インタビュー
「#コンパスフェス うちキャラバン 2020」ってどんなイベント? 林 智之氏に開催の経緯などを尋ねてみた
NHN PlayArtとドワンゴが提供中のスマホアプリ「#コンパス〜戦闘摂理解析システム〜」(iOS / Android。以下,#コンパス)のオンラインイベント「#コンパスフェス うちキャラバン 2020」(うちキャラバン)が,2020年8月16日にニコニコ生放送で開催される。
本イベントは,全国7都市で開催予定であった「#コンパスフェス 街キャラバン 2020」(街キャラバン)が,新型コロナウイルスの影響により,オンラインイベントへと変更されたものである。
当日はニコ生での視聴をはじめ,ユーザー参加型ステージへの参加,8地域ぶんのイベント裏配信の行き来,オンライン会議アプリ「Zoom」を活用した,Zoom画面上でのオンライン参加などが予定されている。
今回4Gamerでは,この新世代なイベントに関して話を聞くべく,#コンパスのプロデューサーである林 智之氏にインタビューをした。
オンラインイベントとして開催するに至った経緯から,Zoomを用いたユーザー参加型企画の詳細まで。運営側の考えを教えてもらおう。
「#コンパスフェス うちキャラバン 2020」特設サイト
「#コンパス〜戦闘摂理解析システム〜」公式サイト
「#コンパス〜戦闘摂理解析システム〜」ダウンロードページ
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「うちキャラバン」は“オンライン上のリアルフェス”
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは「うちキャラバン」がどのようなイベントになるのかを教えてください。
林 智之氏(以下,林氏):
私たちはもともと,全国7都市でオフラインイベント「街キャラバン」を開催する予定でした。しかし昨今の新型コロナウイルスの影響を考え,オンライン上で楽しめるイベントに変更させていただきました。
また家から参加できる催しということを強調したかったので,今回はZoomを活用したユーザー参加型のステージを多数設けています。イベント名については“マチ”と“ウチ”をかけたダジャレですね(笑)。
4Gamer:
うちキャラバンにはどのように参加するのでしょうか。
林氏:
当日ニコ生で視聴していただく,もしくは各種参加型ステージにZoomを用いて参加していただく,あと事前販売の「うちキャラバン地域代表うちわ(特別「Zoom」視聴チケット付き)」の購入者であれば,ご自身のZoom画面がイベントステージに映されるようになります。
4Gamer:
地域代表うちわの購入者なら,ステージ上に自身の顔が映ると。
林氏:
ええ。地域代表うちわは,イベントにより主体的に参加してもらえるようにと考案したグッズです。配信のメインステージに自身の姿が映ることで,家にいながら会場一体の感覚を楽しんでもらえます。
また,街キャラバン自体がもともと地域ごとのイベントだったので,8地域ぶんのうちわを手に,地域ごとに異なるZoom部屋に入ることで,それぞれの場所に応じた一体感を味わってもらえればと構想しています。
4Gamer:
街キャラバンの魅力の地域性も,オンラインで楽しめるのですね。
林氏:
実はうちキャラバンの開催に先駆けて,「#コンパスエンジョイ部」という定期配信の番組で,プレイヤーの皆さんにZoom参加を体験してもらいました。そこで皆さんにはZoomをとおして番組に映ってもらいましたが,映っていないときもチャット上で盛り上がってくれていまして。
うちキャラバンでも映る映らないに関わらず,皆さんでZoomチャットを楽しんでもらえたらなと思っています。
4Gamer:
運営側も参加側も反応をリアルタイムで見ることができそうですし,お互いが良い影響を生み出して,進行していけそうですね。
林氏:
なにも問題が起きなければですが(笑)。
ちなみに先の番組のZoom参加者は,大人数だったので音声を出すことはできませんでしたが,なかには「手作りのフリップ」を用意し,メッセージをくれた人もいました。見えるリアクションとして印象的でしたね。こういう皆さんのアイデアには,こちらも驚かせてもらっています。
4Gamer:
うちキャラバンの発表に対し,プレイヤーの反応はいかがでしたか。
林氏:
前例のないイベント形式ということもあり,発表した時点ではプレイヤーの皆さんもなかなかイメージしづらかったかと思います。
ですが,発表以降もTwitterや生放送で逐一お知らせを続けてきたので,少しずつではありますが,内容が伝わっているのかなと感じます。それに今回は,新しいイベントを作り上げたという手応えもあります。
4Gamer:
オンライン開催ということで,これまでと勝手が違うかと思いますが,とくに課題としている点はなんでしょう。
林氏:
実のところ前準備より,当日のイベント進行のほうが大変そうだなと怯えています(笑)。参加型イベントも多数ありますので。
それも,プレイヤーの皆さんとなるべく一緒に楽しみたいという私の意見を,大勢のスタッフがくみ取ってくれたからではありますが。
4Gamer:
タイムテーブルを確認したところ,街キャラバンでおなじみのステージはオンラインになっても行われるようですね。
林氏:
イベントに参加している感覚を味わってもらうためにも,オフラインと同様のステージは絶対に必要でした。具体的には,ニコニコ超会議で行ったイベント「#コンパス 超合戦」に近い雰囲気を感じてほしいなと。
超合戦ではプレイヤーの皆さんをステージに招き,壇上で演者たちと対戦してもらいました。今回はそれを再現するために「うらキャラバン」を同時開催して,皆さんとの距離間を縮めていくつもりです。
4Gamer:
うらキャラバンはどのような内容になるのでしょう。
林氏:
うらキャラバンはうちキャラバンの開催中,全国8地域を代表する方々に番組配信をしてもらうコンテンツです。各々の配信で一緒にメインステージを見たり,プレイヤー参加の対戦をしたりしていただきます。
そしてプレイヤーの皆さんにはうちキャラバンの視聴の傍ら,気になるうらキャラバンに自由に参加してもらいます。
4Gamer:
まさに“うらバン”なのですね。プレイヤーにしてもただ見るだけではなく,主体的に参加している感覚を味わえそうです。
林氏:
そうなってくれるとうれしいですね。今回,同時に複数の配信を用意しているのは“音楽フェスの感覚”なんですよ。
なので,うちキャラバン中はメインステージとそれぞれのうらキャラバンの配信を,その時々で行き来してもらえれば幸いです。
4Gamer:
参加者自身が楽しむ場所を選べるわけですね。
林氏:
もちろん,一体となって盛り上がれる部分は一緒に楽しめればと思っています。過去の街キャラバンで,プレイヤーの皆さんが一斉にペンライトを振ってくれた光景は,ものすごく感動を覚えましたので。
うちキャラバンでもZoomを使い,同じ光景を作れたらなによりです。
4Gamer:
Zoom参加者が覚えておくといいことはありますか?
林氏:
積極的な人には「#コンパス 踊ってみた」ステージで,ぜひとも“ダンスロボットダンス”を踊ってほしいと思っています。
こちらは振り付け師のみうめさん(COJIRASE THE TRIP)に,Zoom画面上での踊りを作っていただきました。すでに特設サイトなどで動画を公開しているので,ぜひ事前にチェックしてみてください。
4Gamer:
踊ってみたステージでは,参加者のZoom画面も映るのでしょうか。
林氏:
踊ってみたステージでは,パフォーマンスユニット「COJIRASE THE TRIP」を招き,プレイヤーさんとオンラインで共演してもらいます。
ただステージ上のZoom画面に映る参加者は,事前にTwitterで募集し,当選した一部の共演者の方々になります。
4Gamer:
地域代表うちわとは異なる,イベント参加方法になるのですね。
林氏:
はい,そうなります。
4Gamer:
「Vocani#COMPASS・歌ってみた」ステージのほうはどうでしょう。
林氏:
歌ってみたステージでは+α/あるふぁきゅん。さん,メイリアさんといったパフォーマーの方々がメインとなりますが,イベントステージ上では“応援”という形で参加者のZoom画面を映させてもらいます。
Zoomに向かってペンライトやうちわを振るなどの楽しみ方は,このステージで一緒にやれたらなと思っています。
4Gamer:
今回は,ボカロPのYASUHIRO氏(康寛)によるDJプレイもあるとか。
林氏:
YASUHIROさんのDJステージは「#COMPASS SECRET PARTY」ぶりとなるので,気になっていた方々も多いと思います。今回は開けた空間であらためてパフォーマンスを見ていただく,いい機会になればなと。
4Gamer:
ただ,当日は大人数の参加者が予想されます。そうなるとうちわ購入者でも一部ステージのZoom画面に入りきらない,などということも?
林氏:
できる限り,購入者全員が映れるように調整しています。ただ,たまたま出演タイミングで離席してしまったり,機材トラブルや当日の状況で止むを得ず映らなかったりの場合も考慮いただけるとありがたいです。
4Gamer:
Zoomで参加できるのは踊ってみた,歌ってみた以外にもありますか。
林氏:
最も注目が集まるのは「#コンパス うちキャラバンステージ」ですかね。こちらは8地域のZoom部屋そのものをメインのイベントステージに映して,そこでZoom参加者とメインステージの出演者とがコミュニケーションを取りながら,対戦を繰り広げる予定となります。
4Gamer:
ほかにも「#コンパス コスプレステージ」や「#コンパスショッピング」とありますが,これらはどうでしょう。
林氏:
コスプレステージには,公式コスプレイヤー全員が出演します。フェスと超会議以外で全員がそろうケースはほとんどありませんでしたので,今回は貴重なステージになると思います。
#コンパスショッピングは,ショッピングチャンネルのようにグッズ紹介をできればと設けさせていただいたものです。うちキャラバンは特性上,リアルでの物販が難しいので。こちらは#COMPASS SECRET PARTY以降やっていなかったので,ご存じでない人も多いかもしれませんね。
#コンパスが先陣を切る,新たなゲームイベントの形
オンラインとオフラインが融合したイベントの開催も?
4Gamer:
今回のオンラインイベントの開催により,今後は“場所の制約にとらわれないイベント形式”も進化していくのかなと想像しています。こういったオンラインイベントの形式に関して,さらなる展望はありますか。
林氏:
正直なところ,語れるような展望はあまりないです。これまでも,そのときそのときに自分がやりたいことをスタッフたちに伝えて,それを受けて周囲の方々ががんばってくれることが多かったので(笑)。だからプレイヤーの皆さんのみならず,弊社スタッフやドワンゴの方々,#コンパスを支えてくれている多くの関係者にも深く感謝しています。
ただ,今回は街キャラバンすら開催していなかった地域の方々でも,インターネット回線さえあれば参加してもらえます。開催場所の制約がなくなったことは,当日になってあらためて実感するかもしれません。
4Gamer:
地方の方々でも,イベント参加が容易になるわけですものね。
林氏:
今後の状況次第ですが,オフラインやオンラインというくくりではなく,ハイブリッドが常識になる開催形式を見いだせたのなら,本当にどんな場所でも参加できるフォーマットにたどり着けるかもしれません。
とはいえそれも展望というより,プレイヤーの方々により楽しんでいただける形とはどのようなものか,地に足をつけていった先で見つかったら,それに越したことはないといったところですが。
4Gamer:
やっていくうちに自然と見つかればと。すでにZoom利用だけ取っても,既存のイベントとは異なる発想にたどり着いていると思いますが。
林氏:
それも「新しいことをがんばろう!」の気持ちからですが,今は「うう,複雑なことをはじめちゃった……」とも思ったりしてます(笑)。
4Gamer:
ああ,なるほど(笑)。それでも関係各位の注目の的にはなってしまいますね。それでは最後に,プレイヤーに向けて一言いただけますか。
林氏:
今回のうちキャラバンは,ニコニコ生放送で視聴していただくだけでなく,Zoomを用いた施策も含めて,プレイヤーの皆さんに見るだけではない,参加する楽しさを与えられたらと思って企画したものです。
イベントを見てくれる方々,ステージに参加してくれる方々,うちわを購入してZoomで参加してくださる方々,皆さん当日はぜひとも檀上でお会いしましょう。私たちも初めての試みとなるので不安はありますが,応援してもらえると大変うれしいです。本番もよろしくお願いします!
4Gamer:
本日はありがとうございました。
――2020年7月28日収録。
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