［プレイレポ］「ストリートファイター6」の不知火 舞をチェック。高性能かつトリッキーな花蝶扇と焔ストックを活用した必殺技＆SAの強化が特徴

　2025年2月5日，カプコンの格闘ゲーム「ストリートファイター6」（PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 以下，スト6）にSNKとのコラボキャラクターとなる不知火 舞が参戦する。


　「餓狼伝説2」でデビューを果たした舞は，以降SNKを代表する看板キャラクターとしてさまざまな作品に登場してきた。スト6ではYear 2の最後を飾るプレイアブルキャラクターとして参戦し，ファイティンググラウンドの各種モードで操作可能になるほか，ワールドツアーでも新たな師匠役として登場する。


　舞は不知火流忍術を駆使して戦うという触れ込みのキャラクターだが，シリーズ作品に登場した忍者キャラ（スト6のキンバリーやスト5のいぶきなど）と比べると，癖がなく扱いやすいスタンダードキャラという印象を受ける。

　すばやい動きやトリッキーな技で翻弄するというタイプではなく，優秀な飛び道具や対空必殺技，牽制技に使いやすいリーチ＆モーションの通常技などで，落ち着いた立ち回りができそうだ。

しゃがみ中キックがドライブラッシュでキャンセルできるほか，画面端で投げから投げが重なるなど，本作で強いとされる行動はひととおり揃っている

　一方で独自のシステムも備えており，スーパーアーツ1（SA1）の陽炎の舞を発動すると「焔ストック」が5つ溜まり，以降ストックがなくなるまで各種必殺技とSA1，SA2が強化される。
　なお，焔ストックでの強化は，詳細まではわからなかったが，ヒット数やダメージの向上，ヒット時の吹き飛びの変化などを確認できた。

デフォルトの衣装はおなじみの忍装束。Outfit 2は今春発売予定の「餓狼伝説 City of the Wolves」仕様のライダースーツがひと足先に採用されている

焔ストックが付与されると身体の周りに炎のエフェクトが表示される。なお，焔ストックはラウンドを持ち越せないため，温存は考えずにドンドン使っていこう

飛び道具，対空，突進技とバランスよく揃った必殺技を焔ストックで強化して戦う

　舞は，特殊技がそれほど多くなく，必殺技も癖がなく使いやすいものが揃っている。だからと言って，搦め手がないわけでなく，花蝶扇を使った時間差のある攻めやムササビの舞による奇襲など，相手を翻弄する技も用意されている。ここからはそれらのアクションをひとつずつ紹介していこう。

●特殊技
　特殊技は扇骨打ち，飛燕連脚，星孔雀の3つが用意されている。
　扇骨打ちはしゃがみガード不可の中段技で，ドライブラッシュから出すことで，発生の早い通常技につながり，コンボへと移行できる。

　飛燕連脚，星孔雀はいずれもターゲットコンボ。ヒット確認が容易で，立ち弱キック始動の飛燕連脚は3段目ヒット後にムササビの舞や空中超必殺忍蜂を出せば連続ヒットする。星孔雀は3段目がヒットすると相手が吹き飛び，画面端であれば追撃が可能だ。

星孔雀は2段目，3段目の入力猶予が長いため，ヒット確認をしつつ出し切るかを選択できる。3段目からは飛翔龍炎陣がつながる

●花蝶扇
　扇子を横方向に投げる飛び道具。コマンド入力後にボタンをホールドすると性能が変化し，ホールド状態で投げた扇子は相手の飛び道具を打ち消しつつ飛んでいき，相手キャラに当たると攻撃判定を残したままバウンドし，相手の頭上に落ちてくる。

　バウンド〜落下までの時間は花蝶扇を出したボタンによって変化する。扇子が飛んでいくスピードもそれほど速くないため，ホールド版花蝶扇を起点に試合を組み立てていくのが面白そうだ。


●乱れ花蝶扇
　OD花蝶扇後に追加入力で出せる必殺技。追加でふたつの扇子を投げつける。計4つの扇子を投げるため飛び道具の撃ち合いに強く，乱れ花蝶扇で放たれた扇子はふたつともバウンドするため，ヒットorガードさせた際はホールド版花蝶扇以上に相手の動きを制限できる。


●龍炎舞
　炎で前方を薙ぎ払って攻撃する，舞を代表する必殺技。コンボに組み込めるほか，ガードされても大きなリスクを背負うことがないため，牽制技として使いやすい。押したボタンによって炎の発生する高さが変わり，強版はしゃがんだキャラクターに当たらないので注意したい。OD版はヒット時に相手を浮かせる3ヒット技になり，飛翔龍炎陣などで追撃できる。


●必殺忍蜂
　横方向に勢いよく飛んでいく突進技。リーチがあるため通常技キャンセルから空振りすることがなく，ヒット時は長い距離を運ぶことから，コンボの締めとして使い勝手がよさそう。OD版や焔ストックがある際に発動すると，見た目，威力ともにわかりやすく変化する技のひとつ。


●飛翔龍炎陣
　対空や空中に打ちあげた相手への追撃などに使える必殺技。OD版であれば無敵が付与されるため，地上での割り込みにも使える。使いどころの多い技ではあるが，ガードされた際の隙は非常に大きく，手痛い反撃を受けるのは必至だ。


●ムササビの舞
　空中から急降下する突進技。突進スピードが非常に速く，相手の飛び道具などに対しての奇襲技として使っていける。ジャンプ攻撃の多くからキャンセルで連続ヒットするため，対空のジャンプ攻撃から入れ込むことで追撃を加えられる。前ジャンプからのみしか出せない点には注意したい。


●陽炎の舞（SA1）
　周囲に炎を巻き起こして攻撃するスーパーアーツ。横方向へのリーチは短いが舞の全身を覆うように炎を巻き起こすため，対空攻撃や空中に浮いた相手への追撃として機能しやすい。

　発動した時点で焔ストックが5つ付与されるため，焔ストックで必殺技を強化させたい場合は多少強引に発動させるのもアリだろう。陽炎の舞自体も焔ストックでの強化対象技で，焔ストックがある際は炎の判定が大きく拡大され，発動後は再び焔ストックが最大の5までチャージされる。


●超必殺忍蜂（SA2）
　必殺忍蜂の強化版にあたるスーパーアーツ。ヒット時の運び性能が高く，焔ストック使用時にはさらに運び，ダメージも向上する。横方向へのリーチと初段の発生が早いため，ガード時に間合いが離れるタイプの技に対しての確定反撃にも使っていける。前ジャンプ中にも発動できる。


●不知火流・炎舞仇桜（SA3）
　コンボに組み込みやすいモーションと長めの無敵時間が備わっている，一般的な性能のスーパーアーツ。陽炎の舞にSAゲージを回すことが多そうだが，チャンスがあれば確実に決めて，大ダメージを与えていこう。焔ストックに対応していない唯一のスーパーアーツでもある。

モダン操作について

　舞の必殺技は，すべてがワンボタン入力に対応している。乱れ花蝶扇はOD花蝶扇後に＋SPボタンを，ムササビの舞は前ジャンプ中にSPボタンを押せば発動する。

　アシストコンボも1はしゃがみ小キック，2はしゃがみ中パンチと始動技が当てやすく使い勝手は悪くない（3のアシストコンボはやや当てにくい）。アシストコンボ1に関してはガードされていれば必殺技が漏れることはなく，ボタン連打で使っていける。中間距離の牽制も立ち中キック，しゃがみ中キック，立ち強キックが残っているため，それほど苦には感じないはずだ。

ボタン連打で入力してもリスクがないアシストコンボ1

ワンボタン入力の花蝶扇は，弾速やバウンド時の高さを使い分けられない。緩急をつけるためにもコマンド入力で出す必要がありそうだ

「ストリートファイター6」公式サイト