［TGS 2016］「FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE」，オリジナル版からの変更点が多数紹介されたスペシャルステージの模様をレポート

左から声優の武田航平さん（ヴァン役），小澤真利奈さん（パンネロ役），プロデューサーの加藤弘彰氏

　スクウェアエニックスは，東京ゲームショウ2016の最終日，PlayStation4用ソフト「FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE」スペシャルステージを実施した。ステージには，プロデューサーの加藤弘彰氏，ヴァン役の声優，武田航平さんやパンネロ役の小澤真利奈さん，コンポーザーの崎元 仁氏が登壇。当時を振り返る思い出話にオリジナル版からの変更点の一部を公開するなど，「FINAL FANTASY XII」ファンにとっては堪らないステージイベントとなった。

　本作は，約10年前に発売された名作RPG「FINAL FANTASY XII」をHDリマスター化したもの。プロデューサー加藤弘彰氏曰く，以前より制作したいという話が出ていたものの，当時のスタッフが集まる機会が得られず、先延ばしになっていたが，集まることのできるタイミングが見つかり，制作を開始したとのことだ。

　「FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE」の話を聞いた最初の感想は？　との質問に，武田航平さんは，「こうしてまたヴァンとして生きることができて感無量です。」とコメント。また，オリジナル版の収録当時は16歳でパンネロと同じ年齢だった小澤真利奈さんも「パンネロと共に成長させていただきました。また，彼女と再会できてうれしい」とコメント。二人ともに思い入れのあるキャラとの再会を喜んでいたようだ。

　ステージでは，HDリマスターされ，より美しくなったヴァンとパンネロの登場シーンや「FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE」のポイントが紹介された。


　この中でもとくに注目したいのは，ポイント1にある「より遊びやすいゲームシステムに一新」という部分。加藤弘彰氏による実機プレイと共にこの部分は細かく解説され，

・L1ボタンによるゲームスピードの倍速化（4倍速も実装とのこと）
・スムーズな透過マップの表示
・画面切り替えなどのロード時間の短縮
・マップ切り替え時のオートセーブの実装

　といった要素が挙げられた。細かいストレスにつながりやすい要素が改善されており，プレイヤーにとってはうれしい変更点ばかりと言えるだろう。

入り組んだ広大なマップも多い本作。透過されたマップがあれば，つねに確認しつつ，スムーズに物語を進行できる

マップ移動をすることで敵がリポップする本作の仕様上，ゲーム速度の倍速化は，レベル上げに役立ちそうだ

　ゲーム実機プレイ後は，本作のコンポーザーを務める崎元 仁氏がご登壇。加藤弘彰氏と共に当時の制作秘話や苦労話を語った。

当時のエピソードとして，加藤弘彰氏が事務所兼自宅まできてプレッシャーをかけてきたが，あまり楽曲には影響がなかった（笑）と語る本作のコンポーザー，崎元 仁氏（右）

　「FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE」の楽曲は，新録音源のものとのこと。ゲーム内でオリジナル版の音源にも変更可能なため，どちらの音源も楽しむことができるようだ。

新録音源は，海外で収録。矢印が崎元 仁氏のようだ

　また，2017年中の発売を予定している本作の詳細な発売日は，残念ながら本ステージでは発表されなかった。現在鋭意制作中とのことなので，発売日の発表を期待したい。

「FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE」公式サイト

4Gamerの東京ゲームショウ2016特設サイト