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東上野で新装オープンしたTRPG&マダミスカフェ「モノドラコ」内覧会レポート。広々とした店内に,7部屋のプレイルームを完備
モノドラコ 公式サイト
ボードゲームが遊べるカフェは昨今珍しくないものの,テーブルトークRPGが中心のお店というのは,そこまで多くないように思う。その中でもモノドラコは老舗と言うこともあって,テーブルトークRPGファンの支持の厚い店舗と言える。
新装オープンした店内は神楽坂時代よりも格段に広くなり,A〜Gまでの7部屋でゲームが遊べるようになった。ほぼすべてが防音仕様の個室とのことなので,ちょっとしたコンベンションくらいなら開けそうな勢いだ。
店内の各所にある棚には,さまざまなタイトルのルールブックやボードゲーム,ダイスやミニチュアなども用意されている。「クトゥルフ神話TRPG」や「ダンジョンズ&ドラゴンズ 第5版」といったメジャーどころから,「Dungeon World」の原著など,ちょっと珍しい海外作品まであって,なかなかのラインナップである。
なお,この日は提供されていなかったがドリンクバーも利用可能で,軽食の注文も可能とのこと。なお利用料金は,休日の昼時間帯(11:00〜17:00)で一人あたり3200円(税込)。1日利用(11:00〜23:00)で5200円(税込)とのことだ。詳細な料金体系は,モノドラコの公式サイトを確認してほしい。
オンラインセッションの普及によって問われる,オフラインプレイの意義
内覧会では,まず店長である岡田篤宏氏が,コロナ禍におけるカフェ事業の苦境を語るところからスタートした。合わせて,テーブルトークRPGのプレイ環境がこの3年ほどで大きく変化し,むしろオンライセッションが主流になったことに言及。「オフラインでは毎日遊ぶのは難しかったが,今ではそれが可能になった」と,プレイの機会が増えたことを肯定的に語った。
オフラインでのプレイスペースを提供するモノドラコにとっては,あまり良い話しではないように思えるが,氏はオンラインセッションからテーブルトークRPGに興味を持ち,オフラインでも遊んでみたいと,モノドラコへ足を運ぶプレイヤーが増えたと話す。それが,「これならお店を広くしてもやっていける」と,この度の移転へと繋がったとのことである。
実際に店舗を訪れ,初めてオフラインプレイを体験したプレイヤーの中には,「本物のダイスを初めて振った」という人もいたそうで,岡田氏は「今はそういう時代なんだ。逆に本物のダイスを振ることが感動につながるんだ」と感じたそうだ。
挨拶が終わった氏に展望を聞いてみたところ,今後はテーブルトークRPGをテーマにしたカルチャースクールの開催を考えているという。ファンタジー世界に登場する武器や歴史の講座,「ダンジョンズ&ドラゴンズ」を遊ぶときなどに使える英会話講座などで,単なるオフラインプレイの場所というだけではない,付加価値を持たせた学びの場にしたいとのこと。
そのほかゲーム制作にも力を入れていくそうで,アナログはもちろん,デジタルゲームの制作にも手を伸ばしているという。氏は,2023年9月にKONAMIが発表したWeb3プロジェクト「PROJECT ZIRCON」にアドバイザーとして関わり,世界観の設定協力などを担当しているとのことだった。
[TGS2023]世界をプレイヤーが作り上げるweb3ゲーム「PROJECT ZIRCON」。独自の流通システム“リセラ”でNFTのハードルも下がりそう?
KONAMIは本日(9月21日),東京ゲームショウ2023の同社ブースステージにて,Web3プロジェクト「PROJECT ZIRCON」に関する情報を公開した。ゲームの世界をプレイヤーと一緒に共創する仕組みと,NFTを意識せずに取引できそうな独自の流通システム“リセラ”にも注目だ。
岡田氏の挨拶の後は,テーブルトークRPGを題材とした落語で知られる噺家の三遊亭楽天さんによる,こけら落とし公演が行われた。この日披露されたのは,初代「ソード・ワールドRPG」を題材にした「ソドワ算」と,「ダンジョンズ&ドラゴンズ」が題材の「モンスター根問」の二つ。とくに前者は,落語において“ネタおろし”と呼ばれる初披露の演目とのことで,高価なプレートアーマーをあの手この手で入手しようとする男の滑稽なお噺に,会場はたびたび笑いに包まれていた。
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ダンジョンズ&ドラゴンズ 第5版
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