結のほえほえゲーム演説：第168回「『Stray』吾輩は猫として生きていくニャンねぇ〜」

　ごきげんよう。タレントとして活動しております。結です。

　突然ですが，アナタは猫派　？犬派？　もちろん私は猫派です。もう四六時中「猫飼いてえ〜」と脳内で叫んでいます。しかし自堕落すぎる私に，生き物を飼えるだけの自信なんてありません。自分のお世話すらまともにできないのに，猫のお世話なんてできるのか……？　ああもういっそ私がお世話されたい。猫になりたい。自由気ままにゴロゴロ寝たーい。


　今回はそんな私の願望を具現化したような，猫になれるゲーム「Stray」（PC / PlayStation 5 / PlayStation 4）をご紹介しましょう。世界中の猫好きの「猫になりてえ〜」という思いを具現化した，まさに「猫好きの，猫好きによる，猫好きのためのゲーム」なのです。

　本作のあらすじは，家族からはぐれて見知らぬ世界に迷い込んでしまった一匹の野良猫が，ふるさとに帰るべく奮闘し，この世界の謎を解明していく……というお話。

　本作は「完全猫視点」で作られているのが大きな特徴です。猫の力で可能なレベル以上のことは何もできません。
　例えば「ここ通れないよね？」と思うような細〜い道を通れたりします。しかし「このドアの先に何かありそう！」と思っても，ドアを開けて入れたりはしません。じゃあどうするのか？　というと，ドアの前で爪とぎをして，音を出すことで，家の中からドアを開けてもらうのを待つのです。これが「猫になって生きていくゲーム」なんです。

　壁やラグやソファーで爪を研いだり，ほかの猫とじゃれあったり，足元にすりよったり……。「猫可愛い動画あるある」のほとんどを自分で再現できます。好きなタイミングで「にゃーん」と鳴くこともできて，その鳴き声に周囲が反応してくれたりもします。人の家に上がり込んで，ブランケットの上で勝手にグッスリ寝たりもできます。これぞ猫の特権。


　街を探索し，謎を解明していく「アクションゲーム部分」も手応え十分です。先程もお話したように，あくまで猫が可能な動きしかできません。開いてる窓を見つけて，そこから建物に入ったり。エアコンの室外機，板など，いろんな場所に飛び乗ったり。棚や机の上に乗っている物をなんとか落として，先に進む道や隠されていた場所を見つけたり。猫特有のいろんな工夫をして，街を探索していきます。この謎解き感が面白い。

　なぜこんなに猫表現が凄いかと言いますと，本作の開発チームBlueTwelve Studioは，超絶猫好き集団だそう。何でも開発メンバーの人数よりも，彼らが飼っている猫のほうが多いとか。そもそも動物のリアルな動きをゲームのグラフィックスで表現するのって，技術が進んだ2022年でも難しいとされているそうなんですが，本作の猫表現のリアルさは，信じられないほど精密で，圧倒的な猫愛に感動せざるを得ません。
　ゲームの本筋とはまったく関係ない猫アクションも多数用意されているので，ぜひ見つけてみてください。


　……という感じでお話していると，猫好きライトゲーマー向けな印象を持たれるかもしれませんが，謎解き＆アクションに関しては，コアゲーマー向けかもしれません。私も正直かなり苦戦しました。頑張ってほしいニャンねぇ……。

最近プレイしているゲーム（2022/8/6）
Steam:「Among Us」
PlayStation 4：「Stray」
Nintendo Switch：「マリオカート8 デラックス」
PC：「インペリアル サガ エクリプス」
iOS：「ロマンシング サガ リ・ユニバース」
iOS：「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」
iOS：「ゴッドフィールド」

■■結（女優・タレント）■■
女優・タレントとして活動中。国内映画祭にて主演女優賞を多数受賞。幼少期からのゲーム好きが高じ，数多くのゲーム番組でMCを務め，イトキチ（糸吉）の愛称で親しまれている。

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