プレイレポート
「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」のプレイレポート。完成度の高いサウンドと,ペルソナ使い達のキレッキレダンスに魅了された
楽曲のクオリティの高さが魅力の1つとなっているペルソナシリーズのリズムアクションということに加えて,小室哲哉氏や浅倉大介氏,テイ・トウワ氏といったミュージシャンが参加していることでも注目を集めている。
今回,4Gamerは本作を試遊する機会に恵まれたので,そのプレイレポートをお届けしよう。
ペルソナファンと音ゲープレイヤー
双方が楽しめそうな難度設定
今回の試遊では,楽曲やキャラクターのコスチュームなどを自由に選んでプレイする「FREE DANCE」を体験できた。
本作では楽曲ごとにメインでダンスをするキャラクターが決まっているので,FREE DANCEでは,楽曲を選ぶとキャラクターも自動的に決定する。ゲームスタート時には楽曲やその難度,キャラクターのコスチューム,ゲーム中に一定の条件を満たすとキャラクターと一緒にダンスしてくれる「パートナーキャラクター」を選ぶことができた。
ゲームの基本ルールは,楽曲に合わせて画面中央から放射状に流れていくノートが,画面端にあるターゲットに重なるタイミングで正しくボタンを押していくという,オーソドックスなものになっている。
画面を見ていただけば分かるとおり,プレイヤーが操作するボタンは方向キーの[↑][←][↓]と,[△][○][×]の計6つ。タッチスクリーンでの操作にも対応しており,ボタンのアイコンが表示されている部分をタッチしていくという直感的なプレイも可能になっている。
個人的には慣れ親しんだボタン操作のほうがプレイしやすかった印象だが,これは人によって異なると思うので,とりあえず両方試してみるのがいいだろう。2つの操作方法はオプション画面などで設定する必要はなく,常に両方が可能になっているので,左手はボタン,右手は画面タッチ,といったような変則プレイも面白いかもしれない。
ノートには,シンプルにボタンを押す「★」のほか,長押しの「H」と,左右同時押しの「U」がある。難度を高くすると,ノートの数に加えて,「H」や「U」が出てくる割合も増えてくるように感じた。中でも「U」の同時押しは,難度が低いときには[↑]と[△],[←]と[○]といったように,左右のボタンが画面の上下辺と平行に結ばれる組み合わせでしか出てこないのだが,高難度になると[↓]と[△],[↑]と[○]など,斜めの組み合わせが連続して出てくるので,スムーズにプレイするには練習が必要だろう。
「H」の長押しでは,ボタンを離すタイミングを間違えないように |
左右のボタンが斜めに結ばれた「U」が連続すると,慣れないうちは慌ててしまうかも |
さらに,ゲーム中にはこれまで紹介したノートとは別に,中央から広がる青いリングが出てくることがある。これが画面上のボタンをつなぐリングに重なるタイミングに合わせて,PS Vitaのスティックを弾くと「スクラッチ」となり,スコアが加算される。正しく操作できなくてもミスにならないので,クリアを優先したいならスルーで構わないが,高スコアを狙いたいなら逃さずに拾っていきたいところだ。
なお,タッチ操作でのスクラッチは,画面上のボタン以外の場所をスワイプして行う。
青リングをスクラッチできるようになると,プレイがもっと爽快に |
またリングには「FEVER!」という虹色に輝くものもある。これを正しくスクラッチすると,画面上にある★が点灯し,楽曲の特定の場所までに3★を揃えておくと,「フィーバー」がスタートするという仕組みだ。
FEVER!のリングは逃さずに拾っていきたい |
個人的に好感触だったのは,ボタンを押したときに効果音が鳴る点だ。好みの問題かもしれないが,リズムゲームは操作に何かしらの反応があるほうがプレイしやすいと思っているので,この仕様はありがたかった。
ちなみにこの効果音はオプション設定でオフにもできるほか,さまざまなサウンドから好みのものを設定することも可能になっている。
難度は低いほうから「EASY」「NORMAL」「HARD」「ALL NIGHT」の4種類だが,HARD以上になると,ノートが複雑になるだけでなく,連続してミスできる回数もかなり少なくなり,すぐにゲームオーバーになってしまうように感じた。筆者のようにリズムゲームを“ほどほどにかじった”程度のプレイヤーにとってはかなり難しい印象だ。
ただその一方で,NORMAL以下ならば,FEVER!をためてパートナーとのダンスを見ながらでも,割とすんなりクリアできた。
言葉を変えると,HARDから一気に難度が上がるという感じなのだが,このあたりは,キャラクターを楽しみたいペルソナシリーズのファンと,リズムゲームとしての奥深さを求めるプレイヤーの両方に向けた設定かもしれない。
美しいキャラクターは大画面でも映えそう
ゲーム中に登場するキャラクターのモデリングはクオリティが高く,ペルソナ4のキャラクターを堪能するゲームとしても上々の仕上がり。モデリングやモーション付けは,パーツの欠けやめり込みがないようにかなり気を使っているとのことで,動いているときはもちろん,ここに掲載している静止画で見てもアラがほとんど見られない。パートナーが画面に現れているときもそれは同様だ。
身に着けているスカーフやジャケット,スカートなどの動きも自然で,コスチュームチェンジも楽しめそうだ。なお本作はPS Vita TVにも対応予定とのことだが,大画面でプレイすればさらにキャラクターの美しさが映えるだろう。
ゲーム中のボイスは,プレイしているキャラクターに加え,状況に応じて仲間の合いの手も入る。合いの手はプレイアブルキャラクター以外も存在するとのことなので,ペルソナファンは期待してほしい。
キャラクター達が持っているペルソナももちろん登場する。曲を最後まで踊り切り,なおかつスコアが一定以上になっていれば,おなじみの「カッ」というキャラクターのカットインの後に,リズムアクションらしく,楽器を持った姿で現れるのだ。演出的にもなかなかグッとくるものになっているので,ファンはこちらもお楽しみに。
ヘッドフォンを用意して,6月の発売を待とう
今回の試遊では,収録曲がすべて選択可能になっているものを触らせてもらったが,製品版では最初に4曲がオープンされていて,あとはゲームを進めるとアンロックされていくそうだ。
収録曲のラインナップは,ペルソナファンにとって嬉しい選曲となっているのはもちろん,オリジナル曲と,冒頭で紹介したような著名ミュージシャンによるリミックス曲の両方が収録されていて,聴き比べができるのもポイントだ。
曲をプレイリストにまとめたり,曲を聴きながらダンスを見たりといった機能も用意されているので,できればちょっとお高めのヘッドフォンを使ってプレイするといいのではないだろうか。
本作ではストーリーモードがどんな展開になるのかも気になるところだが,残念ながら今回そちらをプレイすることはできなかった。
それはまた後日明らかにされることに期待して,まずはここまで書いてきたとおり,美しいキャラクターとクオリティの高いサウンドで,しっかりとしたリズムアクションになっていることは確認できた。
ペルソナ4のファンにとっては大きな価値のある作品となるのはもちろんだが,音ゲープレイヤーや,参加ミュージシャンのファンもきっと楽しめるはずだ。
「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」公式サイト
- 関連タイトル:
ペルソナ4 ダンシング・オールナイト
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