プレイレポート
秋冬の恋を描いた「金色のコルダ4」プレイレポート。伝説を超えるコンサートの開催を目指し,音楽と恋に大忙しの3か月
本稿では,ゲーム序盤を遊んでのプレイレポートをお届けするので,新たに加わった新要素や,物語の雰囲気をざっくり感じ取ってもらいたい。
「金色のコルダ4」公式サイト
伝説を超えるジルベスターコンサート開催に挑戦!
ヴァイオリンの腕を磨くため,横浜にある音楽教育の名門校「星奏学院」へ転校した主人公・小日向かなで(名前変更可)が,8月に行われる「全国学生音楽コンクール」への出場・優勝を目指しながら,幼馴染みや同じオケ部(オーケストラ部)の仲間,他校の男子達と切磋琢磨し,恋を実らせていくというのが,前作・金色のコルダ3の内容だ。
並み居る強豪を抑え見事優勝を果たしたコンクールから1か月後の,9月30日から本作の物語はスタートする。コンクールは終わり,3年生も部活を引退。新生オケ部も新たな門出を……と思いきや,次期部長も決まっておらず,いまいちシャッキリしない様子。コンクールが終わって気が抜けている主人公と,新部長の役職を断固拒否する幼馴染みの如月響也は,昼休みの屋上でダラダラと過ごしている。
自分達で1つのコンサートを完成させる達成感に震えた主人公は,大晦日に開催するジルベスターコンサートを自分達で企画したいと言い出して……。
こうして,大晦日のジルベスターコンサートを目指して動き出す主人公。しかし,いきなり大規模なコンサートを主催するのは無理があるというわけで,自分たちの合奏団を結成し,小規模なコンサートを開催して大晦日までに経験を積むことになった。
合奏団を結成してコンサートを開催!!
大晦日までに使えるのは3か月。この期間にコンサートの開催日や会場を設定し,当日に向けてアンサンブルの練習を行っていく,というのが本作の大まかな流れになる。練習で演奏の完成度を高め,本番に挑むという流れは前作と変わらないが,ゲーム内時間で言うと2学期に当たる本作では,休日はコンサート本番やその練習,平日は学校でレッスンというように,休日と平日でできることが異なるため,どれくらいの頻度でコンサートを開いていくか,時間の使い方がポイントになってくる。
まずはコンサートの計画を立てるところから。カレンダーから開催日を選び,会場を予約する。会場ごとに席数や演奏曲数が異なり,規模は教会や学校の講堂など小さなところから,座席数17000の横浜アリーナまでさまざま。また,各会場にはランクが設定されていて,合奏団のランクを上げることで選択できるようになる。ちなみに,横浜アリーナが最高ランクのSSS!
合奏団のランクは,開催したコンサートの評価によって上がっていく。より多くの経験を積むことが重要 |
コンサート会場は横浜だけでなく,至誠館のある仙台や,神南のある神戸でも開催できちゃう。遠征ですよ! |
友好関係にあるキャラクターを同じアンサンブルに加えると,完成度の上限が増え,より質の高い演奏が可能になる |
アンサンブルを組んだら,あとは本番に向けて練習あるのみ! 休日の横浜に繰り出して演奏を行い,アンサンブルの「完成度」を上げていこう。完成度が70に達すればコンサートに出演可能だ。また,アンサンブル練習には,コンサートの来場予定者を確保するという大事な役割も。大好きなキャラ達にガラガラな会場で演奏させるわけにはいかない……!
街の人はフィールドの中を動きまわるので,多くの人に練習を聞いてもらうのは意外と大変だ。しかも,完成度が低いと,演奏終了前に帰ってしまう聴衆も。ゲームとはいえショック…… |
完成度が高くなってくると,演奏終了時に聴衆から「BP(ブラボーポイント)」をもらえる。コンビニや楽器店でのアイテム購入に使えるほか,コンサート会場の予約や装飾にも必要なので,ご利用は計画的に! |
少し話しは逸れるが,本作で登場する横浜のマップやフィールド,ミニキャラのグラフィックスは,デザインが一新され,前作との違いを1番分かりやすく感じられるポイントだ。とくにミニキャラはイラスト風に変更されていて,表情も豊かで非常に可愛い。イベントによってはミニキャラのまま進行するものも。ホントぐうかわなのです!
あの冥加様(冥加玲士)ですらミニキャラ姿は超絶可愛い! |
フィールド上ですれ違う人のコメントの中には,コンサートのヒントになるものも。ちなみに,メインキャラクターのセリフはここでもフルボイス! |
1度作ったアンサンブルは,その後何回でもコンサートに出演できるが,同じ曲を繰り返し演奏しているとお客さんが飽きて評価が下がってしまうので気をつけよう |
表現力は,主人公を含むアンサンブルメンバー全員の「表現Lv」に応じて上がっていく。表現Lvを上げるにはいくつか方法があるが,主人公の表現Lvは,平日の学校で1日1回,先生からの指導を受ける「平日練習」で上げるのが1番だ。
平日練習では,練習用の楽譜と,5人の先生から1人を選んでレッスンを受けられる。楽譜と先生によって上げやすい能力値が違っているので,どの曲で誰の指導を受けるかでパラメータの成長量が大きく変化する。
本作で13人めの攻略キャラに加わった須永 巧(須永は休日のフィールドにも出現する)のレッスンではパラメータの上昇率がかなり高い。軽そうに見えるが指導者としては優秀 |
須永先生と一緒に星奏にやってくる小倉宗一郎は優美な見た目に反してかなり厳しい。そこまで言わなくてもいいじゃない! |
休日にはアンサンブル練習のほかに,好きなキャラと「2人練習」を行える。2人練習では,選んだ相手への想いや,2人の表現Lvなどを上げられる |
合奏団のメンバーから2人を選んで一緒に練習するようお願いできる「2人練習依頼」。キャラ達の表現Lvを効率良くあげられるほか,キャラ同士の友好度も上昇する |
コンサート当日は完成度70以上のアンサンブルを選んで本番に挑戦。コンサートではシリーズお馴染み(?)のミニリズムゲームで流れるボタンを曲に合わせて順番に押していき,演奏を成功させよう。
こうしてコンサートを繰り返し開催することで,徐々に合奏団のランクを上げていき,大目標であるジルベスターコンサートをどでかい会場でやってやろうというわけだ。
完成度の高いアンサンブルが少ない序盤では,少し余裕を持って開催日を設定するのがいいだろう。会場によっては,複数のアンサンブルを必要とするところもあるので,質の高いアンサンブルをいくつか用意しておくのも重要だ。コンサートもアンサンブル練習も休日にしかできないとなると,時間が足りないのでは? と不安になるが,12月の後半に冬休みがあるので大丈夫。ただ,逆に考えると,12月の後半は平日練習ができなくなるのでその点は注意しよう。
両思いと片想い,どちらも体験できる恋愛パラメータ
コンサートも大事だが,やはり気になるのはお気に入りのキャラ達との恋の行方。まず大前提として,金色のコルダ3で迎えたラブラブなハッピーエンドは,かなり寂しいがいったん忘れよう。恋愛面において前作から続くものはほぼ見受けられない。まっさらな気持ちで,新たな恋をスタートさせよう。
恋愛イベントを発生させるには,まずは目当てのキャラを合奏団に加えなければならない。入団に条件がある至誠館と神南のメンバーはちょっと不利かも? |
パラメータそれぞれは文字どおり,相手が主人公を想う強さと,主人公が相手を想う強さを表す数値だが,どちらの数値が高いかによって恋愛エンディングも変わってくる。また,バランスが大きく偏ると,主人公の片想いや,相手の片想い状態になり,専用のイベントが発生することもある。
想いの量は,イベント中に発生する選択肢によって上昇するほか,アンサンブル練習やアイテムプレゼント,2人練習などさまざまなシーンで上がっていく。各キャラの想いの状態は,メニュー内にある「アプローチグラフ」で確認できる。
主人公の情報画面では,攻略キャラ全員がグラフのどの位置にいるかがわかる。個人的にはミニキャラがわちゃわちゃしてるこの画面がとても好き |
全キャラの恋愛段階を示す情報画面。キャラクターが音符のようで可愛い。それにしても13キャラは多い…… |
フィールド上でキャラに話しかけると課題を出されることも。期限までに課題を達成できれば,彼からの想いが大幅アップ |
ただ1人,講師である須永先生は,平日練習で選択するだけで,想いの量が増えていく。彼は優秀なのでついつい選んでるとあっという間にグラフの段階が上がる |
シミュレーション系の恋愛ゲームではよくあることかもしれないが,八方美人(美男?)に誰にでも愛想を振りまいていると,予想外の展開に見舞われるので注意しよう。実際,筆者は如月響也とのハッピーエンドを夢見てゲームを始めたはずなのに,気がつけば彼の兄である如月 律とのイベントがズンズン進んでいく……。どうしてこうなった!?
本作でもアイテムプレゼントの威力は抜群。ちょっとしたミニイベントも見られるので,BPに余裕があればコンビニに行ってみよう |
至誠館の伊織くん(伊織浩平。非攻略キャラ)は相変わらず癒し系だ |
本作では用語辞書機能も搭載。緑色の文字が出てきたら□ボタンを押してみよう。マスカットしるこって…… |
恋愛面では,秋冬のイベント盛りたくさんの季節の中で甘くドキドキするようなエピソードはもちろん,それぞれが将来について思い悩む,少し切なくなるエピソードもあり,ただただ甘い内容だけでないのも好印象だ。
また,伝説のジルベスターコンサートを再び! というストーリーから「金色のコルダ2」を思い出す人も多いはず。まさしくシリーズ最新作であり,「金色のコルダ」を遊び続けてきたファンにとっては一粒も二粒も美味しい作品と言えるだろう。
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