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2019年の「Legion」はRTX 20シリーズ搭載でパワーアップ。Lenovoが2019年モデル新製品をeスポーツイベントで紹介
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印刷2019/01/26 20:26

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2019年の「Legion」はRTX 20シリーズ搭載でパワーアップ。Lenovoが2019年モデル新製品をeスポーツイベントで紹介

画像集 No.002のサムネイル画像 / 2019年の「Legion」はRTX 20シリーズ搭載でパワーアップ。Lenovoが2019年モデル新製品をeスポーツイベントで紹介
 2019年1月25日から27日まで,タイ・バンコクで開催中のeスポーツイベント「Legion of Champions Series III 2019」(以下,LoC III)決勝大会に合わせて,イベントの主催者であるLenovoは,ゲーマー向け製品ブランド「Legion」の2019年モデルの新製品を紹介する報道関係者向けセッションを行った。

 Legionの新製品自体は,CES 2019で発表済みであるうえ,ハイエンドノートPC「Legion Y740-17ICHg」(以下,Legion Y740-17)といった一部製品になると,すでに国内販売も始まっているため,今回新たに登場した製品というものはない。しかし実機の写真やいくつかの新情報もあったので,簡単にレポートしたい。

Legion Y740-17の実機
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改善を積み重ねてきたLenovoのゲームPC

国内においても選択肢となりうる製品に


Teddy Lee氏(Senior Product Manager of Gaming Business, Worldwide PCs and Smart Devices, Lenovo)
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 新製品の紹介を担当したのは,Lenovoでゲーマー向け製品ビジネスを担当するシニアプロダクトマネージャーのTeddy Lee氏である。
 Lee氏はまず,2014年から続くLenovoのゲーマー向けPCの歴史を振り返った。Lenovoのゲーマー向けPCがスタートした直後を思い返すと,日本市場においてはスペックのわりに価格が高く,デザインもイマイチという褒めるところの少ない製品が目立ち,好意的に評価はできなかったものだ。

 それが2015年頃からデザイン面での改善が見られるようになり,2017年にはLegionというブランドを確立,そしてLee氏が「ブランドのリラウンチ」(再スタート)と述べる2018年モデル(関連記事)になると,価格対スペック比の点でも見るべき点のある製品をラインナップするまでに改善が進んできた。Lee氏によれば,ゲーマーコミュニティの意見を聞きながら改良を重ねて,高品質かつ高耐久性で,機能とギミックの両方を大事にした結果であるという。

Lenovoのゲーマー向け製品小史。Legionは2017年に立ち上がったブランドで,2018年にはなかなか魅力のある製品をラインナップできるようになった
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 2019年1月に発表となったLegionの新型ノートPCは,2018年からの良い流れに乗って,デザインとスペックの両面で改善したものだ。ハイエンド市場向けの上位シリーズである「Y740」と,ミドルクラス市場向けの下位シリーズ「Y540」という2つのシリーズ展開は今までと同じであるが,NVIDIAのノートPC向けGPU「GeForce RTX 20」シリーズを全面的に採用し,合わせて筐体の設計も大きく進化させたのがポイントであるという。

LegionのノートPC新製品ラインナップをまとめたスライド。ハイエンドのY740とミドルクラスのY540という2シリーズ展開で,それぞれに液晶パネルサイズの異なる2モデルを用意しているので,計4モデルのラインナップとなる
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ハイエンドのY740シリーズはDolby Atmos対応スピーカーを初採用


Y740シリーズの主な特徴を示したスライド
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 さて,今回のセッションにおける主役は,Y740シリーズである。15インチモデルとなる「Legion Y740-15ICHg」(以下,Legion Y740-15)は,「GeForce RTX 2070 with Max-Q Design」(以下,GeForce RTX 2070 Max-Q),または「GeForce RTX 2060」を,17インチモデルのLegion Y740-17は,これらに加えて「GeForce RTX 2080 with Max-Q Design」(以下,GeForce RTX 2080 Max-Q)を採用するのが見どころの製品だ。

15.6インチ液晶パネルを採用するLegion Y740-15
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 とくにLee氏は,高性能なGPUを内蔵するために内部の冷却機構を一新して,2基の空冷ファンを使って底面から吸気し,側面後方と背面から採用する構造「Quad Venting Solution」を採用したことを,Y740シリーズの設計における大きなポイントに挙げていた。

Y740の冷却機構を示したスライド。スライドでは見えないが,マザーボード中央の奥側にあるGPUとCPUが発する熱を,ヒートパイプで左右の空冷ファンに導き,左右側面と背面から排気する
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背面の排気孔にはLEDイルミネーションが仕込まれているので,動作中は宇宙船のノズルに見えなくもない
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 見た目で面白いのは,背面や側面の排気孔内にカラーLEDイルミネーションを組み込んでいるところだ。デザイン上の難点でもある排気孔から光が漏れてくるので,どことなくSFドラマにおける宇宙船のノズルが光っているような雰囲気をかもし出している。ゲームのプレイ中は目に入らないだろうが,悪くないデザインだと思う。

左側面(左)と右側面(右)の後ろ側にも排気孔があり,ここも光る
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Legion Y740-17のキーボード。防滴仕様というのは珍しい。100% Anti-Ghostingを謳っているが,ロールオーバー対応については不明だ
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 キーボードにも各キーごとに発光パターンや発光色をカスタマイズ可能なLEDイルミネーションを備えているが,このLEDを,Corsair製の統合設定ソフトウェア「iCUE」でカスタマイズできるというのも,珍しい特徴の1つだ。加えて,全キーでAnti-Ghosting(アンチゴースト)に対応し,防滴仕様になっているというのもポイントと言えよう。

 Lee氏がY740におけるポイントに挙げていたのが,Dolby Laboratories(以下,Dolby)のさまざまな技術を採用しているところだ。
 たとえばLegion Y740-17は,17.3インチサイズで解像度1920×1080ドット,垂直最大リフレッシュレート144HzおよびNVIDIAのディスプレイ同期技術「G-SYNC」に対応する液晶パネルを採用しているが,製品バリエーションの中には,DolbyのHDR表示規格「Dolby Vision」に対応する液晶パネルを用意しているといった具合だ。

 また,筐体底面の左右前端近くに内蔵したステレオスピーカーは,ゲーマー向けノートPCでは初という「Dolby Atmos Speaker System」を採用し,スピーカーでもDolby Atmosのバーチャルサラウンドサウンドを再生できるという。

ゲーマー向けノートPC初というDolby Atmos Speaker System対応スピーカーを採用するのもY740シリーズの特徴だ(左)。右写真は実機のスピーカー部分を拡大したところ
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 ところで,Y740シリーズのサウンド周りには,ちょっと気になる機能として,これまたDolbyの技術である「Sound Radar」という機能を採用している。
 Sound Radarは,ゲーム映像上にレーダー風の小画面をオーバーレイ表示しておき,ゲーム中において敵の位置特定につながる音が鳴ると,音の方向や強弱をレーダー内で示すというものだ(関連リンク)。似たような機能は,すでに他社製品でも実装済みなので珍しいものではないが,Dolby自体が用意してきたのにはちょっと驚かされた。

音の聞こえた方向や強弱をレーダー画面上で示すSound Radarは,Dolbyの技術である
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 加えてLee氏が,Sound Radarを「eスポーツにも適する」と述べたのにも驚いた。Sound Radarや同種の技術は,ハードウェアチートと見なされかねない機能だからだ。当然,質疑応答では会場の記者から「Sound Radarを競技会で使っていいということか?」という質問が出たのだが,Lee氏は,「家庭における個人のプレイで使うことを想定している」とかわしたうえで,「大会によって(Sound Radarに関する)ポリシーは異なる」とも述べていた。
 大会側が認めれば使えるよということだろうが,Lenovoや同種技術を採用する企業がスポンサードするイベントといった特殊事例を除けば,やはりeスポーツイベントでルール違反に問われず使える機能ではないように思える。


Y540およびそのほかの新製品


 今回は実機の展示が行われなかったものの,Lee氏はミドルクラスのY540シリーズについても簡単に説明を行った。
 Y540シリーズは,GPUにGeForce RTX 2060,CPUにはCore i7(※詳細未公開)を採用するノートPCだ。筐体デザインや冷却機構はY740と共通であるが,排気孔にLEDイルミネーション機能は備えていない。

Y540シリーズの主な特徴を示したスライド。144Hz対応の液晶パネルを採用するモデルもラインナップしている
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Y540-17だけは,背面パネルが簡単に取り外せて,メモリモジュールやストレージをユーザーが交換できる
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 Y540シリーズで面白いのは,Y540の17インチ液晶パネル採用モデル(以下,Y540-17)だけは,メインメモリモジュールや内蔵ストレージをユーザーが交換できる構造になっている点だ。筐体の底面が大きく外せるようになっており,これらのコンポーネントをユーザーがアップグレードできるのだという。Y540-17を購入するときは,ストレージ容量の小さな構成で安く済ませておき,後日アップグレードするという手も使えそうである。

 デスクトップPCでは,2018年11月に国内販売が始まったキューブ型PC「Legion C730」およびタワー型PC「Legion T730」のGeForce RTX 20シリーズ搭載モデルを継続して展開していくとのこと。また,エントリー〜ミドルクラス市場向けのデスクトップPCである「Legion C530」と「Legion T530」にも,GeForce RTX 20シリーズ搭載モデルを拡充していくそうだ。

LegionのデスクトップPC 2019年モデルのラインナップ。全機種がGeForce RTX 20シリーズに置き換わる
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 日本ではまだまだ知名度の低いLegionブランドのPCであるが,価格対スペック比が良好でデザインも個性的と,日本のゲーマーにとっても選択肢になり得る製品を展開していることは,正当に評価すべきだろう。Legion Y740シリーズの15インチモデルや,Y540シリーズの展開にも期待したい。

国内発売があるかどうかは不明だが,Legionブランドのゲーマー向けキーボード,マウス,ヘッドセットもラインナップする予定だ
画像集 No.021のサムネイル画像 / 2019年の「Legion」はRTX 20シリーズ搭載でパワーアップ。Lenovoが2019年モデル新製品をeスポーツイベントで紹介

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 2019年1月22日,Lenovoは,ノートPC向けGeForce RTX 20シリーズ採用のハイエンドノートPC「Legion Y740-17」を1月25日に国内発売すると発表した。17.3インチサイズでフルHD解像度,垂直144HzかつG-SYNCにも対応した液晶パネルを組み合わせた製品だ。税込価格は24万3000円からとなっている。

[2019/01/22 13:22]
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[2019/01/08 11:16]

Lenovo 日本語公式Webサイト

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