのアニメから影響を受けたのかが気になります。

Jon Durham氏:
 「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」,そして「機動戦艦ナデシコ」ですね。日本のアニメからは,その複雑性と深さに大きなインパクトを受けましたね。

4Gamer:
 試遊出展の反響はいかがでしょう。

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Jon Durham氏:
 一番大きいのはポジティブな反応ですね。登場するキャラクターたちが,この後の物語でどうなっていくのか気になるという声をいただけてうれしいです。
 ひとつ心配だったのがアートスタイルだったんですが,良い感想をいただけていてホッとしています。当初は,自分の趣味に走りすぎたアートスタイルで古いゲームと思われ,受け入れていただけるか心配だったんです。幸いそういったことがなくホッとしました。

4Gamer:
 本作に興味を持つ日本のゲームファンにメッセージと一緒にお願いします。

Jon Durham氏:
 まず開発状況ですが,段階としてはファイナルステップに入っています。
 私はスクリプターとして終盤のスクリプトに入り,中国のアーティストと制作しているアートも最終シーンに向かっています。あとは,そうやって集めたすべてのピースを,どううまく組み合わせるかですね。

 日本のゲームファンはいつも優しくて,そんなみなさんに興味を持っていただけて本当にうれしいと伝えたいです。一生懸命開発を進めて,良い状態で完成させて皆さんに届けたいと思います。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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