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「オーバーウォッチ 2」正式リリース直前,先行CBTレポート。交代時のULTチャージ30%引き継ぎが全ヒーロー共通システムに変化
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印刷2022/10/04 17:00

プレイレポート

「オーバーウォッチ 2」正式リリース直前,先行CBTレポート。交代時のULTチャージ30%引き継ぎが全ヒーロー共通システムに変化

 Blizzard Entertainmentのアクションシューター「オーバーウォッチ」シリーズの最新作「オーバーウォッチ 2」PC / PS5 / Xbox Series X / PS4 / Xbox One / Nintendo Switch)が10月5日にリリースされる。

 過去に2度のPvPベータが開催され,少しずつ調整が行われてきた本作だが,いよいよ正式サービスが直前に迫ってきた。完全無料化に加えて「ソジョーン」「ジャンカー・クイーン」「キリコ」という3人の新ヒーローが追加されるとあって,大きな注目を集めている。

 そんな「オーバーウォッチ 2」だが,リリース直前にメディア向けのクローズドβテストが実施された。改めて本作のプレイフィールをお届けするとともに,初お披露目となったキリコを紹介していく。
 なお,記事の内容はあくまでテスト環境のものであり,正式リリース後のバージョンとは異なる可能性がある点をご留意いただきたい。

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「オーバーウォッチ 2」公式サイト


ダメージロールのパッシブが超攻撃的に変化
ULTチャージ30%引き継ぎは共通システムに


 「オーバーウォッチ 2」の基本情報については,第1回PvPベータのレポート(関連記事)で紹介しているが,前作からの変更点をおさらいしておこう。

 システム面での大きな変更は「チームサイズの変更」「ロールキュー構成の変更」「ロールパッシブの追加」の3点だ。かなり大きな変化ではあるものの,キャラクターの動作やスピード感はほぼそのまま引き継いでいるので,基本的には前作と同じ感覚で楽しめる。

第1回PvPベータではソジョーン,第2回PvPベータではジャンカー・クイーン,そして今回のテストではキリコが追加された
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 ただし,ヒーロー単位では話が変わってくる。ほとんど調整を受けていないヒーローがいる一方,ロールキュー構成の変更に合わせて大幅な調整を受けたタンク系ヒーローや,そもそもダメージロールからタンクロールに変化したドゥームフィストなど,かなり大規模な変化も起きている。プレイスタイルにもよるが,全体のプレイフィールもそれなりに変化していると言えそうだ。

チームサイズ 各チーム6人から5人に変更
ロールキュー タンクが1人減ってタンク1,ダメージ2,サポート2の構成に変化
ロールパッシブ キャラクター固有のパッシブとは別に,ロールごとに固有のパッシブ能力を付与

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 Blizzard Entertainmentは,アクションシューティング「オーバーウォッチ2」の第1回PvPベータを,2022年4月27日から5月17日まで開催している。一般のプレイヤーが本作に触れられる機会は今回が初ということで,PvPベータに参加してみてのプレイレポートをお届けする。

[2022/05/09 17:51]

 今回のCBTはやや特殊な仕様になっており,2回目に実施されたPvPベータの変更点を適用した上で,9月21日にアナウンスされた正式リリースに向けたバランス調整が一部適用された状態となっていた。

 実際に触れてみて最も影響が大きかった変更は,2回目のPvPベータでダメージロールが持っていたロール・パッシブ「ULTチャージを最大で30%引き継ぐ」が,全ヒーローに適用される共通システムとなった点だ。

 これにより,相手の構成に合わせて使用するヒーローを変更しやすくなり,より柔軟な戦いが楽しめるようになった。実際に有効な戦術かはともかく,ULTチャージを溜めやすいヒーローで出撃し,30%を持った状態で溜めにくいULTを持つヒーローに切り替える,といった動きも不可能ではない。

31%以上のULTチャージを持っていた場合,差分はヒーローを変えたときに切り捨てられる
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 また,ダメージロールのロール・パッシブは「敵をキルした際に,リロード速度と移動速度が25%増加」という豪快なものに変更されている。この加速は移動速度が向上するスキルと同時に発動するため,キル後の行動をより迅速に行えるようになった。

 筆者は扱い切れなかったが,ゲンジのULT「龍撃剣」発動中の移動速度もしっかりアップするようで,ヒーローによって得られる恩恵の差が大きいパッシブだと感じられた。正式リリース前に調整が入る可能性もあるが,ダメージロールに強力なパッシブが与えられたことは覚えておきたい。

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 また,以前の仕様では追加ライフに対するダメージではULTチャージを得られなかったが,今回のバージョンでは通常の50%だけ得られる仕様に変更されている。

 前作ではさまざまな呼び方があった“一時的に付与されるライフ”(シールドなど)が属性を持たない追加ライフに統合されたこともあり,この変更が影響するタイミングは意外と多い。高いDPSで追加ライフを削りやすいダメージロールが,比較的ULTチャージを溜めやすくなっている。

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 全体を通して見ると,よりゲームが大きく動きやすくなったように思える。1回目のPvPベータでも近い感想を抱いたが,チームサイズの縮小とダメージロールの強化が相まって,今回はその傾向が加速しているように感じられた。

 引き時,守り時がわかりやすく,きちんと連係を意識しなければ瞬く間に押し込まれてしまうので,新環境ではしっかりと味方と意思疎通を図って行動しなくてはならない。友人とボイスチャットをつないで遊ぶことが多い筆者としては,連係の重要性が増したのは嬉しいところだ。

 なお,正式リリースに向けた調整については,開発者ブログで詳しく紹介されている。第2回PvPベータで猛威を振るったジャンカー・クイーンの変更点も紹介されているので,気になる人は参考にしてほしい。

「オーバーウォッチ 2」開発者ブログ:サービス開始に伴うヒーローのバランス調整



35人目のヒーロー・キリコをチェック
仲間との連係で真価を発揮するサポート


 続いて,正式リリースに合わせて実装される新たなヒーロー「キリコ」についても触れていこう。

 キリコは,プライマリに対象を回復させる「快気の御札」,セカンダリに高いクリティカルダメージを持つ「クナイ」を持つサポートヒーローだ。ゲンジやハンゾーといったヒーローと同様の“壁登り”を持つなど,高い機動力も持っている。

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 快気の御札の回復能力はそれなりに高く,ロックした対象を追尾するため細かな狙いをつける必要がないが,弾速がかなり低い。飛んでいる途中の御札がオブジェクトに遮られると回復できないので,しっかり対象に近寄ってから放つか,壁登りをして壁に遮られない高所から放つなど,運用には多少の工夫が必要になる。

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 唯一の直接攻撃手段であるクナイは,クリティカルダメージ(ヘッドショットなどで発生)が非常に高く,うまく当てれば十分なダメージ源となる。ただ,1本1本を順番に投げるため射撃レートは低く,クリティカルを狙うのはなかなか難しい。

 プライマリ,セカンダリともに弱くはないが「タイミングを選べば強力」といった印象で,活躍するためにはしっかりと戦況を見て行動する必要がありそうだ。

通常ヒット時
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クリティカル時
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 スキルは,味方がいる位置にテレポートできる「神出鬼没」,着弾地点の周囲の味方を短時間無敵にする「鈴のご加護」と,わかりやすく強力なものが揃っている。

 神出鬼没はテレポートできる距離が極めて長く,間に障害物があっても無視して味方の近くに到達できる。快気の御札をヒットさせるために使うのはもちろん,シャドウ・ステップで移動したリーパーをターゲットして一緒に行動するなど,攻守ともに柔軟な扱い方が可能だ。

かなりの遠距離にいる味方も捕捉してワープできる。サポートすべき相手がいる場所をしっかり把握して使いたい
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 鈴のご加護は味方に無敵を与えられ,合わせて状態異常を解除・予防する効果もあるが,効果時間は非常に短い。クールタイムも長めに設定されており,「とりあえず」で使ってもあまり意味がない。

 ジャンクラットやD.VAといった単発威力の高いULTを不発に終わらせたり,ULTを発動した味方のゲンジを安全に敵陣に突撃させたりと,味方と連係することで効果を発揮する。今後の研究次第では,より幅広い使い方が見られそうな可能性を秘めたスキルだ。

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 そしてULTは「狐走り」。前方に狐が走って青く光る道を描き出し,味方が道に乗るとさまざまな速度が上昇する(移動速度増加,連射速度増加,クールダウン低下)。効果範囲は広めで一度でも範囲内に入れば,範囲を出た後も効果が持続する。

 戦闘が始まる直前に使うだけでも十分に強いが,通常攻撃を強化するスキルを持つヒーローや,フランカー(機動力の高さで敵を撹乱するヒーロー)とスキルのクールタイムをあわせて発動すれば,すさまじい威力を発揮してくれる。

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 味方への回復や支援に加えて高い機動力を持ち,一定の攻撃能力も備える。キリコは非常に多芸なヒーローだ。そのまま使うと器用貧乏な部分が目についてしまうが,どのスキルも味方との連係によって真価を発揮する性能となっている。

 そのぶん,戦場を見渡す広い視野と,状況に応じた行動の選択,および味方との意思疎通が欠かせないため,扱うにはそれなりの練度を要求される。仲間とボイスチャットをつなげて声をかけ合いながら有効な連携を探すのは楽しそうなので,正式リリースのあかつきにはぜひ試してみたいところだ。

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