東京ゲームショウ 2017(以下,TGS)の最終日(2017年9月24日),4Gamerブースにて
「シャープ presents 『AQUOS R』スペシャルステージ -プロに聞く,一歩進んだスマホ撮影のコツ-」 と題したステージイベントが行われた。これはシャープのハイエンドスマートフォン
「AQUOS R」 に焦点を当てて,その特徴と魅力に迫るという内容だ。
AQUOS Rの詳細は,すでに掲載済みの
解説記事 と
ゲームでの検証記事 を参照してもらうとして,本稿では,AQUOS Rのカメラ機能に焦点を当てたイベントの概要をレポートしたい。
シャープ presents 「AQUOS R」スペシャルステージ
MC:DJ急行
ゲスト:シャープ株式会社 IoT通信事業本部 阿古弥寿章
佐々木秀二(カメラマン),田井中純平(カメラマン)
※以上,敬称略
(左から)DJ急行氏,シャープ株式会社 IoT通信事業本部 阿古弥寿章氏,佐々木秀二氏,田井中純平氏撮影:林 佑樹
シャープ presents 「AQUOS R」スペシャルステージの録画
VIDEO
冒頭にはシャープ株式会社 IoT通信事業本部
阿古弥寿章氏 より,AQUOS Rの特徴が紹介された。
シャープ独自のIGZO液晶ディスプレイは,高いバックライト透過率による明るさや美しさ,画面描き変えがない静止時には,描き換えを行わないことでバッテリー消費を抑える省電力性能といった特徴を持つ。これをさらに進化させたのが,AQUOS Rのディスプレイだという。
AQUOS史上初の解像度1440×2560ドット(WQHD)対応により,従来のフルHD解像度(1080×1920ドット)と比較しても1.8倍の高精細さを実現。隅々までくっきり表現する映像の美しさを誇る。
さらに,液晶パネルの応答速度も向上し,最大リフレッシュレート120Hzに対応した「ハイスピードIGZOディスプレイ」によって,滑らかな操作感と残像の少ない映像表示を可能にしているという。
また,防水・防塵の面でもAQUOS Rは先んじている。「防水」は最近のスマートフォンには珍しくない謳い文句だが,AQUOS Rでは,タッチパネルの感度調整を徹底的に最適化したことによって,画面に細かな水滴が付いている状態でも,誤反応を起こすことなく使えるという。つまり,「水に濡れても壊れない」の一歩先である「水に濡れたままでも使える」を実現している,と阿古氏は胸を張った。
シャープと言えば液晶テレビも有名だが,その技術もAQUOS Rには生かされている
4Gamer読者なら,ゲームの動作が快適なのかが気になるところだろう(
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また,局所的に熱の溜まる部分が発生しないように,新開発の温度管理システムによって,
従来とは異なる構造で熱を拡散 し,ゲームのパフォーマンスを安定的に持続することも可能になったとのことだ。
AQUOS Rがどれだけゲームに強いのか。4Gamerではその実態に迫る解説記事 と,検証記事 を掲載しているので,ぜひ目を通してほしい
そして,今回のイベントのメインテーマとなるカメラ機能だが,35mmフィルム換算で22mm相当という超広角で,F値が1.9という明るい非球面レンズをアウトカメラに採用したことで,奥行き感と臨場感のある写真を撮影できる点が,AQUOS Rのポイントであると,阿古氏は述べていた。カメラの専門用語が並んでいるが,一言でまとめるなら「広い視野を収められるうえに明るい」撮影が可能になるということ。
そのうえ,画素数が約2260万画素と高画素なカメラ用センサーを採用することで,トリミングしても画像が粗くならない高精細な写真を撮影できるという。
一般的なスマートフォンのカメラによる画角(左)と,AQUOS Rのアウトカメラによる画角(右)の違いを示したイメージ
アウトカメラだけでなく,自撮りには欠かせないインカメラの性能も高く,1630万画素の高精細なビジュアルを誇る
そんなAQUOSのカメラ機能を生かして,より良い写真を撮影したい。それもちょっとしたポイントに気をつけるだけで,より良い写真が撮れるとしたら……。ここから,いよいよプロカメラマンによる撮影テクニックが伝授された。
ゲストの佐々木氏と田井中氏は,4Gamer編集部がいつも撮影を依頼しているプロカメラマン。両氏をファインダー越しに眺めるという新鮮な構図だ
カメラマンの両氏が伝授する「AQUOS Rでキレイに撮影するコツ」の1つめのポイントは,
なるべく大きなサイズで撮影する ことだという。高解像度の写真はデータ容量が大きくなるものの,キリダシ(トリミング)やレタッチをしても画像が劣化しにくい。つまり,加工がしやすいというわけだ。
また,広角レンズの場合,どうしても画角の端に歪みが生じるが,大きめに撮影してから切り出すことでカバーもできる。
第2のポイントは,
AQUOS Rが搭載するさまざまな撮影補助機能を使いこなす こと。AQUOS Rにはマニュアルモードや手ぶれ補正(電子式と光学式),構図を補正してくれる機能(インテリジェントフレーミング)といった機能があり,これらは写真のグレードを上げてくれるもの。しかも,使いこなすのは難しくないそうだ。
カメラマン佐々木氏,田井中氏によるワンポイントアドバイス
「AQUOS Rのカメラには,たくさんの設定項目,オプションが用意されています。たとえばカメラが水平を保てているかを画面内に表示する『水準器』や,『白とび,黒つぶれを表示する』機能,タイマーなどです」
「また撮影モードには『おすすめプラス』というモードがありますが,これは,デジカメなどでのいわゆるマニュアルモードのことです。この機能がスマホとは思えないほど充実しており,ISO感度やホワイトバランス調整,シャッター速度やコントラストなどを選ぶことができ,一眼レフやミラーレスカメラと同じような機能が,より直感的に調整ができるので,本気でカメラを楽しみたいという人にとっては,すごく参考になると思います」(佐々木氏)
「今回の撮影場所だったTGS会場は非常に暗く,撮影においては,ものすごく不利な条件が満載です。そのため当日は,『おすすめプラス』のマニュアル設定で『ISO感度を400固定,シャッター速度も固定,ホワイトバランスやコントラストは(後述する)ライティングに合わせて,その場で調整して撮影するという方法を取りました」
「AQUOS Rはスマートフォンですから,普段我々が使うようなカメラに比べるとものすごく小さいですが,一方で画面はカメラよりも大きくてきれいです。撮影前の画面を見ながら,スワイプで色合いなどをその場で変えたり,画面をタップするだけで撮影したりできるので,撮影したいという気持ち次第で良い写真が撮れると思います」(田井中氏)
左が加工前,右が加工後の写真。スマートフォン,しかもズーム撮影となると,どうしても手ぶれしがち。だが,AQUOS Rの手ぶれ補正であれば,片手で撮影してもブレのない写真が撮れるという 撮影協力:ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社様「LET IT DIE」(http://letitdie.jp/ )
第3のポイントは,
ライトを足す こと。これは屋内の撮影におけるコツと言えるが,暗い場所ではキレイに人物を撮影することが難しい。そこで,ライトを当てて対象を美しく見せるための光量を確保しようというわけだ。これだけでプロのような写真を撮影することも可能になるという。
最近は比較的安価で購入できるライトも増えており,AQUOS Rであれば片手にライトを持ったままでも撮影できる。機動性に関しては,一眼レフよりスマートフォンのほうが高いと言える。
カメラマン佐々木氏,田井中氏によるワンポイントアドバイス
「AQUOS Rの内蔵フラッシュは,明るい場所や接写用としては優秀なのですが,TGS会場という暗い特殊な環境では,どうしても光源不足になりがちです。そこで,通販サイトなどでは3000〜4000円程度で売っている『LEDライト』を追加したり,あるいは友達のスマホについているカメラライトを借りるなどしたりして,光源を増やしてみましょう。とても暗い会場内でも,ハッキリした絵になります。キレイに撮ってもらえると,モデルさんもテンションが上がってくれるので,より良い写真が撮れるかもしれません」(佐々木氏)
「ライトの注意点は『絶対にモデルさんの目に当てないこと』です。非常に光量があって眩しいため,直接目にするのはよくありませんから,目線に気を付けてあげてください。 今回の撮影で楽しかったのは,撮影してすぐに,AQUOS Rの大きくてキレイな画面で写真を見せられることや,モデルさんと一緒にセルフィーをお願いしやすいことなどでした。普段のカメラを使っての撮影よりも,操作性の良さや,撮影後の距離感の近さを感じることができたことですね」(田井中氏)
プロカメラマンが高く評価したAQUOS Rは,それぞれのキャリアで販売中。それぞれ3種類のカラーバリエーションを展開している。詳しくはシャープの特設サイト で確認してみよう
以下,佐々木氏と田井中氏がAQOUS Rで撮影した写真を掲載する。いずれも,左側が加工前,右側が加工後の写真だ。ぜひクリックして,スマートフォンのカメラ機能で撮影したとは思えないほどの美しさを見極めてほしい。