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「頭文字D THE ARCADE」の体験会レポート。注目の店内4人対戦モードは一瞬たりとも気が抜けない
同作が初めて一般のプレイヤー向けに披露されたこの体験会は,消毒,マスク着用,検温,ソーシャルディスタンシングが徹底されたうえでの実施となった。
このイベントに先駆けてメディア向けの体験会が行われたので,本稿ではその模様をお届けする。
人気コミック「頭文字D」を原作とし,2002年稼働の「頭文字D ARCADE STAGE」から続くシリーズの記念すべき10作目となる本作。これまでの作品は峠のコースで2人のプレイヤーがレースを繰り広げるという,原作に則ったルールのもとに展開されてきたが,今作ではファンも驚く最大4人での店舗内対戦モードが実装された。
体験会では,4人対戦ができる「店内バトルモード」に加えて,「オンラインバトルモード」「タイムトライアルモード」を,それぞれ決められた時間の中でプレイすることができた。なお4人対戦は「店内バトルモード」でのみ楽しめる。
ゲームは従来通りの峠を走るレースでありながらも,4台のマシンがひしめく展開はかなりの緊張感がある。自分の前を走るマシンを追うだけではなく,後ろから来るマシンにも気を配る必要があり,この感覚は従来のシリーズでは味わえなかったものだ。
また本作では「バトルスコア」というシステムが導入されている。これはコースをミスせずにうまく走ることでスコアが上がっていき,それによって画面のキャラクターにオーラが表示されると,相手を抜きやすく,逆に相手から抜かれにくくなるもの。このシステムが,レース終盤の運で勝敗が決まってしまう展開をできる限り抑え,走りでの勝負を演出している。
また,ゲーム画面には,コーナーリング時の「ギャアアアア」や,対戦相手に接触したときの「ドン」など,原作ではおなじみの擬音を表す文字が画面に表示されるようになった。「ギャアアアア」はうまくコーナーリングできているときに表示されるとのことなので,見た目が「頭文字D」らしいだけでなく,攻略にも使えそうだ。なお,この演出はプレイヤーごとにオン/オフが設定できるとのこと。
今回の体験会では12台の車種を使用可能で,コースは4種用意されていた。製品版ではストーリーモードを通したチューンナップ要素もあり,やり込んだプレイヤー同士のレースがさらに激しくなることは間違いない。
会場で,本作のプロデューサーである新井健二氏に話をうかがうことができた。新井氏は「頭文字D ARCADE STAGE 8 インフィニティ」以来,5年ぶりに同シリーズのプロデューサーに復帰ということで,「5年経つと『頭文字D』もずいぶん変わって,浦島太郎状態でした」とコメント。作品からしばらく離れ,自分とは別の開発者が手がけるシリーズにはいい意味で驚かされることが多かったとも語り,それを踏まえて,自身がいいと考えるシリーズの方向性で本作を手がけていることを明かした。
今回初めて実装された4人対戦については「技術的にオンラインの4人対戦も可能ですが,対面で遊ぶのがゲームセンターのいいところなので,今回はあえて店内のみでワイワイとあそんでもらえるようにしました」とのこと。現在のゲームセンターが厳しい状況にありながらも,対面で遊んでコミュニティを作ることに注力したという。
稼働に向けて新井氏は「まだ具体的な稼働日は決まっていませんが,今までの『頭文字D』とはまた違った心機一転の気持ちで作っていますので,ぜひ楽しみにしていただければと思います。またオペレーターさんには,ぜひ4人対戦ができる4台を買ってほしいなと思っています!(笑)」とアピールした。“次の寒い時期”の稼働を目標に開発を進めているということなので,期待しよう。
「頭文字D THE ARCADE」公式サイト
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頭文字D THE ARCADE
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