インタビュー
「ストリートファイター6」メディア合同インタビュー。バトルシステムや世界観,ネットワーク周りなど,気になる要素をまとめて聞いた
今回話を伺ったのは,プロデューサーの松本脩平氏と,ディレクターの中山貴之氏のお二人。バトルシステムや世界観,対戦バランス,ネットワーク周りなど,プレイヤーが気になる質問を時間が許す限り聞いてきたので,ぜひ確認してほしい。
「ストリートファイター6」公式サイト
ストリートにマッチしたビジュアルと過去作にリスペクトを捧げた世界観作り
――本日はよろしくお願いします。今回,スト6のビジュアルがだいぶポップというか,ストリートアートに寄った雰囲気になったと思います。過去シリーズとは違った絵作りにした意図や狙いを聞かせてください。
中山貴之氏(以下,中山氏):
ストリートファイターシリーズは,グラフィティやヒップホップといったカルチャーと相性が良くて,例えば初代「ストリートファイター」のオープニングは,グラフィティが描かれた壁をパンチでつき破ると,タイトルロゴがドーンと派手に出てくる演出でしたし,ヒップホップの楽曲を使った「ストリートファイターIII 3rd STRIKE」は海外を含め,いまでも人気が高いタイトルです。
遊ばれてるお客さんとシンクロ率が高い文化だというのはずっとわかっていたので,あらためて過去作の大事にしていた部分や,ユーザーさんに好まれてた部分を生かした結果,今回のビジュアルに落ち着きました。
――対戦中の演出がいままでにないぐらい派手になっているのが印象に残ったのですが,昨今の配信文化やeスポーツ的な展開を意識した結果なのでしょうか。
中山氏:
そうですね。ゲームを見ているお客さんへの意識は,前作「ストV」から重要視しています。いまはプレイしてる人たちだけではなく,観戦している人にも画面上で何が起こったかわかってもらえるよう,ずっと心がけていました。その延長で,「スト6」ではビジュアル面を強化しました。派手さだけでなく,1Pと2Pで体力ゲージの色が赤と青に分かれているなど,視覚的なわかりやすさにも気を配っています。
――「ストV」と比べると,キャラクターのサイズが大きくなったように感じたのですが,実際のところはどうなんでしょう。
中山氏:
サイズについては見え方を調整しています。カメラが引いたときにキャラクターがちょっと寄ったり離れたりといった演出を入れ,体力ゲージの位置を調整してキャラクターを見やすくしているので,よりキャラクターが大きくなったように見えるのかもしれません。
――スト6ではタイトルロゴも完全に一新されましたが,こちらはすんなり決まった感じでしょうか。
中山氏:
ストリートファイターシリーズのように長く続いたタイトルの場合,こういうタイトルロゴの変更は,ゲームを作っている開発の現場と,プロデューサーの間で意見がぶつかりやすい部分なんですけど,スト6に関しては割とすんなり決まりました。
松本脩平氏(以下,松本氏):
最初に決まったのは,ナンバリングをローマ数字からアラビア数字に変える部分です。これは単純に,ストリートファイターシリーズの話題をSNSに書いたり検索で調べようと思った時に,英数字を使うことが多いし,わかりやすいから,スト6で変えてしまおうと決まりました。
ロゴデザインは,これまで使ってきた赤や黄色は後ろに残しつつ,タイトルは白でシンプルなものにして,グラフィティが映えるデザインにしました。これも中山ディレクターや現場のメンバーと話し,すぐにデザインが固まりました。
――新キャラクターのジェイミーがユン,ヤンに憧れている青年という設定ですが,スト6はシリーズの時系列的にはどこに位置づけられる作品なのでしょうか。
中山氏:
時系列でいいますと,ストリートファイターIIIより後の話になります。今までで一番時代が進んだ設定です。
――リュウや春麗は,前作から雰囲気がかなり変わりました。こちらのデザインはどのように固まっていったのでしょう。
中山氏:
今回発表させてもらったキャラクターの中では,ジェイミーとルークの新世代ファイターに対して,リュウや春麗のようなシリーズのレジェンドとも言えるキャラクターたちは,意識して差別化したデザインにしています。彼らにはマスター感というか,ちょっと達人の域に達しているファイターといった空気を出したかったんです。
たとえばリュウの場合は袈裟を着せて修行僧のような雰囲気にして,ストIVシリーズに出ていた師匠の剛拳の姿に近づけています。リュウも年月が経てば剛拳のような方向に進化していくんだろうと考えてデザインしています。
春麗も全体的に落ち着いた感じにして,化粧の感じや耳のピアスの質感などを変えています。あとは,今話しすぎると軽いネタバレっぽくなってしまうんですが,旧キャラクターにレジェンド感を出させたのは,ワールドツアーの内容にもつながっています。
――ではワールドツアーについても聞かせてください。公開された映像だと,このモードでは1対1で戦う格闘ゲームというよりは,オープンワールドのアクションゲームのように見えたのですが。
松本氏:
ワールドツアーについてお話できるのは現状,トレイラームービーでの映像がすべてにはなってしまいます。ストリートファイターシリーズには対人戦が好きな人がたくさんいる一方で,同じぐらいキャラクターや世界観が好きな人もいらっしゃいます。「そろそろ対戦をがっつり楽しむのはしんどいな……」といった世代の人もいる,現在のストリートファイターシリーズは,そんな狭間の時期に入ってきています。そこで今回は,自分がストリートファイターの世界に入って楽しむ喜びを用意したいと思いで,ワールドツアーという世界観を生み出したんです。
――完全に対戦とは切り離されていると。
松本氏:
1人用のゲームモードになります。
――今回の動画では「ファイナルファイト」の舞台でもあるメトロシティがかなり目立っていて,そこには巨大なハガーの像が建っていたり,看板にはヒューゴーだったりハカンだったりといった,過去の「ストリートファイター」シリーズのキャラクターの姿も見受けられました。スト6ではこれまで以上にファイナルファイトと絡んだ世界として描いていくのでしょうか。
松本氏:
中山がストリートファイターシリーズや,ファイナルファイトの世界観を大事にしていて,前作ではそれがアレンジコスチュームだったり,追加キャラクターに込められていました。それをスト6ではもっと追求していこうという思いが表に出た形です。
――過去作の世界観を大事にしているということは,トレイラーで春麗と組手をしているキャラクターも,ストリートファイターIIIに出てくる女の子が成長した姿だったりするんでしょうか。
中山氏:
それはどうなんでしょうか(笑)。
松本氏:
そういった想像を広げてほしいと思って出した動画です。
――春麗のプロフィールに記述がありましたが,シャドルーは壊滅しているんですよね。
中山氏:
ストVのガイルのゼネラルストーリーでシャドルーは壊滅していますし,リュウのゼネラルストーリーでは,ベガがリュウの波動拳を食らって体が崩壊しています。現状は壊滅していますが,ひょっとすると復活することもあるかもしれません(笑)。
――ベガも新しい体さえあれば,あっさり復活できる設定のキャラクターですよね。あとは対戦が始まる入場シーンでも,「こいつマッドギアで見たことあるよな!?」みたいなキャラクターもけっこういたりして,ちょっとしたワクワク感がありました。
松本氏:
そういった小ネタを拾ってもらえるのがすごくうれしいし,ありがたいですね。私たちも楽しんで作っていて,動画にはほかにも小ネタがゴロゴロ入っているので,ぜひ何度も見返して確認してください。
ただのイージーモードでは終わらない,モダンタイプ操作
――今回はクラシックとモダンという二つの操作タイプが用意されていて,モダンはかなりシンプルにまとめられています。これは今作からストリートファイターシリーズに入ろうと思っている,初心者に向けた施策なのでしょうか。
中山氏:
実のところ,あまり初心者向けの簡単な操作,イージーモードのようなつもりで用意したわけではないんです。新しい操作形態を提案したかったという気持ちが強いですね。ゲームパッドに特化した操作方法をイメージして作っているので,アーケードコントローラーが苦手な方や,今回からストリートファイターシリーズに入っていただくお客さんたちには遊びやすいと思います。
クラシックだから有利,モダンだと不利みたいな要素は特段入れていないので,あくまで同格の操作タイプとして,ユーザーさんの好みで選んでもらえたらと思っています。
――モダンとクラシックが同列の操作体系ということは,どちらのモードを選んでも技の性能に違いはないのでしょうか。これまでの格闘ゲームですと,簡易操作だと技の性能が落ちることもありましたが。
中山氏:
少しですが必殺技の性能には違いを持たせています。現段階だとモダン操作の必殺技の威力が落ちています。ただモダン操作を選んでいても,クラシック操作の入力で同じ必殺技を繰り出せるようにしています。
――モダン操作の場合,6ボタンある攻撃が3ボタンになりますし,必殺技もクラシック操作で言う強攻撃の必殺技しか出ませんでした。これでも有利不利はそこまで出ないのでしょうか。
中山氏:
細かい調整をしているのもあって,意外と有利不利は出ないと思います。通常技についてはR2ボタンを押しながら弱〜強攻撃を出すと,1ボタン入力の時とは違う通常技が出ますし,ボタン連打で連続ヒットするアシストコンボのような機能もありますし,モダン操作ならではのメリットもあります。
ガチガチに対戦をやっているバトル班と,プログラマーでモダン操作を使っている人がいい勝負をしたりするのを見ているので,どちらを選ぶかは本当にユーザーの好みになるのではないでしょうか。
松本氏:
個人的に良いと思うところが,ふだんコマンドキャラを使っているけど,ちょっと溜めキャラを使ってみたいと思ったときに,モダン操作だとスムーズに溜めキャラを使えるんですよね。いままでだと必殺技を出す感覚が変わって,覚えたり慣れないといけなかった部分を省略する手段として機能するので,キャラ変えをするときの助けにもなると思っています。
――今回触ってモダン操作にはモダン操作のやりこみ要素がありそうだとは感じました。開発としてはクラシック操作とモダン操作,それぞれ強いプレイヤーが出てきて,頂点対決が行われるのが理想だったりするのでしょうか。
中山氏:
クラシック操作とモダン操作,両方が大会やイベントにいる世界になったらいいとは考えています。
――現時点でもゲームパッドで,プロツアーなどで結果を残している選手もいますが,その幅をさらに広げる狙いもあるのでしょうか。
松本氏:
最近はレバーレスコントローラでプレイする方もいらっしゃいますしね。あとはシューターをプレイしているような方が,ちょっと格ゲーもやってみたいって思ったときに,モダン操作なら行けると思ってもらえれば……という狙いもあります。
――操作が2つあることでキャラバランスの調整もより難しくなっていると思います。調整面でこだわっている部分や,難儀している部分はありますか。
中山氏:
調整は格闘ゲームを作るうえでずっとついて回る部分なんですが,これはもう対戦しまくるしかないんですよ。なので,毎日特定のキャラクターを使って一日中対戦しているチームがちゃんとありますし,そのうえで担当キャラクター以外も使って対戦してもらっています。そんな対戦で取れたデータを数値化して,バランス調整を行なっています。
そのほか,あらゆる行動に細かくパラメータを設定していて,攻撃の発生が早ければ強いのか,やられ判定が大きければ弱いのかなど,さまざまな視点で調整を考えています。ひと言でまとめてしまうと「調整陣が日夜がんばっています」。
――操作体系が二つあることで,1キャラクターを作るのにこれまで以上に手間がかかっていそうです。
中山氏:
その通りで,さらに一見するだけではわからない部分にもパラメータを設定しています。ドライブシステムに関するパラメータですと,ドライブゲージがなくなった後に構えが変わるんですが,これは見た目が変わっているだけではなく,状況に変化があったりします。攻撃にベクトルを設定してあったり,やられ状態のアニメーションにバリエーションが用意してあったり,今回はかなり細かいところまで手を入れるチャレンジをしています。
プレイヤーの個性を引き出すドライブシステム
――対人戦に関わる部分で過去作にない,スト6ならではの独自性を出そうと思ったポイントはありますか。
中山氏:
ダウンした後の攻防は顕著に早くなっていると思います。技のモーションも1から作り直していますし,そのほかにもかなり細かいところまで作り込んでいます。そのため作った部分をしっかり見てほしいという思いはありつつも,そっちを意識しすぎるとバトルスピードが遅くなってしまうので,攻撃の発生速度はとくに気をつけて調整しています。
あとは攻めて楽しい要素を多く入れ込んたうえで,防御の新しいシステムも加え,攻める側だけじゃなくて守る側にもちゃんと遊びがある作りを意識しています。新システムのドライブインパクトやドライブパリィはわかりやすいですね。
――抽象的な質問になりますが,ある程度スト6のシステムを理解している人同士が戦った場合,どういった対戦内容になると想定していますか。とくにドライブゲージの使い方が気になっています。
中山氏:
これがけっこう面白くてですね,調整している人間,開発してる人間の中でも,かなり個性が出ています。全然ドライブパリィを使わないタイプの人もいる,ドライブラッシュをゴリゴリ使ってくる人もいますし,オーバードライブ,過去作で言うところのEX必殺技を的確に使ってくる人もいる……みたいな感じで,ドライブゲージの使い方はもちろん,ファイトスタイルもばらけています。
――確かに,ドライブシステムの使い方はかなり個性が出そうな印象です。同じキャラクターを使っていても,プレイヤーの個性は強く出せそうです。
中山氏:
ドライブシステムはまさにそういった狙いがあって作り込んだシステムになります。
――先ほどプレイしていて,ドライブパリィ中に投げを決めるとダメージが目に見えて上がっていました。これは明確な弱点として用意したものなのでしょうか。
中山氏:
はい,よく調べていただきました(笑)。
――ドライブパリィをいろいろ試しましたが,中下段,めくりが効かないガードでかなり強力に感じました。投げが弱点というのはわかるんですが,ほかにも何か弱点はありますか。それともまだ調整段階ということなのでしょうか。
中山氏:
調整は発売するまではずっと続けていくのですが,現時点でもドライブパリィにもちゃんと弱点はあります。ドライブインパクトのかみ合わせとか,画面端でドライブインパクトをドライブパリィでガードした時にどうなるかを見ていただければわかってもらえるかと思います。
今回メディアの方に遊んでもらうにあたって,ゲージを払って強い行動ができるという部分を強調したかった気持ちはあります。ちなみにドライブパリィ自体が開発では「なんとかなる防御」って名前で呼ばれていて,対になるようなシステムのドライブインパクトは「なんとかなる攻撃」で通っています。強い攻撃と防御を作り,そこでスト6独自の攻防を成立させたいと考えています。
――やはりこのドライブシステムがスト6の攻防のキモになると。
中山氏:
そうなるのかなと思います。ドライブゲージをどこで吐くのか,使用キャラクターによっても何にドライブゲージを使うかが変わってくるでしょうし。オーバードライブが強いからそちらにガンガン回した方がいいキャラもいれば,パリィから堅実に攻めた方がいいキャラクターもいる。こうしてキャラクター性能的に得意不得意を持たせつつも,プレイヤーさんの好みというか,どうやって攻めたいかっていう思考に影響する手段をいっぱい用意したかった感じです。
たとえばルークだとオーバードライブがすごく強いキャラクターなので,オーバードライブをガンガン使っていくのが強く,攻めやすいんですけど,やりすぎてしまうとガス欠になってしまいます。そういうところもちょっと注意しながらキャラクターに合ったドライブゲージ活用法を模索するのも面白いと思います。スト6に慣れたプレイヤー同士であれば,ドライブゲージの使い方を中心に駆け引きが行われる作りにしています。
――EX必殺技がオーバードライブになったことで,スト6では画面下部のゲージはスーパーアーツ(超必殺技)専用ゲージとなりました。狙いは何かあるのでしょうか。
中山氏:
ストVではEX必殺技とクリティカルアーツのゲージを一緒に管理していたので,どちらを使うか悩んでストレスになるケースがありました。そこで今回は完全に別管理にしようということになったんです。スト6はオーバードライブ技をキャンセルしてLV2以上のスーパーアーツを出せるので,逆転要素の高いゲームになるだろうと予想しています。
自動実況機能を採用した経緯とさらなる展望
――スト6にはユニークな機能として,自動実況機能が導入されています。この機能を組み込んだ経緯を聞かせてください。
中山氏:
自動実況は一番最初の企画書から入っていたアイデアです。ストVの大会や配信など見ていると,トッププレイヤーたちの試合に実況が付いているのがすごくいいことだなと思いまして,その実況が自分がプレイしている時に流れてきたらうれしいだろうという気持ちからスタートしました。
ローカルで友人と遊んでいるときでもアールさんやビシャスさんの実況が入ると,対戦している時の気分が変わってくると思いますし,そういったテンションが上がる体験を提供したいんです。そこからeスポーツや大会にも興味持っていただけたらうれしいですね。
ほかにも対戦中にすごいプレイを決めたときに,すごいことをやったんだといういうことをわかりやすく実感してもらいたいという狙いもあります。自動実況にはテンションというパラメータがあって,いい試合をすると実況のテンションが上がっていくようになっています。
――自動実況については発表時に「まずはこの2人」といった形で紹介されていたように思うのですが,今後,日本語や英語圏以外の実況が追加される予定はありますか。
中山氏:
今後お届けする情報を楽しみにしていただければと思います。
――キャスター以外,たとえばキャラクターの声を担当している声優さんに実況をやってもらうみたいな方向性の広がりは考えていますか。
中山氏:
どうでしょうか(笑)。ちょっと今はこれ以上言えないです。
――そのニュアンスですと,可能性は0ではないと。
松本氏:
そういう可能性なども含め,いろいろと楽しみにしていただければと思います。
――今回の試遊版には実装されていませんでしたが,解説者を選ぶ項目もありました。実況者と解説者が掛け合いをするといった音声も収録されるのでしょうか。
中山氏:
今回は気付いていただくためにあえてメニュー画面に入れておいたんですが,自動実況機能には解説者の声も入ります。まだどなたが解説を担当しています,といった話はできませんが。
――うまく実況が機能するように注意した点はありますか。
中山氏:
単純にものすごい物量のボイスは録りました。あとは実況を担当しているアールさんとディスカッションをかなり細かくやりました。自動実況機能のそもそもの思想もそこで作られていきましたね。あとは実況のセリフや言葉選びは,それぞれの個性が出るように,日本語と英語,それぞれでアレンジが入れてあります。アールさんだったら有名な「いってみましょー!」が入っていますし,有名なワードは取り入れるようにしてますね。
プラットフォームごとの差異,ネットコードはどうなる?
――今回はPS5でプレイしたんですが,対戦までのロード時間がかなり短く感じました。PS4版ですとやはり多少遅くなってしまうのでしょうか。
中山氏:
ロード部分についてはそうですね。どちらかと言うとPS5がすごいという認識でいいのかなと思います。
松本氏:
PS4版でも対戦格闘として担保しないといけない部分は守って作っています。
中山氏:
現状の開発段階でも,ちゃんと60FPSでの対戦は担保できています。グラフィックオプションは細かくいろいろと付けているので,そこのON/OFFで快適な対戦ができる設計にしていますね。
――PS4だったり,PCでもちょっとスペックが足りないなって人は,グラフィックオプションを調整すれば,問題なく対戦を楽しめると。
中山氏:
いまは「がんばります,がんばるぞ」って答えるしかないのですが,PC版に必要なスペックの話もなるべく早くどこかで発表できればとは考えています。
――ハード面の話ですが,ストVですとヒット確認のしやすさの影響で,PC版に大きな優位性があるという流れができていました。開発としてはスト6ではハード間で競技の公平性を取れる作りにする考えはありますか。たとえばあまりヒット確認が必要のないゲーム性に調整するとか,あるいは各ハードのスペックの中で合わせられるよう開発の努力で実現する方向だったりするのでしょうか。
中山氏:
できるように努力する方向です。公平性を担保するためだけに,ストVで面白かったテクニックを削ることはないですという答えでいいですかね。
――オンラインコードの話も聞いておきたいのですが,最近の格闘ゲームはロールバックが主流になりつつあります。スト6のネットコードは何を採用するか,すでに決まっていますか。
中山氏:
形式だけを言いますとロールバックです。オンライン対戦の質は初期からプログラマーチームとバトルチームで話をすり合わせて,より高いレベルでの完成を目指して調整を続けています。遅延や負荷をかけて対戦し,これくらいなら戦えるだろうといった研究は,かなり入念にしています。
――本日はありがとうございました。最後にスト6に期待しているファンにメッセージをお願いします。
中山氏:
開発チームはみんな,ストリートファイターシリーズが大好きで,全員がファンの一員としてスト6の開発に励んでいます。まだ発表できないことは多いですが,コンテンツも山盛り作っているので,ファンの方は期待して,安心してお待ちいただければと思います。
松本氏:
いつもストリートファイターを応援していただき本当にありがとうございます! 映像を見ていただいた通り,「スト6」は多くのチャレンジをしています。現役バリバリのプレイヤー,過去作はプレイしていたけどご無沙汰の方,対戦は苦手だけどストリートファイターの世界観やキャラクターが好きな方,そして新たにストリートファイター6から初めていただける方! それぞれに楽しんでいただける内容を開発メンバーが,本当に一生懸命作ってくれています。今後も新情報をお届けしていくのでお楽しみに!
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