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「STAR WARS バトルフロントII」のキャンペーンモード体験レポ&開発者インタビュー。それぞれの視点で描かれる「正義」のカタチ
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印刷2017/10/20 01:00

プレイレポート

「STAR WARS バトルフロントII」のキャンペーンモード体験レポ&開発者インタビュー。それぞれの視点で描かれる「正義」のカタチ

画像集 No.004のサムネイル画像 / 「STAR WARS バトルフロントII」のキャンペーンモード体験レポ&開発者インタビュー。それぞれの視点で描かれる「正義」のカタチ
 オーストラリアのシドニーにて,エレクトロニック・アーツから11月17日に発売が予定されている「STAR WARS バトルフロント II」PC / PS4 / Xbox One)キャンペーンモードの体験イベントが10月16日に行われた。参加する機会を得たので,キャンペーンモードのインプレッションをお届けしたい。
 本作シングルキャンペーンの開発を担当しているのはEAのMotive Studios。体験イベントで,シングルキャンペーン開発チームのLead Gameplay DeveloperであるDavid Robillard氏に話を聞けたので,その模様も紹介しよう。

「STAR WARS バトルフロント II」公式サイト


 本作のキャンペーンモードは,銀河帝国の特殊部隊「インフェルノ隊」の指揮官アイデン ヴェルシオにフォーカスしたものだ。スター・ウォーズの物語の中では珍しく,銀河帝国軍から見た銀河内戦が描かれている。

アイデン・ヴェルシオ
画像集 No.005のサムネイル画像 / 「STAR WARS バトルフロントII」のキャンペーンモード体験レポ&開発者インタビュー。それぞれの視点で描かれる「正義」のカタチ

 キャンペーンの始まりは「A long time ago in a galaxy far, far away...(遠い昔,遥か彼方の銀河系で……)」というお馴染みの演出で「スター・ウォーズが始まった」感が存分に出ている。
 キャンペーンモードで最初にプレイするのは,物語の導入となるプロローグだ。アイデンが捕虜として反乱同盟軍の戦艦に捕らわれているところからスタートする。反乱軍の士官に尋問を受けているが,尋問の合間の隙をついて,ヘルメットの通信機からタクティカルドロイド「ID-10」を起動し,救援を要請する。そこからゲームスタートだ。

 ここでプレイヤーは「ID-10」を動かし,アイデンを救助しに行くことになる。浮遊可能なID-10は独特な操作感だが,端末を「スライス(SWにおけるハッキングのこと)」して,監視カメラの映像を覗いたり,ドアのロックを解除できる。基本的には見つからないように行動するのだが,電気ショックを武装として持っており,いちおう戦闘することも可能だ。
 ストーリーが進むにつれて,新しいアクションがチュートリアル的に提示されるので,操作に迷うことはないだろう。


 アイデンの救出後は,もちろん彼女を操作する。これまで操作していたID-10は背中の格納部に収められており,そのアクションも継続して使用可能だ。ID-10は,映画におけるR2-D2のような,いわゆる相棒的な存在といえる。
 拘束を解いて自由に動けるようになったらやることは1つ。そう脱出だ。反乱同盟軍の兵士と交戦しながら,脱出するのだが,ここではドロイドのスライスを利用した開錠とは別に,キーパッドを銃撃してドアを閉じたりもできる。このあたりのギミックは「スター・ウォーズらしい」部分だ。
 途中,カラバー提督らがミッションブリーフィングをしている場面があったりと,所々に映画のエッセンスを感じられる場面が挿入されているのもポイントだ。


画像集 No.003のサムネイル画像 / 「STAR WARS バトルフロントII」のキャンペーンモード体験レポ&開発者インタビュー。それぞれの視点で描かれる「正義」のカタチ
 続いてはチャプター1だ。ここでは惑星エンドアでの戦いが描かれる。映画で言えば「スター・ウォーズ エピソードVI」の終盤で,ルーク・スカイウォーカーら反乱同盟軍がエンドアのシールドジェネレーターを破壊しているころだ。
 アイデンの任務はエンドアに展開している反乱同盟軍を排除すること。エンドアの惑星は原生林となっており,豊かな自然の中での戦闘となる。
 いくらかの反乱同盟軍を排除するが,映画での展開通り,状況は劣勢だ。その戦闘のさなか,アイデン率いるインフェルノ隊はデス・スターIIが爆発する場面を目撃することになる。敗戦が決定的となった中,彼女らは反乱軍に制圧された地上基地にあるタイファイターに乗り込み,インフェルノ隊の母艦であるレイダー級コルベット「コーバス」に何とか帰還するのだ。このあたりのストーリーは以前の記事でも紹介しているので,本作の情報を追いかけている読者ならご存じだろう。
 ここで楽しめるのは地上戦と,タイファイターを用いたスターファイター戦。地上戦はピックアップアイテムやスターカードが落ちており,それらを駆使しながら戦い抜いていく。スターファイター戦は,バラバラになったデススターの破片を避けつつ,母艦に辿り着くというものだ。
 銀河帝国を率いていたパルパティーン皇帝とベイダー卿を同時に失った,銀河内戦における重要な局面で,銀河帝国側では何が起きていたのかを描く興味深いストーリーだ。

 キャンペーンモードは「スター・ウォーズ」というものをしっかりと理解して作られたオリジナルストーリーが展開される。敵の登場の仕方だったり,物語の展開の仕方だったり,「あぁ,スター・ウォーズってこういう展開するよね」という部分をきっちりと出している。
 今回体験できたのは,EA PLAYでもデモ展示されていたチャプター2の「Fendor StarDock」の戦いまで。タイファイターを駆る宇宙での戦いで,ストーリーの核心に触れそうな部分があり,あまり深くは言及できないが,1つだけ言えるのは「スター・ウォーズが好き」ならば,間違いなく楽しめるだろうということだ。

画像集 No.006のサムネイル画像 / 「STAR WARS バトルフロントII」のキャンペーンモード体験レポ&開発者インタビュー。それぞれの視点で描かれる「正義」のカタチ

 スター・ウォーズの映画では「反乱同盟軍が正義で銀河帝国が悪」という勧善懲悪的なストーリーとなっているが,現実世界と同様にそれぞれの勢力はそれぞれの正義を持っている。(絶対悪としてのシス卿の存在はあるが)。
 反乱同盟は自由と平和をうたうが,銀河帝国は秩序による統治を標榜している。何が正義かは当事者の目線で違うということが,本作のキャンペーンでは描かれるのだ。アイデンを操作していると反乱同盟軍が悪の勢力に見えてくるから面白い。アイデンが信じる正義は何なのか,「STAR WARS バトルフロントII」で新しいスター・ウォーズサーガの一幕が体験できるだろう。

レイダー級コルベット「コーバス」
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 冒頭でも紹介したが,「STAR WARS バトルフロントII」はEAの2つのスタジオが開発を担当している。マルチプレイは「バトルフィールド」シリーズでお馴染みのDICE,シングルプレイキャンペーンはMotive Studiosだ。
 Motive Studiosの作品としては「STAR WARS バトルフロントII」が初めてのものとなる。
 本作シングルプレイキャンペーンのLead Gameplay DeveloperであるDavid Robillard氏に短時間ながら話を聞けたので紹介しよう。

Motive Studios/Lead Gameplay DeveloperのDavid Robillard氏
画像集 No.001のサムネイル画像 / 「STAR WARS バトルフロントII」のキャンペーンモード体験レポ&開発者インタビュー。それぞれの視点で描かれる「正義」のカタチ
4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 さっそくですが,前作で実装されなかったシングルプレイが今作で実装されたその理由というのはなんでしょう?

David Robillard氏:
 「STAR WARS バトルフロント」をリリースした後のフィードバックで,「シングルプレイキャンペーンを実装してほしい」という要望が多く届いたので,今作で追加が検討され,実際に追加されることになりました。
 シングルプレイキャンペーンの開発にあたってはLucasfilmと密接に協力し,スター・ウォーズらしさを失わないストーリーとビジュアルを作りました。

4Gamer:
 なるほど。今回のキャンペーンのストーリーは新しいオリジナルのストーリーですが,その見どころを教えてください。

David Robillard氏:
 本作のストーリーは今までの作品になかった新しい立場を描いています。銀河内戦で敗北した側である銀河帝国の特殊部隊「インフェルノ隊」の指揮官アイデン・ヴェルシオの物語です。
 映画では反乱同盟軍の「正義」が描かれていますが,実際にはそれぞれの立場の正義が存在します。
 アイデンは銀河帝国を信望し,世界に秩序を取り戻すという正義のもとに戦っており,本作ではその物語が描かれます。

4Gamer:
 そういえば,キャンペーンモードに「レイダー級コルベット」が登場していました。ストーリーを見る限り,インフェルノ隊の母艦のようですが,特別な名前はあるんですか。

David Robillard氏:
 はい。あの船の名前は「コーバス」です。インフェルノ隊の母艦ですね。Lucasfilmと協力して制作した新しい船で,スター・ウォーズの世界感を崩さないように細かな部分まで考えて作られていますよ。

4Gamer:
 キャンペーンモードのボリュームはどのくらいですか。

David Robillard氏:
 その人の技量にもよるので一概には言えませんが,大体5〜8時間でクリアできると思いますね。難度は簡単なものから難しいものまで用意しています。
 フィールドを隅々まで探索して隠されたアイテムを見つける,というような,やりこみ要素もあるので,楽しんでいただければ嬉しいです。
 ところで,エンドアの戦いでイーウォックに会えましたか?

4Gamer:
 いいえ。声はするのでいそうだなと探してみたのですが,見つけられませんでした。やっぱりいるんですね。

David Robillard氏:
 ええ。彼らは恥ずかしがり屋なので出会えたら幸運ですね。次にプレイするときに探してみてください。

4Gamer:
 探してみます(笑)。
 DLCなどで追加のストーリーを配信する予定などはありますか。

David Robillard氏:
 今のところはありませんが,キャンペーンモードを実装したように,要望が多ければ検討するかもしれません。

4Gamer:
 最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

David Robillard氏:
 キャンペーンモードでは完璧なスター・ウォーズの世界を再現するためにかなり努力しました。スター・ウォーズならではの色合いなどは忠実に再現していますし,Lucasfilmはもちろん,DICEとも協力して世界感を再現しています。そうして作り上げたスター・ウォーズの物語を日本のファンの皆さんにも楽しんでもらえると嬉しいです。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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