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光と炎,神々との2つの恋と友情を描いた舞台「The Stage 神々の悪戯 光と炎の約束」囲み会見&ゲネプロ公演レポート

 2019年4月13日,ブロッコリーの女性向け恋愛アドベンチャーゲーム「神々の悪戯」を原作とした舞台「The Stage 神々の悪戯(あそび) 光と炎の約束」(以下,「神ステ」)が,新宿村LIVEにて開幕した。北欧神話篇が描かれる本作は,2017年夏に上演されたギリシャ神話篇「太陽と冥府の希望」に続く舞台第2弾で,メインの登場人物であるバルドルとロキ,2つのエンディングが用意されている。

 本稿では,初日の夜公演に先駆けて行われたゲネプロ公演(バルドルED)と,終演後の囲み会見の模様を届けする。

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「The Stage 神々の悪戯 光と炎の約束」あらすじ

高校生活最後の春休みを迎えた主人公・草薙結衣(くさなぎ ゆい)は,気づいた時には見知らぬ場所に立っていた。そこは,ギリシャ神話の神・ゼウスが造りし「神々の学園」。

人間の代表として召喚された結衣は,生徒として集められた神々に「人間とは,そして愛とは何か」を教えるよう命じられる。

光の神バルドルと炎の神ロキ。2人に隠されたある秘密。

それを知った結衣の選択する運命の糸は……。

「The Stage 神々の悪戯 光と炎の約束」公式サイト



人間とは,愛とは,何か――


 ステージの冒頭で,ゼウスをはじめとする神々たちが厳かに登場する。オープニングは非常に重厚なイメージで,“神々しい”とはまさにこのことだと感じさせられる。そんな神々たちの集う世界に,たった1人の人間である主人公・結衣(演:関根優那)が召喚されたところから物語は始まった。

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 「人間とは,愛とは何か」を教えるよう命じられた結衣は,ゼウスの造りし学園で神々のために部活を作ったり,イベントを計画したりとオープニングの厳かな雰囲気から一転して,ごく普通の高校で過ごすような毎日を送ることになる。そんな結衣と,バルドル(演:與座 亘),ロキ(演:辻 諒),トール(演:新井 將)たちを,学園の指導者であるトト(演:松本旭平)とゼウス(演:高田 誠)が見守る。初めての経験に戸惑いつつも学園生活をエンジョイする神々たちの様子は,ほのぼのとしていて微笑ましく,観ているこちらも自然と笑顔になってしまった。なかでも,神々たちが「運動会」で競技に参加する一連のシーンは,客席も巻き込んでのはしゃぎぶりで,とてもコミカルな笑いに溢れていた。

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 学園生活を送るうちに,バルドルは結衣に対して初めての感情が芽生えたことに気づき,次第に結衣を独占しようとする。結衣との恋や,バルドルの“秘密”を知るロキとの友情の物語は,どちらも強く心を揺さぶられるものだった。筆者が観劇したのは「バルドルED」だが,おそらく「ロキED」もまた,異なる魅力と感動に溢れていることだろう。
 なお筆者は原作を未プレイだったのだが,ストーリーがとても分かりやすかったため,展開についていけないということはなかった。楽しい場面ではアットホームな空気が非常に心地よく,シリアスな場面では演者たちの熱演が光っていた。

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 バルドルはいつも穏やかで優雅な魅力に溢れている。少し天然っぽさがあり,全身から癒やしのオーラが出ているかのようだ。ロキは黙っていても,歩き方や仕草からやんちゃな性格が伝わってきて,登場するなりその場をパッと明るくさせているようだった。トールは朴訥ながらも優しさが感じられる空気をまとっていて,コミカルなシーンでも笑わせてくれた。トトはクールなイメージが魅力的で「もっと登場シーンを観たい!」と思わせてくれた。おなじみの「壁ドン」はあるのかもお楽しみに。ゼウスはさすが神々の王たる存在といったところで,重厚な存在感で場を引き締めていた。しかし,この学園を作ったのがゼウスだと考えるとなかなか趣深い。そんな彼らに囲まれる結衣は,素直でまっすぐなヒロインで思わず応援したくなってしまう存在だった。

 そしてアンサンブルの面々も,楽しい学園生活を彩る生徒たちとして華を添えていた。劇場の作りも利用したさまざまな仕掛けなどもあり,笑いと涙と感動のたくさん詰まった,とても素敵な舞台だった。

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メインキャストによる囲み会見


 ゲネプロの終演後には,バルドル・フリングホルニ役の與座 亘さん,ロキ・レーヴァテイン役の辻 諒さん,トール・メギンギヨルズ役の新井 將さん,トト・カドゥケウス役の松本旭平さん,ゼウス・ケラウノス役の高田 誠さん,草薙結衣役の関根優那さんが囲み会見に参加し,本番への意気込みや稽古場エピソードなどを語った。

写真前列左から3人目より,與座 亘さん(バルドル役),関根優那さん(草薙結衣役),辻 諒さん(ロキ役)。2列目左から松本旭平さん(トト役),高田 誠さん(ゼウス役),新井 將さん(トール役)
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――ゲネプロを終えての感想をお願いします。

與座 亘さん(バルドル役):
 今日からいよいよ本番で,初日はバルドルルートから始まります。ここから12公演,このメンバーでいい作品を届けられたらと思います。

辻 諒さん(ロキ役):

 (全編)通して良かったなと(笑)。一発目に,こういう緊張感でやるのは初めてだったので,まずは問題なく出来て良かったです。あとは挑戦していくだけです。

関根優那さん(草薙結衣役):
 こうして衣装を着てステージに立つと,「神ステ」に帰ってきたなと実感します。1人でも多くの方に「神々の悪戯」の世界を観ていただけるように全力で頑張ります。

高田 誠さん(ゼウス役):
 こうしてバルドルルートを通してみると,感動的な舞台だと思います。ロキルートもまた面白いので,ぜひ楽しみにしていてください。

松本旭平さん(トト役):
 やっとここまで来たかという感じです。僕らはやっぱりお客様に観ていただくために稽古をしているし,お客様がいることで舞台は完成すると思います。本番が楽しみです。

新井 將さん(トール役):
 壮大な世界観が,スタッフの皆さんの力によって形になりました。お客様を巻き込む仕掛けも多いので,ぜひ楽しんでもらえたらと思います。始まったらあっという間なので,1回1回を大事にやっていきたいです。

――舞台やご自分の役の見どころをお聞かせください。

與座さん:
 ルートによって内容がまったく違うのですが,出だしからも違いがあり,何度も観ていただく方にも楽しめるようになっています。バルドルは物語を通して変化や感情のうねりも大きかったり,序盤に起きることの理由が後半に明かされたりもするので,注目してもらえればと。

辻さん:
 観てほしいのは“神化”です。そもそも“神”ではあるんですが……(笑)。バルドルとロキルート,それぞれの目玉として楽しみにしていただけたらと思います。

関根さん:
 乙女ゲームが原作ですが,きゅんきゅんするだけではない,神様同士の友情も重要なテーマになっています。また,結衣ちゃんはすごく真っ直ぐで真面目なので,その素直な心が神様たちの心にどう影響を与えていくのかも見どころです。

高田さん:
 今回は2ルートありますが,最初の共通ルートにも違いがあります。それを探していただくのも楽しいかなと。ゼウスはいつも上から皆を見ていてあまり絡みはないのですが,学園を作った神として,荘厳な雰囲気を出せるように頑張りたいです。

松本さん:
 原作ものですが,原作を知らない方にも楽しんでいただける作品ですので,ぜひ観に来ていただきたいです。トト的にはやはり“壁ドン”があるかどうかですね(笑)。そこも見どころになっているかと思います。

新井さん:
 どちらのルートでも……あ,トールって逆から読むとルートですね。今気づきました(笑)。トールの立ち位置は変わらないのですが,ルートによってどちらに寄り添うかという違いがあります。気持ちの変化も感じていただけたらと思います。

――稽古場でのエピソードは何かありますか?

一同:
 なんだろう,何かあるかな?

高田さん:
 ロキルートの稽古から少し間が空いて,次に会ったときに「久しぶり!」ってなったんですよね(笑)。

與座さん:
 ルートと言えば,結衣ちゃんはどちらのルートでも(バルドルかロキの)絡みがあるので,「今はロキの辻さんと,空いた時間で僕(バルドル)と……」って,シフト制のような感じで稽古したこともありました(笑)。

関根さん:
 1人だけと恋愛するわけではなかったので,不思議な感覚でした。

辻さん:
 1日の中で,2時間バルドルと恋愛して,2時間ロキと恋愛してみたいな感じでしたね。

新井さん:
 そしてそれを俯瞰で見ているトール(笑)。

松本さん:
 最初の頃は,稽古中に2つのルートのどちらなのか分からなくなることもありました。とくにメイン3人のテンパリ具合はすごかったです(笑)。

――楽しみにしているファンの皆さんに一言お願いします。

與座さん:
 長いようで短かった稽古期間を終えて,ここからさらにあっという間の12公演が始まります。このあとは1回1回,この世界を皆さんにお届けしていきます。このメンバーで素敵なものを届けながら,最後まで怪我なく走りきれたらと思っています。

辻さん:
 稽古をとおして感じたのは,作品のストーリーの流れや根幹の部分がしっかりと残っていることです。稽古の中で作品に肉付けされるものが日々変化し,良くなっていきました。それをぜひ感じてほしいです。毎公演,楽しみにしていてください。

関根さん:
 今回は結衣ちゃんが,バルドルとロキとどう恋愛していくのかに注目です。皆さんも結衣ちゃんのように神様たちに振り回されたり,ここでこういうシーンがあるの!? と,きゅんきゅんしていただいたりと,気構えなく楽しんでいただけたらと思います。最後にどんでん返しも待っていますので!

高田さん:
 今回は,メイン3人とトールとの複雑な人間関係が描かれて少し重めなところもありますが,運動会などのお客様も一体となって楽しめるファニーなシーンもあります。ぜひ,気軽に楽しんでください。

松本さん:
 原作ファンの方もたくさんいらっしゃると思いますが,そういう作品の舞台化に関われて嬉しく思っています。笑えて,泣けて,恋愛シーンも盛りだくさんの舞台です。日々進化していけるように頑張っていきたいと思います。

新井さん:

 「The Stage 神々の悪戯 光と炎の約束」を待ち望んでいた方にとっては,長い間お待ちいただいた作品だと思うので,その期待に添えるように頑張ります。お客様の声が僕らに届けば,僕らもさらに盛り上がっていけます。最後まで楽しんで,みんなで盛り上がっていけたらと思います!

――ありがとうございました!

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―公演概要―

■タイトル
The Stage 神々の悪戯 光と炎の約束

■公演日程/場所
2019年4月13日〜21日
新宿村LIVE(全12公演)

■CAST(敬称略)
バルドル・フリングホルニ/與座 亘
ロキ・レーヴァテイン/辻 諒
トト・カドゥケウス/松本 旭平
トール・メギンギヨルズ/新井 將
ゼウス・ケラウノス/高田 誠
草薙結衣/関根優那

アンサンブル
佐藤佑樹
鈴木洸輝
手塚直樹
南井雄斗
萩原 匠
平賀勇成

「The Stage 神々の悪戯 光と炎の約束」公式サイト

「The Stage 神々の悪戯 光と炎の約束」公式Twitter


「神々の悪戯」公式サイト

「神々の悪戯 InFinite」公式サイト

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