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[プレイレポ]鬼が“打倒・桃太郎”を目指す「ONI - 空と風の哀歌」は,鬼と人間の関係性を独自の解釈で描くシンプルながらも心に残るタイトルだ
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印刷2023/03/11 08:30

プレイレポート

[プレイレポ]鬼が“打倒・桃太郎”を目指す「ONI - 空と風の哀歌」は,鬼と人間の関係性を独自の解釈で描くシンプルながらも心に残るタイトルだ

 クラウディッドレパードエンタテインメントは2023年3月9日に,「ONI - 空と風の哀歌」PC / PS5 / Switch / PS4)を発売した。

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 本作は桃太郎との戦いに敗れ,ひとり生き残った小鬼が,“打倒・桃太郎”を掲げ試練に挑むという3Dアクションゲームだ。集英社と集英社ゲームズが企画する,少人数で活動するゲームクリエイターを支援するプロジェクト「集英社ゲームクリエイターズCAMP」外部リンク)とパブリッシャのクラウディッドレパードエンタテインメントの支援を受けて開発された。
 MISTWALKERで「TERRA BATTLE」や「FANTASIAN」のアートを手がけた後に独立したKENEI DESIGNの葉山賢英氏ら,コアスタッフ5名が桃太郎の世界を独自のセンスで再構築したという。
 本稿では,ストーリー中盤(試練23まで)を体験し,プレイの感触についてお伝えしていこう。


鬼の魂が眠る不思議な島で始まる,桃太郎を倒すための試練


 本作の舞台となるのは,かつて桃太郎に敗れた鬼たちの魂が彷徨う“鬼世島(きせじま)”。打倒・桃太郎に燃える鬼の空太(くうた)は,桃太郎を打ち負かす力を得るため,この島の試練に挑む。

“海王丸”といういかつい名前の小舟で鬼世島に上陸した,やる気いっぱいの空太
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 フィールドのどこかに置かれた心・技・体3つの要石を見つけだし火を灯すと,周辺に鬼の魂が浮かび上がり,それにふれることで試練が受けられるようになる。まずは周辺の偵察だ。
 この時点で歩き回れるのは,鬼世島のごく一部だけ。開放されていない場所に足を伸ばそうとすると,見えない壁に阻まれてしまう。

 一見静かで美しい島だが,要石や見えない壁のほかにも,不思議なものであふれている。地面のあちこちには,鬼世島の成り立ちやそこにかつていた人たちの言葉など,意味ありげな書き置きが落ちているし,遠くに見える宙に浮いた岩は,明らかに異質だ。

要石に書かれた言葉や落ちているメモなどを読むほどに,鬼世島をはじめ,物語に対する謎は深まっていく
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遠くに見える,宙に浮く岩
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 要石は少々分かりにくいところにもある。大きな岩と岩の間や,木々の裏など,こみいった場所も探してみよう。島内のマップは存在しないが,島自体がそこまで広くないことに加え,行ける範囲は段階的に開放されるので,迷うことはないだろう。
 3つの要石すべてに触れると,鬼の姿をした幻影として“試練”が出現する。クリアすれば次の試練が開放され,ストーリーも進んでいく。各エリアにいる伝説の小鬼を倒すと,行けるマップの領域も広がっていくのだ。

要石に火を灯す。なぜこれが試練を開放することにつながるのか。何らかの意味が隠されているのかもしれない
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すべての要石に火を灯すと,試練が解放される
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幻影は,空太によく似た鬼の形だ
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 試練をクリアすると,クリアまでにかかった時間と敵撃破のコンボ数,それぞれのベストスコアが表示される。要石に火を灯して起動させた石碑で,クリアした試練に再チャレンジできるので,同じ試練をより早く,多いコンボ数でクリアできるかというやり込みプレイも可能だ。
 最大コンボ数や敵の撃破数が一定以上に達すると,空太の能力アップ,アイテムといった報酬をもらえる。これらのお題を含めた“探求(クエスト)”は16個用意されており,メニューの“御朱印帳”から確認できる。

ひとつの試練のプレイ時間は,数分から十数分というところだろう。空太をパワーアップし,考え抜いた戦術で再挑戦すれば,だいぶタイムも縮まりそうだ
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御朱印帳は,青と赤の二種類。それぞれに違ったクエストが8つずつ登録されている
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敵の性質を見極める戦闘。試練によって攻略法はさまざま


 空太の挑む試練の内容は,島に眠る魂に打ち勝って消滅させていくことなのだが,その方法は少々特殊だ。敵が倒れるまで攻撃を加えると,敵の体から黒い塊“心玉”が浮かび上がってくる。その心玉を破壊し相手の心を壊すことで,敵は完全に消滅し,倒したことになる。

相手の心を完全に破壊して彷徨える魂を倒す。桃太郎を倒すための修行とはいえ,なかなかむごい
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 浮かび上がった心玉が複数ある場合は,ひとつ目の心玉を破壊したときに出る青いアイコンに合わせ再度ボタンを押すことで,オートでふたつ目も破壊できる。出ている心玉の数だけ,“心通連撃”という連続破壊が可能だ。心通連撃のコンボ数は,試練終了後に記録される。前段で紹介した御朱印帳の達成条件のひとつでもあるので,積極的に狙っていきたい。出てきた心玉は,一定時間で敵の体に戻って復活してしまうので,コンボを狙うなら,敵を倒すタイミングを合わせていく必要がある。

次に破壊する心玉までは,何も入力しなくても自動で移動する。込み入った操作の必要がなく爽快感を味わえるのだ
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 本作の戦闘において最も特徴的なのは,空太と相棒である鬼の精霊・風丸を同時に操作して戦うことだ。
 風丸は空太のように肉弾戦ができるわけではないが,優れた機動力で敵に近寄り,心を直接吸引して戦える。試練を進めていけば,空太の体力を回復したり,空太を瞬間移動させてくれたりと便利な技も覚える。ただし風丸の行動は霊力を消費し,尽きれば何もできない。戦闘中は風丸の霊力管理も視野に入れていく必要が出てくるわけだ。風丸の霊力は時間経過でも少しずつ回復していくが,敵の心玉破壊をすることにより大幅に回復する。さらに心通連撃中は回復量が2倍となるので,心通連撃のコンボを多く決めるに越したことはないだろう。

風丸には,もうひとつの大きな特徴がある。それは,「めちゃくちゃカワイイ」ということ……!
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 空太は各エリアの伝説の小鬼を倒すことで新しい必殺技を習得していく。必殺技は体力ゲージの右に表示されているゲージを溜めることで発動でき,「一定時間無敵になる」「自分の分身を出して戦わせる」といったさまざまな効果を持つものがある。必殺技は戦闘中にも切り替え可能なので,戦局によって使い分けよう。

 攻撃ボタンはひとつだけで,ポンポンとタイミングよく押せば攻撃がつながっていく。回避もボタン押下で行う。風丸との連携,必殺技という要素を加えても,非常にシンプルなシステムだ。
 しかし,戦闘が単調でつまらないわけではない。限られた選択肢を状況に応じて組み合わせる工夫が必要なので,十分な満足感がある。そもそも本作の戦闘は,相手の動きを理解して駆け引きをするタイプで,力業でガンガン押すばかりでは勝てない。完全に空太の動きを制御し戦うことで,「空太であるプレイヤーが試練に打ち勝ち,だんだん力を得ていく」という納得感とともに,ゲームを進めていける。

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 試練にはさまざまな形式があって,それぞれ勝利までの道筋が違う。基本的には,出てきた敵を倒せばいいのだが,ただこん棒で殴っていれば心玉を出す小鬼ばかりではなく,大きくてなかなか倒れないもの,心玉が複数あるもの,そもそも通常攻撃ではダメージが通らずひと工夫が必要なものなど,対処の仕方がさまざまなのだ。敵の種類も決して多くはないのだが,フィールドの状況や組み合わせによって,同じ相手でも手こずることがあるなど,対処方法が変わってくる。

 さらに,横スクロールアクションゲームのような視点に固定された試練,商人の銭助を守りながら戦う試練といった一味違った試練もあり,そのバリエーションの多さには驚かされる。

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 また,中ボス戦的な位置づけとなる“要鬼”との戦闘は,強くなった空太(=自分自身)を試すチャンス。どうすればダメージを通して倒せるかを相手の動きから予想し,いろいろ試してみる。この行程がとても楽しいのだ。

ただこん棒で殴るだけではダメージが通らない。風丸の吸引も効果がない。どうすれば倒せるのだろう。まずは観察だ
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なんとか弱点を見つけて心玉を破壊。得られるのは勝利と,大きな達成感!
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空太を強化し,更なる試練へ。ここで語られる“桃太郎”とは……?


 この島には,キノコがやけにたくさん生えている。キノコは希少なものらしく,これを空太を追って島にやってきた商人・銭助との取引に,通貨として使用できる。

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銭助の万屋では,回復アイテム,体力アップの効果がある鬼のパンツ各種,空太の武器であるこん棒各種などが買える
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中盤から登場する猪の“うり坊”に騎乗しているときは,走りながら素早くキノコ狩りができるので,集める際に利用すると効率が良い
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 本作にレベルの概念はなく,空太の強化は御朱印帳の達成や銭助から買える装備品などで行うが,体力上限の強化に関しては,島に漂う魂の救済をすることで行う。
 島を歩きまわっていると,風丸のツノに紫の火が灯り,右上のレーダーのようなものが反応することがある。これは,近くに彷徨える魂がいるというシグナルだ。さらに魂と近くなると,風丸の炎が大きく,青く変化し,レーダーの揺らめきも大きくなる。これを利用して目には見えない魂を探し出すのだ。
 発見されたことに驚いて逃げようとする魂を風丸の力で捕獲し,地蔵のところまで持って行くと,魂は救われる。島内にはこのような魂がたくさん存在するので,見つけたらどんどん捕まえていこう。魂は4体救済するとハートがひとつ増える。辺りを歩いているだけで魂はたくさん見つかるので,試練を進めるうえで力不足を感じたら,まず魂の救済で体力アップをすると良い。

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 しかし,魂の救済は一筋縄ではいかない。というのも捕獲した魂を連れていると,巨大な鬼の魂のような姿をした“くろん”が追いかけてくるのだ。要石の近くにいれば,くろんは空太を見失い,ジャンプすれば一瞬攻撃を避けられる。これらを駆使し,くろんから逃げつつ地蔵までたどり着こう。

魂の塵を喰らうという化け物,“くろん”とはいったい何者なのか。島に残されたメモにヒントがありそうだ
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救済に成功すると,くろんは悔しがりながら去っていく。デザインは可愛いが,実際に動いているとかなり怖い。筆者が作中で一番恐怖を感じたのが,このくろんだ
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 さて,ストーリーを進めていくと,「ここで言う『桃太郎』とは,いったいどんな存在なのか」という疑問に突き当たることだろう。
 本作における桃太郎という人物に関しては,「少年ジャンプ+」にて読めるスピンオフマンガ「ONI 空と風の哀歌 Episode Zero」外部リンク)でも描写されている。しかし,人間世界での桃太郎は,どうも空太から見た“極悪非道”とはだいぶ違った印象を受ける。多くを語ることは避けるが,このマンガを読んでからプレイすると,不明な点,食い違う点の多さが目立ち,謎が深まっていく。

 なぜか鬼世島にいる人間の少女“叶渚”の存在も,本作の謎の一端を担う要素として欠かすことはできないだろう。叶渚は,両親と死に別れ天涯孤独の身になってしまったそうだが,なぜここにいるのかも含め,多くのことを思い出せないらしい。
 だんだん空太と心を通わせていく叶渚は,鬼の修行場である鬼世島に存在するたったひとりの人間だ。純真な彼女の発するまっすぐな言葉のひとつひとつが,プレイヤーと空太が抱いている「極悪非道の人間は敵,桃太郎を討つべし」という気持ちを揺さぶる。彼女と空太の関係も,物語におけるポイントのひとつだろう。

優しくて芯の強い叶渚には,もうひとつの大きな特徴がある。それは,「めちゃくちゃカワイイ」ということ……! 本作のキャラクターは,叶渚に限らず,全員魅力的
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しかし,彼女は何者なのだろう……
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 本作は,始まった瞬間から謎だらけで,直接的に物語が語られることは少ない。作中の雰囲気はもの悲しく,常に妙な静けさを保っている。しかし,キャラクターはほんわかとしたタッチで可愛らしく,BGMやUIは非常にオシャレだ。
 羅列しただけでは一見ミスマッチと思われるこれらの要素が,不思議と無理なく共存している。この味わいは,本作でしか体験できないものだろう。しっかり計算され丁寧に作られたシステムの良さも相まって,強くプレイヤーの心に残るゲームとなるに違いない。

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「ONI - 空と風の哀歌」公式サイト

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