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[TGS 2015]木村祥朗氏率いるOnion Gamesが手掛けるスマホ向けRPG「勇者ヤマダくん」のニコ生ステージをレポート。植松伸夫氏が本人役でゲームに登場?
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印刷2015/09/25 12:08

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[TGS 2015]木村祥朗氏率いるOnion Gamesが手掛けるスマホ向けRPG「勇者ヤマダくん」のニコ生ステージをレポート。植松伸夫氏が本人役でゲームに登場?

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 東京ゲームショウ2015のDMM.com POWERCHORD STUDIOブースで,Onion Gamesが開発中のスマホ向けRPG「勇者ヤマダくん」iOS / Android)の公開生放送が2015年9月19日に実施された。

 本稿では,本作のプロデューサーを務めるDMM.com POWERCHORD STUDIOの岡宮道生氏とディレクターでOnion Games代表取締役の木村祥朗氏をはじめ,ダンジョン職人の池田トム氏,サウンド担当の杉山圭一氏,ドット絵職人の倉島一幸氏が出演。「勇者ヤマダくん」にまつわるトークを展開した放送の模様をレポートしよう。
 なお放送の途中からは,作曲家の植松伸夫氏も参加して,軽妙なトークで会場を盛り上げた。

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 まずは木村氏から,本作の誕生経緯があらためて説明された
 氏はファミコンやスーパーファミコン時代のRPGにとくに思い入れがあり,「勇者ヤマダくん」の企画を立ち上げたという。当時のゲームテイストに加えてオリジナリティを出すために,ゲーム作りが趣味で普段はサラリーマンをしている,ヤマダくん(36才)が主人公になった。
 ヤマダくんと妄想を共有するというのが本作のテーマで,プレイヤーは,サラリーマンのヤマダくんが作っているゲーム(妄想)をデバッグするという体裁で,ゲームの中の勇者ヤマダくんを操作することになる。

 ちなみにヤマダくんは,ゲームを作っているときなぜかパンツ一丁なのだが,その理由について木村氏は「集中できるからじゃないですかね」と回答。実際のプログラマーの中にも,パンツ一丁で仕事をしている人がいるらしく,ヤマダくんにはそういうエッセンスが込められているのだそうだ。

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プロデューサーの岡宮道生氏
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ディレクターの木村祥朗氏
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ドット絵職人の倉島一幸氏
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ダンジョン職人の池田トム氏
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サウンド担当の杉山圭一氏

 ゲームは,ヤマダくんが自室でゲーム作りに勤しんでいる中,黒服の男達とイカツイ老人が突然部屋に現れるところから始まる。
 老人は,ヤマダくんが勤めるゲーム会社グループの会長で,「給料泥棒のダメ人間」と言われたヤマダくんは,その場でクビを言い渡されてしまう。そんなヤマダくんは妄想モードに入り,ゲームの中で会長を討伐してやろうと,開発中のゲームに「会長討伐の塔」というクエストを実装するのだ。

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 木村氏いわく,ヤマダくんは実生活でストレスを感じると,それをゲームの中へ持っていって解消するらしい。人間としてはダメダメだが,思い立ったらすぐにアイデアをゲームに反映するあたり,実はスーパープログラマーなのかもしれない。

 プログラムを組んだらデバッグ作業があるというのがゲーム開発のお決まりだが,「勇者ヤマダくん」でもそれは同じ。デバッグ作業という形で,プレイヤーはヤマダくんの作ったゲームをプレイするのだ。

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 クエストに行く前は装備を整えるのだが,装備画面では,武具やアイテムといったRPGでは定番のアイテムが登場する。初心者の装備なら防御力ボーナス,狩人装備なら命中率アップなど,同じシリーズで装備を揃えると「珍妙コレクション」(略して珍コレ)となり,ステータスが上昇するといった恩恵を受けられるようだ。

 ダンジョンは,見下ろし型のオールドスタイルで,スタートとゴールが設置されている。プレイヤーは一筆書きの要領で勇者ヤマダくんが通るルートを設定し,道中のモンスターを倒したり宝箱を拾ったりしながら,ゴールまで導くのだ。ちなみに,一筆でフロア全部のマスを通ってゴールまで連れて行くと,パーフェクトクリアでボーナスが付く。
 池田氏が実機でクエストに挑戦するというタイミングで,斧と兜以外の装備はなしという木村氏の指令が飛ぶ。池田氏は,ほぼ裸のヤマダくんでクエスト「会長討伐の塔」に挑戦するハメに。池田氏のデモは,順調は順調だったもののボスの会長戦で苦戦し,あと一歩のところでゲームオーバーとなってしまった。木村氏は,本作は“昔ながらのバランス”ではあるが,最初の難度はちゃんとなだらかなので安心してほしい,と話していた。

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植松伸夫氏
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 ゲーム紹介が終わったところで,植松伸夫氏が登場。実は,植松氏は「勇者ヤマダくん」とコラボレーションを予定しており,今回はその縁で放送に呼ばれていたのだ。
 これは,植松氏と日頃から親交があり,一緒にバンドも組んでいる岡宮氏がきっかけを作ったとのこと。岡宮氏が開発中の「勇者ヤマダくん」を植松氏に見せたところ,「こんな人を小馬鹿にしたゲームを作っているのか,面白いじゃん!」と,興味津々になったそうである。
 木村氏は,植松氏が「勇者ヤマダくん」を見てくれていたことが非常に嬉しかったと,当時を振り返る。そこで,植松氏に「勇者ヤマダくん」に参加してほしいと,岡宮氏を通して木村氏から打診したのだそう。

 ちなみに植松氏は,海外などで好きなゲームを聞かれることがよくあるのだが,木村氏がゲームデザインを手がけた「moon」を挙げるそうである。
 なお,植松氏も「くつしたの穴」という曲を作曲して,「moon」の制作に参加しているのだが,参加しているから好きだというわけではないそうだ。「やりたいようにやっているのに洗練されている」という,木村氏の独特なセンスが好きなのだとか。

木村氏は,「自分のままでいていい」と言ってくれている人たちと一緒にいるからこそ,今こうして「勇者ヤマダくん」を作れているとコメント
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 コラボについては岡宮氏が,楽曲を提供してもらうだけではなく,せっかく植松氏に参加してもらうなら何か面白いことをやりたいと,植松氏自身をゲームに登場させることを提案したそうだ。
 どんな形で登場してもらうかという話題では,オカルト話を延々とするUFO研究家で,しかもそのテキストを植松氏自身に書いてもらうという案が出る。オカルト好きな植松氏は,この提案に乗り気で「それいいなあ,やるわ!」とテンションを上げていた。
 ほかにも,楽器を使わないで植松氏にアカペラで歌ってもらうという案が出て,こちらは木村氏が非常に乗り気だった。最終的にどうなるか決まったわけではないが,「勇者ヤマダくん」をプレイすれば,オカルトネタを力説したり,アカペラで歌ったりする植松氏が見られるのかもしれない。

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 イベントの終盤には,初公開となる「勇者ヤマダくん」のスクリーンショットが公開された。森の中のダンジョン,戦国時代のようなダンジョン,ねこ屋敷などさまざまなバリエーションがあり,それぞれ異なるギミックが用意されているとのこと。
 木村氏は,ダンジョンは5×5という限られたマスの中で,いろいろな応用を効かせることができると説明。プレイヤーのやり方しだいで,クリア方法は無数に存在するとのことだ。

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 木村氏は,「ふざけた物語と真面目なゲームを融合させることをがんばりました。制作は快調で,ほとんどでき上がっています。今は皆さんにお見せする準備を行っている段階ですね。ぜひよろしくお願いします」とコメント。Onion Gamesのメールマガジン「のぞきみクラブ」では,「勇者ヤマダくん」をはじめとしたさまざまな情報が送られてくるので,ぜひ登録してほしいと述べて,ステージを締めくくった。


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