インタビュー
「ディビジョン2」クリエイティブディレクターインタビュー。10月15日に配信される「エピソード2」の詳細や,その後のアップデートも
その発表にあたり,本作の開発を手がけたMassive Entertainmentのクリエイティブディレクター,ジュリアン・ギャリティ氏が来日。今回はギャリティ氏にインタビューする機会を得て,10月15日に配信されるアップデートの詳細について聞いてきたのでお届けする。
進化を続ける「ディビジョン2」。最新情報が明かされたUBIDAYステージイベントをレポート
2019年10月6日に開催されたファンイベント「UBIDAY2019」にて,「ディビジョン2」のステージイベントが行われた。同作のクリエイティブディレクターが登壇し,10月に実装される「エピソード2 ペンタゴン:ラストキャッスル」の最新情報を明かした。
有名かつミステリアスなロケーションとして,ペンタゴンをエピソード2の舞台に選択
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。「ディビジョン2」が今年3月に発売されまして,約7か月が経過したわけですが,これまでの評判はいかがでしょうか。
ジュリアン・ギャリティ氏(以下,ギャリティ氏):
おかげさまでユーザーの方からいただいている多くのフィードバックは,とても好評です。もちろん全てがポジティブなものではなく,ダークゾーンやエンドゲームなどについて,いろいろなご意見やご要望が届いています。ライブゲーム(※)としてそういったところは,今後も改善していこうと考えています。
※アップデートを続けながらサービスを提供していくゲームのこと
4Gamer:
先日のUBIDAY 2019では,10月のタイトルアップデートでの新規ストーリーとなる「エピソード2」の情報が出ましたが,こちらはどんな内容となるのでしょうか。
ギャリティ氏:
エピソード2の中でも大きな割合を占めるのが「ラストキャッスル」という,アメリカ国防総省のペンタゴンを舞台としたミッションです。この場所を占拠したブラックタスクを倒すためにディビジョンエージェントが潜入し,その秘密を回収するという内容となっています。
4Gamer:
ブラックタスクが登場するということは,ストーリー的にエンドゲーム以降の内容になるんですか。
はい,そうなります。エンドゲームでブラックタスクがワシントンDCに現れた後のことで,そのラストである「タイダルベイスン」での出来事の後を描く内容となります。レベル30でプレイできるストーリーなので,まだの方はぜひそこまでゲームを進めていただければと思います。
4Gamer:
このエピソード2の舞台にペンタゴンを選んだのはなぜなのでしょうか。
ギャリティ氏:
ペンタゴンを選んだ理由は3つありまして,まず最初にワシントンDCにおける非常に有名な建物の1つということです。次にその内部が大変ミステリアスだということが挙げられます。そこに一体何があるのかということは一般的にもあまり知られておらず,私たちの想像力で,より魅力的な場所に仕上げたいと思っています。
そして最後は,大変強固に護られている場所だということです。だからこそ,ゲームの舞台として適していると考えました。
4Gamer:
想像力というお話が出ましたが,ペンタゴン内部は架空の形で作られるのでしょうか。
ギャリティ氏:
もちろん,一般が参加できるツアーなどで内部の取材はしていますが,見学ができるオフィスやモール,フードコートなどのエリアは,ゲームに出てくる建物としてはそれほど魅力的ではないんです。
しかしそれらに面している,一般人が入れないドアの向こう側に一体何があるのかという部分に関しては,我々のイマジネーションで面白いものに仕上げています。これまでもゲーム中の冷戦時のバンカーなどは架空の場所で,ゲームプレイとして面白くなるようなイマジネーションのもとに作っているんですよね。
4Gamer:
ステージではペンタゴンの映像も出ていましたが,ブラックタスクらしき存在が無数に集まっているところと,最後に光る柱のようなものが見えたのですが,あれは一体何だったのでしょうか。
ギャリティ氏:
ブラックタスクがペンタゴンを占拠しているというのは間違いないのですが,最後のシーンで見えたものはまだ詳しくはお話できません。ストーリーのカギとなる存在……,かもしれませんので,ぜひその目で確かめてみてください。
4Gamer:
ペンタゴンや「エピソード1 DC郊外:エクスペディション」などで追加されたミッションは,ワシントンDCの中心部からは離れたロケーションで地続きではないのですが,そうした場所を選んだ理由はあるのでしょうか。
ギャリティ氏:
現在のマップは限界のところまで作り込んでいて,ゲーム中のムービーなどに影響が出てしまう可能性もあるので,拡張することが技術的に難しいんです。またミッションのシチュエーションも限られてしまうので,無理をして地続きのミッションを作るのではなく,ヘリコプターで移動するという設定のもと,まったく新しい体験ができるミッションを作るという選択肢を選びました。
4Gamer:
エピソード2の配信と同時に,ゲーム内容にかなり改善が入るとのことですが,その筆頭となるダークゾーンの強化ということについて,詳しく教えてください。
ギャリティ氏:
私もプレイヤーとして遊んでみると,やはりダークゾーンに人が少ないということは以前から感じていまして,このアップデートでは強制的にマッチメイキングをするようにしました。それにより最大12人のプレイヤーができる限りダークゾーンに集まるようにしました。
4Gamer:
マッチングによって,入るときに待ったりすることはないんでしょうか。
ギャリティ氏:
もしかすると入口で数秒待つようなことがあるかもしれませんが,その分プレイヤーの皆さんがさらに楽しめるようにしました。
そのほかにも,ダークゾーンでしか手に入らない名前付きアイテムの追加や,サプライドロップなどのアクティビティが増えるなど,プレイヤーさんがダークゾーンに行くモチベーションが上がるような仕掛けを用意しています。
また今回,ダークゾーンで装備アイテムの標準化を廃止しました。そのため,装備のビルドをしっかりと構築することが非常に重要になっています。
4Gamer:
標準化がされないということは,強い装備を持っている人が絶対的に強いということにはなりませんか。
ギャリティ氏:
そうはならないと我々は考えています。なぜなら武器だけでなくアーマーやスキル,タレントなどによる装備のビルドや相性などもありますので,誰かが一方的に強すぎてしまうようなことはないと考えています。
4Gamer:
私の個人的なプレイスタイルでは,ソロでダークゾーンに入ることが多いせいか,PvPであまり勝てたことがないんですよね……。
ギャリティ氏:
私もです(笑)。ローグ相手に1人で戦ってもなかなか勝てないので,とても怖い場所だということを実感しています。でもダークゾーンで見つけた相手とフレンドになって,ローグ相手に一緒に戦うのは本当に楽しいですよ。
4Gamer:
やはり誰かと組んで遊ぶのがよさそうですね。ということは今後のダークゾーンは,ソロで挑むのはさらに大変になりそうですか。
ギャリティ氏:
確かにソロではハードコアな戦いになるかもしれません。ぜひフレンドを見つけて,チームを組んで挑んでみてください。
「エピソード3」でエージェントが再訪するニューヨークは,前作とはまた違った雰囲気に
4Gamer:
ダークゾーンで見つけられるものも含めて,アップデートでは装備アイテムなどもかなり増えるそうですね。
はい,38のブランドの装備やタレントを追加するので,装備におけるビルドのバリエーションがさらに広がります。また「KSG」というショットガン,そしてエキゾチックの装備として「オデッサ・ソイヤー」のニーパッドが追加されます。
そのほか,基地での装備アイテムのクラフトや再調整を見直したり,自分の欲しいクラフト用のパーツが見つかる場所をメガマップ上に表示する「目標アイテム」を用意したり,保管庫の容量を300まで増やしたりして,自分の理想のビルドを構築するのが,これまで以上に楽しくなるようなアップデートになっています。
それともう一つ,このインタビューが掲載される頃には,新しいスペシャリゼーションが追加されることが発表になっていると思います。
4Gamer:
えっ,そうなんですか!? それはプレイヤーにとってはかなり大きなニュースですね。
ギャリティ氏:
はい,新しいスペシャリゼーションはロケットランチャーを持っています。スキルも新しいものを持っていますので,また新しいプレイスタイルが確立できるのではないでしょうか。
4Gamer:
少し先の話になるとは思うのですが,その後の「エピソード3」についてはどの程度まで構想されているのでしょうか。
ギャリティ氏:
エピソード3についても,既にムービーなどでご覧いただいている通り,構想は少しずつ固まっています。ストーリーには「ニューキャッスル」の「レミントン」が携わっていて,舞台はニューヨークの「コニーアイランド」と「ブルックリン」です。そこでプレイヤーは,物語の最重要人物であるローグエージェントの「アーロン・キーナー」を探すことになります。
4Gamer:
ついにアーロンと対峙できるんですね!
ギャリティ氏:
さてどうでしょう……? 彼を探して見つかるのかどうかは,ご自身で体験してみてください。
4Gamer:
わかりました。本作で訪れるニューヨークの街はどんな雰囲気になっているのですか。
ギャリティ氏:
前作から季節も変わって夏となって,さらに全世界を包んだストームの影響で雰囲気はまったく変わっています。またエリア自体も新しいロケーションですので,体験としてもすごく新鮮なものになると思います。
4Gamer:
最後にこれからのディビジョン2について,ファンの方に一言いただければ幸いです。
ギャリティ氏:
今回のタイトルアップデートには3つのポイントがありまして,まずはまだ本作を遊んでいないプレイヤーさんが入りやすいように,チュートリアルやヘルプなどを補強しています。次にこれまでお話しした通り,バラエティあふれる装備のビルドが構築できるように,要素の追加や改善を施しました。そして最後に新しいストーリーとコンテンツの追加ですね。
こうしたいろいろな要素によって,これから初めて遊ぶという方はもちろん,ゲームからしばらく離れてしまったという方が再開するチャンスでもあります。ぜひこのアップデートの機会に,ワシントンDCに戻ってきてみてください。
4Gamer:
ありがとうございました。
「ディビジョン2」公式サイト
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