［gamescom］Square Enix初となるエピソディック・アドベンチャー「Life is Strange」は「時を巻き戻す」能力を持つ少女の物語

　gamescom 2014の開催直前に，Square Enixのヨーロッパ向け公式ブログにて，新作アドベンチャーゲーム「Life is Strange」が発表された。開発を手がけるのは，「Remember Me」（PC / PlayStation 3 / Xbox 360）を生んだフランスのDONTNOD Entertainmentである。会場ではさっそくライブデモが披露されていたので，その内容をお伝えしよう。
　なお本作は，PC，PlayStation 4，PlayStation 3，Xbox One，Xbox 360に向けてリリースされる予定となっている。いわゆるエピソディック・アドベンチャー（※）になるとのことで，2〜3時間のプレイボリュームを持つエピソードが順次リリースされるという。

※1本のパッケージで販売するのではなく，エピソード単位でコンテンツをリリースするタイプのタイトル。同カテゴリの作品としては「The Walking Dead」の成功が広く知られるところ

今回のデモを解説をした，DONTNOD Entertainmentのジャン＝マキシム・モリス（Jean-Maxime Moris）氏（右）と，アートディレクターのミシェル・コッホ（Michel Koch）氏

　Life is Strangeは，セルシェーディングによる味のあるビジュアルを持つタイトルだ。
　舞台は，米国北西部・オレゴン州の海岸沿いにあるという架空の田舎町，アルカディア・ベイ。5年ぶりにこの町に帰ってきた少女のMaxine（通称マックス）を中心に物語が展開する。


　Maxineの幼友達であるChloeは，大好きだった父の死が原因で，髪を青く染めるなど素行が悪くなり，学校生活や継父との人間関係がうまくいっていない様子である。しかもChloeにとって高校での唯一の友達だったRachelまでが失踪し，彼女は一人で尋ね人のビラを町のアチコチに貼って回っている。今回のライブデモでは，Maxineが町を離れてから連絡をしてくれなかったこと，判明した実父の死や友達の失踪から「好きな人は，みんな自分から離れていってしまう」という不安にかられていることをChloeが告白していた。


　ゲーム内容は，気になるオブジェクトをポイント＆クリックして情報を得たり接触したりすることが基本となる，アドベンチャー然としたものである。
　そんな本作の最大の特徴は，主人公 Maxineが時間を巻き戻せる「Rewind Power」という特殊能力を持っている点だろう。ゲーム内でこの能力は，セーブポイントまで時間を遡れるという形で表現されているようだ。


　このRewind Powerについて，ライブデモで見られた内容をそのままお伝えしておこう。
　その能力が必要になるシチュエーションとして紹介さたのは，MaxineがChloeの家で久々の再開を果たしたシーン。Maxineが，Chloeの「大切なものを入れた箱」から，ChloeとRachelが仲良く写っている写真を取り出す。するとChloeは「人の物を触らないでよ」と怒り出してしまう。2人の関係を良好に保たなければ……ということで，箱を開ける手前のシーンまで巻き戻すといった形でRewind Powerが使用されていた。
　もちろんこれはほんの一例に過ぎない。そして，たとえプレイヤーがRewind Powerによってその時々で最も最適だと思われる行動をとっていても，それが最終的にどういった結末につながるのかは分からない。プレイヤーは選択の積み重ねによって1つのストーリーを作り出し，最終的には「戻り切れない人生」を体験するわけである。
　ちなみにDONTNOD Entertainmentが2013年にリリースしたRemember Meでは，“記憶の操作”というギミックを取り入れていた。目に見えないモノを操作する点，そして女性キャラクターが主人公である点に，Life is StrangeとRemember Meの間に“作風”の共通性のようなものは見出せそうだ。。


　さて，冒頭で“1エピソードあたり2〜3時間ほどのプレイボリューム”としたが，Rewind Powerによる巻き戻し自体に，とくに制限はないという。好きなだけゲーム世界を探索できることを考えると，想定時間以上のプレイバリューに期待できるのではないだろうか。

Announcing Life is Strange!
（Square Enixのヨーロッパ向け公式ブログ）

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