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印刷2018/06/13 15:17

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[E3 2018]一瞬の油断が「死」につながる。フロム・ソフトウェアに「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」のデモプレイを見せてもらった

 E3 2018に先駆けて開催された「Xbox E3 ブリーフィング」で発表された,フロム・ソフトウェアが開発する新作アクションアドベンチャー「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」PC / PS4 / Xbox One)。Activisionと共同開発,さらに和風テイストと驚きばかりの本作だが,E3の会期中,フロム・ソフトウェアに詳しく紹介してもらう機会を得た。どのようなゲームになっているのか,さっそくお伝えしていきたい。

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「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」公式サイト


 まずは開発体制について。公式サイトでは共同開発となっているが,クリエイティブに関わる部分はフロム・ソフトウェアが担当しているという。Activisionは,本作の開発に賛同し,ユーザーテストのサポートなどを行うそうだ。
 ディレクターを務めるのは,フロム・ソフトウェアの代表取締役社長であり,「DARK SOULS」シリーズなどを手掛けた宮崎英高氏となる。今のところ,シングルプレイ専用のオフラインゲームになる予定とのことだ。

 今回紹介してもらったのは,本作の「舞台」「ストーリー」「アクション」という3つの要素だ。
 舞台となるのは,1500年代後半,戦国時代末期の日本。ただし,史実を描くのではなく,あくまでこの時代をモチーフにした,オリジナルの世界観になるという。また,フロム・ソフトウェアらしいダークで枯れた世界を描く一方で,日本古来の美しさやノスタルジックな風景の表現にも力を入れているそうだ。

遠くに巨大な城が見えるが,もちろんこんな城は史実には存在しない。オリジナルの世界観による戦国時代が舞台となる
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 ストーリーの中心となるのは,幼き皇子。彼は特別な存在で,それゆえに葦名の国から狙われている。主人公は,そんな皇子に仕える忍だ。冷徹で孤独な,壮年の男であり,皇子を守ることを掟としている。
 しかし,本作の冒頭で,皇子は葦名の侍に捕らえられ,主人公も左腕を斬り落とされてしまう。本作では,すべてを失った忍が,侍に復讐する物語が展開されるのである。

 こう書くと,「今回はいつものフロム・ソフトウェアらしくない,分かりやすいイントロだな」と思うかもしれない。実際,本作のストーリーは理解しやすくなっているそうだが,かといって,ストーリー主導のゲームになるわけではない。探索や敵との戦いを通じて,プレイヤーが自分の物語を作っていく体験は,DARK SOULSなどと変わらないとのことだ。

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 アクションでは「忍義手」と呼ばれる装備が重要になる。主人公は斬り落とされた左腕の代わりに,さまざまなギミックが仕込まれた義手を装備している。なかでも重要なギミックが「鉤縄」だ。フロム・ソフトウェアは立体的なマップ作りを得意としているが,本作では鉤縄を使った上下の移動により,さらに立体的な探索ができる。
 ほかにも,左手に「義手忍具」を装着して,斧を展開して攻撃したり,あるいは目くらましの爆竹を放ったりと,さまざまな使い方ができるそうだ。

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 続いて,皇子が捕まっている城が遠くに見え,そこを目指して主人公が進んでいくというデモプレイを見せてもらった。鉤縄を使ったアクションは派手でスピーディなもので,忍らしくあちこちに鉤縄を引っかけて空中を高速で移動できる。鉤縄はどこにでも引っかけられるわけではなく,太い木や屋根の飾りなど,特定のオブジェクトにのみ引っかけられるそうだが,そうしたオブジェクトはたくさん配置されているとのこと。

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 気になる戦闘については,刀と刀がぶつかり合う,激しい斬り合いが印象的だった。本作には,スタミナの代わりに「体幹」という概念が取り入れられている。これは,敵を攻撃したり,敵の攻撃をはじいたりすると体幹が削れていき,削りきると一撃必殺の「忍殺」が発動する仕組みになっている。
 斬り合いの様子は,すでに公開されているトレイラーをぜひ見てほしいのだが,操作を間違えたら,即座に斬り殺されてしまうのではないかと思えるほど激しい。というか,デモプレイでも敵の攻撃を防ぎ損ねてあっさり死んでいた。ちなみに,本作で「YOU DIED」に相当する表示は「死」である。


 盾を持った敵が登場し,刀での攻撃が通じないときは,義手の斧の出番だ。斧の一撃により木の盾を粉砕して,有利に立ち回っていた。ほかにも,手裏剣を使って敵の行動をキャンセルしたり,義手から炎を出して敵を燃やしたあとで刀を使い,刀に炎をまとわせたりといったアクションも確認できた。

 また,本作ではステルスの要素が取り入れられている。敵に見つかっていない状態から攻撃すると忍殺が発動し,即死させてしまえるのだ。これをうまく使えば,上述のような激しい斬り合いも発生しないので,攻略上重要になっていくと思われる。

鉤縄での移動や忍殺など,フロム・ソフトウェアが販売を担当していた「天誅」シリーズを連想させるが,和風の本作を作るにあたって,刺激を受けた部分もあるとデモ担当者は話していた
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 さらに本作には,「死んでも復活できる」要素がある。一度倒されてしまっても,「回生」を発動するとその場で起き上がれるので,一度離脱して体勢を立て直したり,死んだと思って離れていった敵を不意打ちしたりできるのである。発動条件までは分からなかったが,強力なだけにバンバン使えるものではないとのこと。また,本作にはDARK SOULSなどとは異なるデスペナルティが存在し,「死にたくない!」という緊張感は変わっていないそうだ。

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 デモプレイの最後は,橋の上で巨大な槍を構えたボスとの戦闘が披露され,「死」を迎えて終了となった。
 これまでのフロム・ソフトウェア作品と同様,本作も「難しいゲームにしよう」としているわけではなく,達成感のあるゲームにするための手段の1つとして,高難度にしているという。
 一方で,「アクションが苦手な人でも攻略できる」ゲームにするという方針もあり,DARK SOULSでは,レベルアップや敵の明確な弱点,あるいはオンラインプレイなどが,そのための要素として用意されていた。本作でもそのスタンスは同じで,ステルス要素や義手忍具の活用で,先に進めるようになっている。ただし,そのぶん正面からの斬り合いはDARK SOULSよりも難しいかもしれないとのことだ。

 デモプレイを見る限り,操作や戦闘はまったく新しいものになっているが,DARK SOULSに通じる歯ごたえのある難度は健在だ。とにかく戦闘が激しいので,一瞬の油断が死につながることになりそうだ。すでにバッキバキに心が折られる予感を覚えつつ,続報を楽しみに待ちたい。

E3会場に展示されている,デモプレイの最後で登場したボスのスタチュー。こんなの勝てる気がしない
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