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[TGS 2015]ピグミースタジオの「ボコスカウォーズ2」のプレイレポートをお届け。32年ぶりに蘇ったスレン王と新たな仲間を引き連れ,宿敵オゴレス討伐に出撃しよう
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印刷2015/09/25 12:58

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[TGS 2015]ピグミースタジオの「ボコスカウォーズ2」のプレイレポートをお届け。32年ぶりに蘇ったスレン王と新たな仲間を引き連れ,宿敵オゴレス討伐に出撃しよう

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 東京ゲームショウ2015のピグミースタジオブースに,PlayStation 4向けに発売される予定の「ボコスカウォーズ2」が出展された。前作「ボコスカウォーズ」は,1983年にX1やMSX,PC-8801向けのソフトとして発売され,その後,ほかの機種やファミコンへも移植されて話題となったシミュレーションRPGの元祖的存在だ。その続編にあたる本作が,32年の時を経て蘇ったというわけだ。

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 まずは,前作にあたるボコスカウォーズについて簡単に説明しておこう。プレイヤーは主人公の「スレン王」として,最大50人からなるスレン王国軍を率い,600m向こうにあるバザム帝国の「オゴレス王」の城へ向かう。そして,そこにいるオゴレス王を倒すことが目的となる横スクロール式のゲームだ。
今年7月に開催されたBitsummit 2015に出展されたものに比べ,内容が少し新しくなったビルドがこのTGS 2015に出展された
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 スレン王とその配下の「兵卒」「騎士」を切り替えながら操作し,圧倒的な数を誇るバザム帝国軍と戦いながら進軍していくという内容になっている。スレン王国軍のキャラクターは,敵軍の兵と接触すると戦闘になり,勝利すれば経験を積んで成長していく。最終的にスレン王がオゴレスを倒すことがステージクリアの目的だが,戦闘は乱数で勝利が決定するため,道中でスレン王国軍が負けてしまうこともあり,筆者も当時,MSX向けにリリースされたものをプレイした経験があるが,個人的には,かなり難しいゲームという印象を持っている。
 また,ルールはシンプルながら,こちらのキャラクターと敵軍との相性が設定されているなど,シミュレーションRPGの要素も含まれていた。

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 ボコスカウォーズ2は,前作のゲームの流れを汲みつつ,一部新しい要素を組み込んだ続編としてデザインされており,ストーリーは前作の「32年後」を描いたものになる。ゲームのオープニングは,スレン王国軍の兵卒の1人が,スタート地点に落ちていたスレン王の兜に接触すると,それがスレン王になるという印象的な演出が施されている。

 感触としては,筆者がプレイしたMSX版よりも操作が軽くなり,非常にレスポンスがいい。これは,最初に発売されたX1版を意識して作られているからだそうだ。画面は[△]ボタンでグラフィックスを切り替えることが可能で,絵画のようなモダンなタッチと,発売当時のX1版のドット絵を選んでプレイできる。前者のタッチは,本作の開発を手がけ,TGSのブースでも自らゲームの解説をしていたゲームクリエイターのラショウ氏がデザインしたもので,当時のゲームのマニュアルにも描かれていたという。

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グラフィックスは,ボタン一つで切り替え可能だ。ドット絵バージョンは背景が黒くなり,見やすくなることもあって,そちらでプレイする人も多かった
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 左へスクロールしていくゲームデザインは同じながら,ゲーム進行によって異なるステージが登場するといった分岐要素もあり,展開に起伏が設けられている。
 プレイヤーの操作するスレン王は,道中に捕まっている兵士を助け,仲間に加えながら進軍していくのだが,スタート地点には前作では見たことのないキャラクターが登場していた。
 それが「ヒーロー(英雄)」だ。このヒーローはスレン王と同じ扱いで操作ができるが,高い戦闘力を持った特別なキャラクターで,メイン画面の左側のウィンドウに常に映し出されている。ヒーローが健在の状態で[□]ボタンを押すとこのウィンドウが大きくなり,2つのコントローラを使って2人同時プレイすることが可能になる。
 このとき左側のウィンドウに兵達を入れておくと,一時的に2人めのプレイヤーがそこの兵も操作できるようになり,スレン王国軍を2つに分けて進軍していくことができる。大勢の軍勢を操作することが楽しくもあり難しくもあった前作に比べ,一時的ながら軍を二分させて動かせるのは,操作のしやすさだけでなく,戦略的にも大きな違いになるように思われた。
 詳細は教えてもらえなかったが,敵味方の軍に「将軍」「大将軍」「黒い3騎士」など,特別な能力を持ったキャラクターが登場してくる予定だという。

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 敵味方のキャラクターを重ねると「B」のマークが出て戦闘が始まり,勝てば敵のキャラクターが消えて,味方のキャラクターの戦闘力が上がるという仕組みは,前作を踏襲しているが,モダンなグラフィックスの場合は,両者の戦いがアニメーションで描かれる。
 本作の戦闘ではさらにもう一つ,「近接戦闘」の概念が追加されており,敵と味方が隣り合わせになった時点でこの近接戦闘が行われ,戦闘力が随時変化する。この要素により,味方だけでなく若干ながら敵も成長していくことがあり,前作の「戦闘力+乱数」によって勝敗が決定する戦闘に,新たな戦略性が加わったとことになる。

ボコスカウォーズの開発者ラショウ氏。本作のBGMに合わせた歌「すすめボコスカ」を,ときおりブースで熱唱していた
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 もう一つ面白い要素が,画面の背景に小さく登場している「農民」の存在だ。あくまで背景扱いで,後ろのほうでちまちま動いているのが分かる程度だが,彼らはヒーローが戦闘で倒れたときにできる墓標に花を添え,その花が一定数溜まるとヒーローが生き返るという,間接的ながらゲームに影響を及ぼす存在だ。細かい要素だが,ゲームの味付けとしては面白い。

会場でゲームをプレイした人には缶バッジがプレゼントされた。数種類あり,左上のスレン王のバッジは,会場でゲームをクリアした人だけがもらえたレアものだ
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 当時の感触を残しつつも,たくさんの新要素を携えて復活した本作。TGSで触った限り,レスポンスの良さが好印象で,新要素がどの程度影響してくるのか楽しみなところだった。販売方法や価格などは明らかにされていないが,発売のあかつきにはぜひプレイして,PCやファミコンで成し得なかったオゴレス討伐をぜひ成功させたい。

4Gmaer「TGS 2015」特設サイト

  • 関連タイトル:

    ボコスカウォーズII

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