プレイレポート
「無双☆スターズ」のプレイレポート。キャラクター,アクション,演出と,あらゆるところが豪華でテンションが上がる
コーエーテクモゲームスが展開する新旧のタイトルのキャラクターが集結し,オリジナルストーリーで一騎当千の無双アクションを繰り広げる本作。13作品が参戦し,プレイアブルキャラクターは本作オリジナルも含めて30人という,豪華なラインナップに大きな注目が集まっている。
4Gamerでは発売に先駆けてPlayStation 4版をプレイできたので,気になるゲーム内容やプレイフィールなどについてレポートしよう。
作品ごとにまったく異なるバックボーンを持つキャラクターが集うだけに,ストーリーは完全にオリジナルの内容で展開していく。
舞台となるのは「奇跡の泉」の力によって繁栄してきたとある世界。この泉の力を操っていた王が急死し,泉が枯れ,世界は滅亡の危機に瀕した。王女の環(たまき)は世界に繁栄をもたらすという言い伝えがある「異界の英雄」を呼び寄せようとするが,その力が暴走。環のところに英雄全員が集まることはなく,一部は環の兄である志貴(しき)と,従兄の刹那(せつな)の下にも降り立つ。そして,王位を継承せんとする3勢力の戦いが繰り広げられるのだ。
この異界の英雄達こそが,プレイヤーが操作する「ヒーロー」。ストーリーモード開始時は12人の中から選択でき,それぞれが所属する勢力で戦うことになる。
大まかなストーリーは3ルートあり,選んだヒーローの所属勢力によって決まるが,進め方次第ではストーリー分岐が発生するので,何度も周回を重ねることが楽しみの1つとなるだろう。
プレイヤーキャラクターの顔ぶれは,なかなか興味深いセレクトだ。「真・三國無双」や「戦国無双」の武将達に,「ソフィーのアトリエ」のソフィー,「遙かなる時空の中で」の有馬 一,「のぶニャがの野望」の織田のぶニャがなどが加わるとなると,「カオス」という言葉が浮かんでしまうのだが,実際にプレイしてみると,意外に違和感がない。
これには,環をはじめとする本作オリジナルのキャラクターが一役買っていると感じた。人間ではなく獣人で,頭身が高めな割に目が大きいといった姿の彼女達は,リアル系ヒーローとデフォルメ系ヒーローの中間を担ってバランスを取っているように思えたのだ。
ちなみに上記に挙げた以外の参加作品は,「討鬼伝」「NINJA GAIDEN」「DEAD OR ALIVE」「影牢」「オプーナ」「Rio」「よるのないくに」「仁王」となっている。
ゲームシステムは,[□]ボタンと[△]ボタンで2種類の攻撃を繰り出す爽快なアクションと,マップ上にリアルタイムでミッションが発生する戦略性を兼ね備えた無双シリーズのバトルをベースにしながら,さまざまな新システムが導入されている。
前述したように,プレイヤーは12人のヒーローから1人を選んでプレイを始めるのだが,直後に2人または3人の仲間が合流する。本作ではワールドマップ上に配置されたバトルを選んでゲームを進めていくのだが,ときおり「ヒーローバトル」が出現し,これをクリアするとさらなるヒーローが加わっていく仕組みだ。
こうして仲間が増えていくわけだが,さすがに全員で戦うわけではなく,バトルの前に1人の「リーダー」と,最大4人の「メンバー」によるチームを編成する必要がある。この組み合わせはバトルの戦略にも大きく影響するので,戦場の情報とヒーローの能力チェックは欠かせない。
リーダーはバトルの中心となって戦うキャラクターで,使える技などによってプレイフィールが大きく変わる。趙雲や幸村といった「無双」シリーズのキャラクターは,武器を持っていることもあってリーチが長く,シリーズのプレイヤーのみならず初心者にも扱いやすいのが魅力。それ以外のタイトルからのキャラクターには,トラップを操るレグリナのような,ユニークな攻撃方法を持つものもいて,飽きることなくプレイできるはずだ。
なおリーダーには,ゲーム開始時に選んだヒーロー以外のキャラクターを選んでも構わないし,指定がある一部のバトル以外は,気に入ったヒーローをずっとリーダーにして戦っていくことも可能だ。
一方のメンバーも,単なるお飾りではない。それぞれが,チームの体力の回復や攻撃力・防御力の上昇など,戦況を優位に導く「ヒーロースキル」を持っており,いつでも使用可能だ。筆者は,マップ上のさまざまな地点で発生するミッションに対応するため,移動速度を上げる周倉のヒーロースキル「韋駄天」を多用した。
リーダーとメンバーが並び,シンクロした攻撃を繰り出す「ヒーローチェイン」というシステムも用意されている。当然ながら戦闘力が上がり,攻略のうえでも役立つのだが,なにより試してもらいたいのは,全メンバーのヒーローチェインを発動しての5人同時攻撃。最高の爽快感を味わえるだろう。
なお,ヒーロースキルとヒーローチェインの使用後はクールタイムが必要なので,使いどころはよく考えたい。
そしてもう1つの重要な要素に「無双フィーバー」がある。こちらは「フィーバースター」を持っていると発動できるアクションで,リーダーが無敵能力と攻撃力上昇の効果を得て,圧倒的に有利な状況で戦える。また,発動時は無数の敵が周囲に登場して豪快に蹴散らせるほか,メンバーが応援や援護射撃をしてくれるという,本作のお祭り感を一層盛り立てる演出が施されている。
見た目の賑やかさだけでなく,無敵+攻撃力上昇の効果は,当然ながら強敵を相手にするときに有効。敵の撃破数によって終了時にアイテムが手に入るボーナスもあるので,ヒーロースキルやヒーローチェインとともに,戦況に応じて使い分けていくといいだろう。
このように,アクションは既存の無双シリーズからさらにパワーアップされているが,もちろん何も考えずにプレイしてクリアできるようなゲームではない。
ステージにはいくつかの「拠点」があり,ここを制圧すると,前述のクールタイムを短縮する「オーブ」を入手できるなど,チームが有利になるのだが,制圧に時間をかけていると,守るべき対象がやられてしまったり,逃走する敵を追うサブミッションに間に合わなくなったりする。こうした戦略を要するマップの完成度は,これまでのシリーズ同様に高いレベルでまとめられている。
前述したように,本作ではバトルがワールドマップに配置されており,そこから選んで挑む形になるのだが,ワールドマップの中心には,「聖域」という拠点がある。
聖域には,仲間にしたヒーローのレベルをお金で上げられる「練武場」や,ヒーローの能力を底上げできる「ヒーローカード」を強化する「精錬所」,ヒーローからの依頼を受けられる「本部」などがあり,次のバトルへと備えられる。
そして見逃せない(?)のが「風呂場」である。これは宿舎(宿泊の概念はなく,ヒーロー達が集う施設)内にある施設で,バトルに出たチームのキャラクターが風呂に入ってくつろぐというイベントが用意されている。とくに特別な効果などはないようだが,風呂での会話を集めていくコレクション要素もあるので,バトルの箸休めとして大いに楽しんでもらいたい。キャラクターとの友好度を高めると,特別な会話が発生することもあるようだ。
非常にお祭り感の強いタイトルながら,ω-Forceが手がけているということもあって,アクションゲームとしての完成度は非常に高いレベルでまとまっている。
とくにこれまで「無双」シリーズと関わることのなかったキャラクターのアクションは,オリジナルのタイトルを知らなくても興味を惹かれるし,本作で体験した彼らのアクションやゲーム中の活躍などが,登場作品に興味を持つきっかけになるのも間違いないだろう。
筆者は古い世代のゲーマーなので,登場キャラクターのチョイスにレトロゲーム成分が少なめなのが少し残念……と思いながらプレイを始めたのだが,ヒーローカードを強化する素材やBGMなどに「マイティボンジャック」「アルゴスの戦士」「スターフォース」などといったタイトルが絡んでいて,ニヤリとさせられた。とくに無双フィーバーのBGMがスターフォースの「パーサー」(パワーアップ時)の曲だったのはかなりツボッた。
本作は,キャラクター,アクション,演出と,あらゆるところが豪華で,自然とテンションが上がってくるタイトルだ。無双シリーズや各キャラクターのオリジナルタイトルを知らなくても,ぜひプレイしてほしい。
「無双☆スターズ」公式サイト
キーワード
キャラクターデザイン/NOCO、左、前田浩孝、眞島真太郎、水野十子、ゆーげん、四々九
(C)コーエーテクモウェーブ (C)2017 コーエーテクモゲームス All rights reserved.
(C)2007 ArtePiazza/コーエーテクモゲームス All rights reserved.
キャラクターデザイン/NOCO、左、前田浩孝、眞島真太郎、水野十子、ゆーげん、四々九
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