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「AQUOS R9」は何が変わったのか。カメラだけじゃない注目ポイントをチェック
AQUOS R9は,シャープ製スマートフォンの中でも上位に位置付けられる製品だ。オープンマーケットモデル(以下,SIMロックフリーモデル)に加えて,NTTドコモとソフトバンクからキャリアモデルも発表となっていて,7月中旬以降の発売を予定する。SIMロックフリーモデルのメーカー想定売価は,税込10万円前後だ。
なお,前世代では「AQUOS R8」のさらに上位モデル「AQUOS R8 Pro」もラインナップしていたのだが,今回は「AQUOS R9 Pro」の発表はなかった。ただ,シャープには,「Proモデルのラインは継続する予定」と明言しているので,遠からず登場するだろう。
AQUOS R9における見どころのひとつが,アウトカメラである。AQUOS R9では,AQUOS R8と同じく,カメラユニットにLeicaが監修した「HEKTOR 1:1.9-2.2/13-23 ASPH」レンズを採用したのがポイントだ。
アウトカメラは,焦点距離が23mm相当の標準カメラと,13mm相当の広角カメラの2眼式で,いずれも有効画素数約5030万画素の撮像センサーと組み合わせている。レンズや撮像センサーのスペックは,基本的にAQUOS R8と変わらないが,後述する新型SoC(System-on-a-chip)の採用で,画像処置などの性能が向上しているという。
背面のアウトカメラ部分は,デザインが大きく変わったため,見た目の印象もだいぶ異なる。AQUOS R9とAQUOS wish4の筐体デザインは,デザイナーの三宅一成氏が率いるmiyake designによるもので,真円でも楕円でもない自由曲線の装飾や非対称なレンズ配置で,心地よい違和感を取り入れたとのことだ。
ディスプレイには,約6.5インチサイズで,解像度は1080
搭載SoCは,Qualcommのミドルクラス市場向け「Snapdragon 7+ Gen 3」だ。AQUOS R8では,ハイエンド市場向けの「Snapdragon 8 Gen 2」だったので,SoCのグレードとしては下がっている。ただし,シャープによると,Snapdragon 7+ Gen 3のほうが世代は新しく,性能はAQUOS R8とそれほど変わらないという。今回のSoC変更は,部材の高騰や円安など複数の要因が絡んでいるそうで,SoCの選択にも,性能と価格を維持するための努力が表れたとも言えようか。
さらに,SoCの冷却機構として,新たにベイパーチャンバーを採用したのもポイントのひとつ。長時間のゲームプレイや撮影でも,安定した動作を実現してくれそうだ。
また,AQUOS R9では,サウンド機能を強化したのもポイントだ。AQUOSブランドのスマートフォンでも最大サイズとなるスピーカーユニットを搭載しただけでなく,それぞれの音が干渉しないように,スピーカーを本体内部の機構から独立させており,音質向上についても工夫が凝らされている。
最近のスマートフォンで話題となるAIは,電話機能に用いられている。着信時に「変わりに聞いときます」を選択しておくことで,通話内容を記録して文字起こしや要約を自動で行うとのこと。
電話をかけられるのは負担と感じるニーズに応え,生成AIが受話を代行することで時短,内容を要約して提案することで創造性を助けると,シャープはアピールしている。
一方のAQUOS wish4は,エントリー市場向けの製品で,SIMロックフリーモデルに加えて,NTTドコモとY!mobileがキャリアモデルを取り扱う。7月上旬以降の発売を予定しており,SIMロックフリーモデルのメーカー想定売価は,税込3万円前後となっている。
AQUOS wish4の製品コンセプトは,つよくてかわいい「つよかわ」で,米国国防総省基準である「MIL-STD-810H」規格に準拠した防水防塵機能や耐衝撃性能を備えるほか,ハンドソープでの洗浄も可能だ。
ディスプレイは,6.6インチサイズで,解像度720×1612ドットの液晶パネルで,搭載SoCはMediaTek製の「Dimensity 700」となる。また,内蔵バッテリー容量が約5000mAhと,エントリー市場向け製品としては大容量なのもポイントだ。
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