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約11インチの大型ディスプレイを搭載した「ONEXPLAYER X1」の予約が始まる。PCとしての使いやすさにこだわったポイントは?
搭載CPUとメインメモリ容量,内蔵ストレージ容量が異なる計4モデルをラインナップしており,通常の税込価格と先行予約価格は以下のとおり。なお,別売りとなる専用周辺機器の予約も始まっている。
●ONEXPLAYER X1本体
- Core Ultra 5 125H,メインメモリ容量16GB,内蔵ストレージ容量1TB,16万8000円(15万1200円)
- Core Ultra 7 155H,メインメモリ容量32GB,内蔵ストレージ容量1TB,20万8000円(18万7200円)
- Core Ultra 7 155H,メインメモリ容量32GB,内蔵ストレージ容量2TB,21万8000円(19万6200円)
- Core Ultra 7 155H,メインメモリ容量64GB,内蔵ストレージ容量4TB,26万8000円(24万1200円)
●専用周辺機器
- 専用ゲームパッド,1万800円
- ジョイスティックコネクター,7800円
- カバーキーボード,1万800円
- 専用ケース,3300円
- 液晶保護フィルム,1500円
- 周辺機器特別セット(ゲームパッド,カバーキーボード,液晶保護フィルム),9680円
ONEXPLAYER X1は,2023年3月に国内発売となった携帯型ゲームPC「ONEXPLAYER 2」の後継モデルだ。ゲーマー向けPCとしてだけでなく,タブレットや一般的なノートPCとしての視野に入れたコンセプトも共通しており,One-NetbookはONEXPLAYER X1を「1台3役のオールインワンデバイス」とアピールする。Windows Helloに対応したフロントカメラや側面に備えた指紋認証センサーも,PCとしての使いやすさを意識したものだという。
ただ,既存製品とは異なり,着脱式ゲームパッドも別売りなので,携帯型ゲームPCとしての用途を重視するなら,忘れずに購入しておきたい。
ディスプレイは,ONEXPLAYER 2の8.4インチサイズから10.95インチサイズへとかなり大きくなった。解像度は2560×1600ドット,アスペクト比16:10,最大リフレッシュレートは120Hzだ。
実際にゲームパッドを装着すると,アンバランスさは拭えないものの,大きな画面は文字やメニュー画面が見やすい。とくにRPGやシミュレーションといったジャンルで効果を発揮しそうだ。ゲーム用途以外にも,文書や写真の編集といった作業もしやすいだろう。
また,ディスプレイに合わせて筐体も大きくなった分,1万6890mAhもの大容量バッテリーを搭載できたのも見どころである。One-Netbookによると,ゲームで最大2時間,動画再生で最大11時間のバッテリー駆動が可能だという。
一方,公称本体重量は,ONEXPLAYER X1のみで約789g,ゲームパッドを含めて約914gと相応の重さなので,手に持って長時間使うのは難しいという印象だ。手軽にゲームをプレイしたいという場合は,重さ約590gの軽量モデル「ONEXFLY」を選ぶと良いだろう。
インタフェースは,上側面に外付けGPUボックスを接続するためのインタフェース「OCuLink」と4極3.5mmミニピンヘッドセット端子,左側面にUSB4×2,右側面にUSB 3.2 Type-A×1,microSDカードスロットを備える。なお,ゲームパッドやカバーキーボードは,ポゴピンを使った有線接続なので,入力の遅延もほとんどないようだ。
搭載CPUのCore Ultraは,高性能コア「P-core」と高効率コア「E-core」,低負荷の処理を行う「LP E-core」を組み合わせたSoC(System-on-a-chip)で,高い電力効率を実現するという。加えて,統合GPUとして「Intel Arc graphics」を備えており,テックワンによると,CPUのTDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)を28Wに設定した状態で,「崩壊スターレイル」は60fps,「Marvel's Spider-Man Remastered」は78fpsでプレイできたとのこと。
また,サーマルパッドや銅製やグラフェン製ヒートシンクを組み合わせた冷却機構を内蔵するのもポイントだ。「サイバーパンク2077」を1時間プレイした状態のSoC温度は,TDP28W時で72℃,TDP15W時で62℃まで抑えられたという。
着脱式ゲームパッドは,ONEXPLAYER 2と共通する部分も多いが,左アナログスティックの下にあるD-Padを一般的な十字型か,斜め入力がしやすい8方向型に切り替えられる。さらに背面に追加の拡張ボタンが加わり,特定のキーやマクロの割当が行えるそうだ。
大型のトリガーボタンは,ストロークが8.1mmもあるので細かな操作がしやすい |
ONEXPLAYER X1本体との接続はポゴピンで行う |
なお,テックワンは,One-Netbook製外付けGPUボックス「ONEXGPU」の予約開始も発表した。USB4またはOculinkでPCと接続可能で,筐体内にPCI Express接続のM.2 SSDを装着できるのが見どころだ。通常価格は11万3000円で,先行予約価格は10万1700円となる。
ONEXGPUは,AMDのノートPC向けGPU「Radeon RX 7600M XT」を内蔵した製品で,NVIDIAの「GeForce RTX 3060」を超える性能を発揮するという。また,筐体には100W給電が可能なUSB4やUSB 3.2 Type-A,HDMI 2.1,DisplayPort 2.0,有線LANポートといったインタフェースを備えており,ドッキングステーションとしても利用できるのがポイントだ。
PC本体に加えて10万円を超える出費となるのはネックだ。ただ,ミドルクラスの単体GPUを搭載するいまどきのゲーマー向けPCは,20万〜30万円ほどするため,価格的にはそうしたPCを買うのとそれほど変わらないのかもしれない。
テックワンのONEXPLAYER X1製品情報ページ
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