DMM GAMESは2019年12月4日,同社が12月19日にPlayStation 4用日本語版の発売を予定している「
アンセスターズレガシー」(原題:Ancestors Legacy)の
関係者向け発表会を行った。
「アンセスターズレガシー」は,ポーランドのデベロッパDestructive Creationsが制作し,2018年5月に
PC版(英語版)がリリースされたリアルタイムストラテジーだ。8世紀から13世紀ごろのヨーロッパ北西部を舞台に,
「バイキング」「アングロサクソン」「ゲルマン」「スラブ」の4つの勢力が死闘を繰り広げる。PS4用日本語版の発売まで2週間となった本作の特徴や魅力が語られた発表会の模様をレポートしよう。
発表会の会場となったのは,東京・西荻窪にあるブリティッシュパブで,中世のタヴァンをイメージした内装が特徴の
「オールドアロウ」。店内でのケルト音楽の生演奏やヴァイキング ユール
(※)といったイベント開催のほか,公式Twitterなどで中世愛好家に向けた情報発信も行っており,DMM GAMESとは
「キングダムカム・デリバランス」(
PC /
PS4)の情報を発信していたことでつながったそうだ。
※ヴァイキングやアングロサクソンといった北方人たちが行う冬至のお祭り
国内でなかなか見ない樽生のイングリッシュエールや蜂蜜酒のミードなど珍しいお酒が飲める。中世ヨーロッパ好きにはもちろん,「銘柄のロゴが入ったハンドポンプが並ぶ風景が好き」というお酒好きにもたまらない場所だ。気になる人は公式Twitter(@The_Old_Arrow)をチェックしよう
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ゲーム紹介を担当したのは,日本語版のプロデューサーを務めるDMM GAMESの
早稲田誠氏。ヴァイキングの姿となって登場した早稲田氏から,1つ目の特徴として
「コントローラに最適化したUI」について語られた。
各ユニットを操作する際に開くメニューはリング状となっており,ボタン1つで各種行動の切り替えができる。動かしたいユニットを選ぶ際も,ボタンの押下方法や回数のみでコントロールでき,方向キーで複数ユニットをグループ化することも可能。RTSというジャンルに慣れていないプレイヤーでも遊びやすいよう,マウスを使用するPC版とは違った形でUIやシステムが調整されているという。
2つ目の特徴として語られたのが,
「中世ヨーロッパの世界観を細部まで緻密に作り込んだグラフィックス」だ。わらわらと動く兵たちをユニット単位で見下ろすだけではなく,まるで三人称視点のアクションゲームかのような視点で楽しめる戦闘アニメーションはなんと600種類以上。それらはモーションキャプチャにより制作されているため,武器で斬りつけたり盾で防いだりという戦闘描写はもちろん,目的地に向かう船上で揺れるさまや船から戦地に飛び降りるところといった細かな所作もリアルに再現されている。
また,敵を倒した際に返り血を浴びるさまや,大きな戦場となった場所にできる血の池といった,
“襲撃,略奪,死闘”が繰り広げられる本作ならではの
「血の表現」も注目のポイントとのことだ。
最後に語られたのが,
「40章にものぼる大ボリュームで展開するキャンペーンモード」だ。4勢力それぞれ歴史上の出来事をもとにした物語が用意されており,それらがアニメーション付きの美麗なイラストやフルボイスで楽しめるという。
勢力ごとに異なる服装や文化,当時の人々の暮らしや住居も緻密に描かれており,中世の歴史が好きな人にはたまらないものがありそうだ。なお,一部の性描写の変更が行われているが,クエストやイベント単位での削除はないので,ゲームのボリューム自体はPC版とほぼ変わらない。
ダウンロード版向けに5980円(税別)で配信される,
デジタルアートブックとサウンドトラックが収録されたデジタルデラックス版の完成版も公開された。デジタルアートブックとサウンドトラックはどちらも大ボリュームで,UIもかなりこだわり抜いて作られた印象だ。価格は通常版の4800円(税別)の+1300円ほどなので,PS4向けDL版の購入を考えている人はアップグレードを検討してみるのもいいだろう。
CERO Zで過激な表現も多いリアルタイムストラテジーと人を選ぶところはあるが,史実に向き合って丁寧に描いた世界観や,コントローラでの操作性をしっかり考えられて生まれた遊びやすさなど多くの魅力を持っている本作。とくに中世ヨーロッパの歴史が好きな人は,発売までにゲームの詳細をチェックしてみるといいだろう。