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「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」先行体験イベントで,2つのダンジョンとボスを攻略。個性的な新要素にワクワクしっぱなし
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印刷2024/06/04 23:00

プレイレポート

「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」先行体験イベントで,2つのダンジョンとボスを攻略。個性的な新要素にワクワクしっぱなし

 フロム・ソフトウェアによるアクションRPG「ELDEN RING」(PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One)のDLC「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」が,6月21日に発売される。それに先駆けて,DLCの序盤を先行体験できるメディア向けイベントが開催された。

現地で展示された限定パッケージ版
画像集 No.001のサムネイル画像 / 「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」先行体験イベントで,2つのダンジョンとボスを攻略。個性的な新要素にワクワクしっぱなし

 SHADOW OF THE ERDTREEは,広大なフィールド「影の地」を中心とした,さまざまな新要素を追加する大型DLCだ。本編では謎多い存在だったデミゴッド「聖樹のミケラ」が物語に深く関わるとあって,多くのファンがリリースを待ちわびている。

 本稿では先行体験のインプレッションをお届けするが,自分で世界を探索するのが醍醐味の作品だけあって,「内容は気になるがネタバレは避けたい」という考えの人も多いことだろう。
 そこで今回は,以下のような順序で記事を進めていく。システム的な要素は前半,物語や攻略に関わる要素は後半にまとめているので,知りたい範囲に合わせて目を通してほしい。

■記事の流れ
・推定適正レベル
・新たな武器種と戦技
・DLCの入口,独自システム
・レガシーダンジョン「塔の街、ベルラート」
・中規模ダンジョン「エンシスの城砦」

 なお,プレイできたのは開発中のテストバージョンだ。そのため,プレイ時の画面写真などは撮影できず,公式から提供されたスクリーンショットを写真として使用している。各種データについても,製品版とは異なる可能性があるので,その点はご了承いただきたい。

「ELDEN RING」公式サイト



レベル150のキャラクターでプレイ
DLC侵入前の準備はほどほどで


 まずはプレイ環境から見ていこう。用意されたセーブデータはDLCエリアに突入する直前の場面で,勇者,騎士,魔術師のデータ(いずれもレベル150)が用意されていた。全部を体験する時間はなかったので,今回は技量寄りの騎士を選択して攻略を進めることにした。

 技量80,筋力22のステータスで「鋭利なクレイモア+25」を用いた場合,最初のレガシーダンジョンに出現する雑兵に与えられるダメージは400〜800ほど。雑兵は2〜3回の弱攻撃,強モブは3〜4回の強攻撃と「致命の一撃」で撃破できた。

 一方で受けるダメージはそこそこ大きく,生命力を51まで伸ばしたうえで鎧を着込んでいても,雑兵の攻撃を3〜4回も受ければ死んでしまう。ややステータスを切り詰めた場合,適正レベルは130以降といったところだろうか。

 DLCへの入口(後述)を考えれば,それほど厳しい条件でもないだろう。影の地にいる敵は,総じて撃破時の取得ルーン量が多いので,多少レベルが低い状態で侵入しても,ある程度の攻撃力があればすぐ適正レベルまで到達できるはずだ。

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どれもこれもが個性的
新しい武器,戦技が盛りだくさん


 用意されたキャラクターは,いずれもDLCで登場する新たな武器や戦技,祈祷,魔法などをはじめから所持していた。今回は技量騎士なので,主に武器を使って攻略を進める。

 その中で確認できた新たな武器種は「調香瓶」「刺突盾」の2種類。さらに,短剣,斧,槌,槍にはそれぞれ“投擲”が可能な新武器が用意されていた。投擲武器の射程は消費型の投擲物よりも短めに設定されているようだが,それでも祈祷や魔術によらない遠距離攻撃の手段が増えるのはありがたい。

調香瓶を装備すれば,敵が使っていたような範囲攻撃をアイテム消費なしで行える。確認できた限りでは攻撃以外の機能はなかった
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投擲武器はいずれも「流紋」の名称を持つ。短剣は投げたあとに手元に再生成されるため,連続して投げ続けられる
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 新武器種の中でも特徴的なのは,ガードしながら攻撃ができる「刺突盾」だろう。残念ながら物理カット率は100%ではなかったものの,攻略では“ジリジリと進みながら安全に戦う”といった,ELDEN RINGではやや難しめだった動きもできそうだ。

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 既存の武器種や汎用戦技にも新要素は盛りだくさん。モーションに蹴り技を含む武器「落葉格闘」や,獣のように敵に飛びかかる爪武器「赤熊の爪」,空に舞い上がって突撃する戦技「坩堝の諸相・翼」など,どれもこれも個性的なものばかりだ。

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 実用性は使い込んでみなければ分からない部分が多いが,いずれも「使いこなしてみたい」と思わせる魅力がある。個人的な感覚を語るなら,ぶっちゃけ強くなくても個性的なだけでうれしい。

 というのも,筆者は生命力や持久力をそこそこ重視するタイプだったので,ゲーム本編で個性的かつ派手な武器や戦技を効果的に使えるようになる頃には,ゲーム自体が終わりかけていたのだ。安定性を優先するプレイスタイルのため仕方がないのだが,やや不完全燃焼な感覚はあった。

 しかし,レベル130以上となれば一定の安定性を確保したうえで火力を出せるし,生まれ直しを駆使すればほとんどのビルドは実現できる。つまり,何を拾ってもほぼ確実に使えて,そのすべてが新鮮な状態でダンジョン攻略を楽しめるわけだ。しかも,出現する新しい武器&戦技はどれもこれも個性的とあれば,楽しくないわけがない。

 とりあえず,DLC用のデータ作りをしている人は,今のうちにルーンを集めて各種「鍛石」を買い揃えておくのがオススメだ。入手して使いたくなった武器をすぐ強化できれば,発見して試すまでのサイクルが短くなり,楽しさが増すことだろう。


最初のフィールド「墓地平原」
DLC限定の強化要素も登場


 DLCの入口はモーグウィン王朝における“繭”に存在する。到達までには強力なボスを撃破する必要があり,クリアに必須でないルートなので,まだ見つけてない人はモーグウィン王朝への入口を探すところから始めよう。

 繭に触れると,DLCの舞台である「影の地」へと侵入できる。そこには,自ら影の地へと向かったというミケラを求める者たちがおり,プレイヤーは彼らと協力(?)しつつ,影の地におけるミケラの足跡をたどることになる。

影の地には6つの「ミケラの十字」が存在し,それを探すのが当面の目標になるようだ
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 プレイヤーが降り立つ最初のマップは「墓地平原」と呼ばれ,霊体のような墓標と,草原がどこまでも広がっている。その遠くには暗く捻れた黄金樹が見え,本編のどのマップとも雰囲気が異なる。これが現実に存在するのか,過去の時代なのか,どういった立ち位置なのかは分からない。

 周辺を探索してNPCと会話したり,アイテムを探したりしていると,強化アイテム「影樹の破片」「霊灰」が手に入った。これはDLC独自の新要素で,「影樹の破片」を使えばプレイヤーの攻撃力とカット率を,「霊灰」を使えば召喚する霊体と霊馬の攻撃力とカット率を永続的に向上させられる。

 ただし,強化が効果を発揮するのはDLCエリア(影の地)内のみで,本編では適用されない。これは,DLCエリア内の敵が非常に強力なため,本編の敵とのバランスをとるための措置だと思われる。強化を行うか否かは任意だが,あとから強化を解消する手段は見当たらなかったので,DLCエリア内外を同じ感覚で楽しみたい人は要注意だ。

 また,確実に有用な新要素として,既存の「脂」系アイテムよりも効果が大きい,上位のエンチャント用アイテムの存在も確認できた。影の地で入手できる素材アイテムを使ってクラフトできるので,探索の際には素材収集もお忘れなく。

トレイラーでも注目されていた超巨大ウィッカーマンのような敵は,墓地平原をのしのしと歩いている。ちょっかいを出してみたが,とんでもなく体力と攻撃力が高く,すぐに蹴散らされてしまった
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 さて,ここからはルート分岐だ。墓地平原から西に進めばレガシーダンジョン「塔の街、ベルラート」に到達し,東に進めば中規模ダンジョン「エンシスの城砦」が待っている。重大なネタバレ要素は避けるが,以降は実際にボスまで攻略した内容を含むので,自分の手で攻略したい人は注意されたし。

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2つのダンジョンを攻略
出現する敵とボスをチェック


●レガシーダンジョン「塔の街、ベルラート」
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 ベルラートは,城塞のような壁に囲まれ,最奥に巨大な塔がそびえる街だ。各所に影のような姿をした住民たちが見られ,何かに祈りを捧げ続けている。主な敵は武装した兵士たちで,忌み子のような角を持ちながら整った装備に身を固めた兵士の姿も見られた。

 また,暗がりや奥まった場所には大小のサソリが潜んでいる。最初はビックリさせられたが,大型サソリは遠距離への攻撃手段が少ないようで,弓などの遠距離攻撃手段があれば撃破はたやすい。

 全体的に敵の行動がシンプルで戦いやすく,高低差のあるマップは複雑だが広すぎない。おそらく影の地の最初に訪れるレガシーダンジョンだけあって,DLCの新要素に触れるチュートリアル的な側面が強いように感じられた。影樹の破片や霊灰も置かれているので,DLCに入ったらまず攻略を目指すといいだろう。

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 ここで出現するボスは,ゲームプレイトレイラーにも登場していた「神獣」と呼ばれる生物(?)だ。獅子舞のような外見にたがわず,アクションもまさに獅子舞そのもので,頭と身体がそれぞれ独立した意思を持っているかのような動きが特徴的だった。

 動きは激しいものの読みやすく,難敵というほどではない印象だったが,体力が減ると行動が一転。竜のように空を舞い,まずは雷,次に冷気,そして嵐と,さまざまなスタイルで広範囲に攻撃をばらまくようになる。安全に攻撃できるシーンが一気に減るので,最初は無理に攻めず,それぞれの攻撃範囲や着地のタイミングを観察しよう。

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 撃破すると,本編のボスと同様に「追憶」が入手できる。ちょっと気になったのは,追憶から手に入る「嵐の威力を高める」という効果を持つタリスマンだ。ELDEN RINGにおいて“嵐”と名のつく戦技は複数あり,それらが強化されるのであれば,ゲーム本編で生かしきれなかった戦技を活用できるかもしれない。自分でプレイする際には,ぜひ試してみたいところだ。

●中規模ダンジョン「エンシスの城砦」
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 崖上に建設された城塞で,入口の橋梁には串刺しにされた人間の死骸が並んでいる。構造はさほど複雑ではないが,曲がり角や死角が多く,意地悪な配置も少なくない。限られた体験会の時間内で焦っていたのもあるが,何度か雑兵と犬に殺されてしまった。

 主な敵は人型だが,その中でも魔力系の攻撃を用いる敵が多かった。魔法を操る騎士トロル,輝石頭の魔術師が同じダンジョン内にいるなど,カーリア王家と魔術学院レアルカリアの双方に関連する要素が見られる。

 さすがにボスまでの道のりは短めだが,難度はベルラートよりも高めに感じられた。敵がまとまって出現するのでルーン稼ぎには良さそうだが,火力が足りないと攻略が大変かもしれない。

 特に恐ろしいのは最後に待ち受けるボスで,こちらは魔法を操る二刀流の騎士の姿をしていた。ネタバレになるので詳細は伏せるが,とにかく強かった。二刀流の連撃を見切るのは困難で,一応パリィは可能であるものの,真正面から挑むには慣れがいる。

 さらに,体力が一定以下になると攻撃の苛烈さが増し,二刀それぞれに異なる属性をエンチャントして切りかかってくる。これはもう時間内にまともに攻略するのは不可能とみて,近くの召喚サインと遺灰を使いつつ,強靭削りの強い武器でタコ殴りにする戦術へと移行。それでも苦労する難敵だったが,なんとか撃破までこぎつけた。

召喚サインでは,ミケラの足跡を追うNPCたちを呼びだせる
画像集 No.015のサムネイル画像 / 「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」先行体験イベントで,2つのダンジョンとボスを攻略。個性的な新要素にワクワクしっぱなし

 といったところで,試遊イベントは終了。プレイできたのは約3時間だったが,その間にも新たな要素がどんどん出現するので,ずっとワクワクしっぱなしだった。かなり成長した状態のプレイヤーが戦うことを前提として調整されたダンジョンに挑めるのは,DLCならではの魅力といえるだろう。

 今回は諸々の情報を調べるために早足気味に攻略を進めたが,ダンジョンまでの道中には地下墓などの小規模ダンジョンも存在するとのことなので,自分で遊ぶ際には墓地平原もじっくりと探索したい。

墓地平原を軽く歩いてみたら,謎のチンアナゴのような霊体が出現した。放置していると害はないようだが……?
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「ELDEN RING」公式サイト

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