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新キャラクターに新システムが続々判明。遂にベールを脱いだ「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」続編,ロケテストレポートを掲載
その概要については先に掲載した記事でお伝えしているものの,前作からどんな部分が変化しているのか,気になっている読者は少なくないだろう。そこで本稿では,主に本作の新要素,また前作からの変更点などにスポットを当て,本作のプレイフィールをお伝えしていこう。
なお,今回お伝えするのは,あくまでロケテストバージョンでの情報であることをお断りしておく。細かい部分は今後の調整などで変化する可能性があるので,その点については予めご了承いただきたい。
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「ペルソナ3」から2名の新キャラクター参戦
もっとも注目すべきなのは,やはり新キャラクターの登場だろう。
今回のロケテストでは,前作P4Uに登場したキャラクターに加え,「ペルソナ3」から参戦する2名の新キャラクター,「岳羽ゆかり」と「伊織順平」がプレイアブルとなっていた。
岳羽ゆかりは弓による攻撃を主体に戦う,遠距離戦に特化した,いわゆるシューティングタイプのキャラクターだ。画面内に竜巻を停滞させる「ガル」系スキルと弓による攻撃を組み合わせることで,相手を追跡する誘導弾的な遠距離攻撃が可能で,かつ移動スピードも速いため,相手に対応されにくい,トリッキーな動きが期待できる。
さらには,相手との立ち位置を入れ替える逆ギレアクションなども備えており,ゆかりを追いかけるのには苦労するだろう。ただ,追い詰めてしまえば脆い味付けのキャラクターになっているようだ。
一方でバットを手にした伊織順平は,岳羽ゆかりとは対照的なパワータイプの打撃キャラクターだ。順平で目を惹くのは,なんといってもSPゲージ横に用意された,専用ゲージの存在だろう。このゲージは“野球のダイヤモンド”型をしており,バットによる攻撃をヒットさせることで蓄積……というか,野球のルールそのままに,塁が埋まっていく仕組み。ランナーをホームまで進めれば,“得点”がストックされていき,10点を獲得することで専用のSPスキルが自動発動する。
このSPスキル発動後は,一部のスキルのヒット数が増加するなど,攻撃力が大幅に強化される。ただし逆に相手の攻撃を受けるとアウトが重なっていき,3アウトで埋まった塁がクリアされてしまうので,いかに攻撃を当て続けてSPスキルを発動するかが,順平の立ち回りのキモとなりそうだ。
またバットによる攻撃は,相手の飛び道具を打ち返すことも可能なようだった。
■既存キャラクター達にも新スキルが登場
既存キャラクター達にも,もちろん新要素が用意されている。すべてのキャラクターに新スキル/特殊行動が多数追加されているほか,SPスキルにも新たなものが登場する。
前作での筆者の持ちキャラが鳴上 悠だったこともあり,同キャラを少し触ってみたのだが,新技以外にもフェイントが可能になった地上B版獅子奮迅など,各技の性能変化によって戦い方の幅が広がっているように感じられた。また一部の既存スキルでは,動作の全体フレーム数やヒット時の挙動なども変化しており,連続技の構成などにも変化が生まれそうだ。
冒頭で述べたとおり,あくまでロケテストバージョンでの変更であるため,詳細は控えるが,稼働後の研究にも熱が入りそうである。
もはや別キャラ? 新システム「シャドウタイプ」
システム面での変更点では,キャラクター選択時に選べるようになった二つのタイプ――「ノーマルタイプ」と「シャドウタイプ」が大きなものだろう。このうちノーマルタイプは,前作P4Uのシステムを基本的に引き継いだものであるため,前作プレイヤーならば戸惑うことは少ないはず。一方で,今作から登場するシャドウタイプでは,より攻撃的な戦い方が可能になっている。
シャドウタイプでは,ノーマルタイプで使用できる「バースト」の代わりに,「シャドウ暴走」というシステムが用意されている。SPゲージがMAXの時に[A]+[C]+[D]ボタンで発動できるシャドウ暴走は,徐々に減少するSPゲージが尽きるまでは「スキルブースト」や「SPスキル」が使い放題となる。加えてスキルをスキルでキャンセルすることが可能となり,シャドウ暴走時はコンボの火力が飛躍的に上昇することとなる。
また,ラウンド終了時に残ったSPゲージを,その次のラウンドに持ち越せるのもシャドウタイプの大きな特徴だ。SPゲージがMAXの状態でラウンドを終えた場合は,次のラウンド開始直後からシャドウ暴走が使用できるということになる。
一見してメリットばかりのように見えるシャドウタイプだが,バーストゲージを失ったデメリットはやはり大きく,防戦に回ったときにはかなり辛いことになるのは間違いなさそう。また「覚醒」による防御力の上昇もないため,シャドウタイプの真価を引き出すためには,よほど防御を崩されない自信があるか,もしくは相手を寄せ付けないほど“攻め倒す”必要がある。今後のやり込みが楽しみな新要素となりそうだ。
■深化したゲームシステムに注目
シャドウタイプ以外のゲームシステムの新要素についても,いくつか紹介しておこう。
まずコマンド入力なしでスキル(SPスキル含む)が発動できる「Sホールドシステム」が新たに追加された。これは[A]ボタンを一定時間押し続けることで,画面に特殊なゲージが出現し,その後ボタンを離すことでスキルが発動する,というもの。ボタンを押す時間が長いほど強力なスキルを使用できる仕組みで,一見すると初心者向けのシステムのように思える。しかしSホールドシステムによって繰り出されたスキルは,通常よりも無敵時間が長くなるなど,性能面での違いもあるようで,キャラクターによっては中級者以上が活用するケースが出てくるかもしれない。
Sホールドシステムのほかにも「ガードキャンセルクイックエスケープ」という新システムが用意されている。これはSPゲージを50%消費することで,文字通りクイックエスケープ(いわゆる緊急回避)をガードキャンセルから繰り出せるというもの。追い詰められたときの新たな選択肢として活躍することだろう。
既存システムの中では,大きく変わったミニジャンプに注目だ。今作では,なんと通常技をキャンセルしてミニジャンプを行えるようになっている。さらに動作後,空中攻撃を繰り出せるタイミングも早くなっていたため,攻守の両面で活用することになりそうだ。
またSPスキルへのスキルブーストが可能になったのも大きな変更点だ。コマンド入力後,対応したボタンを2つ同時に押すことで発動できる。SPゲージを75消費するものの,その分高性能になったSPスキルを繰り出せる。
そのほか細かい部分では,「特定の技へのカウンターヒットが,強制フェイタルカウンターに」「D版ボコスカフィニッシュが,スキルでキャンセル可能」「クイックエスケープ動作開始直後に飛び道具無敵」「バックステップ中,一部の空中スキルが発動可能」といった変更点が確認されている。
とくに1つめのフェイタルカウンター関連はかなり大きく,とくに強力な切り返し技に対して設定されていることが多いようだ。実際に今回のロケテストでも,例えば千枝の逆ギレアクションなどで,強制フェイタルカウンターが発生するシーンを度々見かけることとなった。試合を一気に決めてしまいかねないフェイタルカウンターなので,逆ギレアクションは,これまで以上に慎重に使っていく必要がありそうだ。
稼働が待ち遠しいP4U続編。正式発表に期待せよ
連打コンボや逆ギレアクションなど,格闘ゲーム初心者でも遊びやすいシステムを多数備え,スマッシュヒットとなったP4U。その前作から1年と数か月を経て登場する新作は,まさにファンが待ち望んだタイトルといえる。
事前の告知も無くスタートした今回のロケテストだったが,筆者がプレイしている間にも,情報を聞きつけたプレイヤー達が続々と集まってきて,注目度の高さがうかがえた。新たに追加された要素は,体験してみるとかなり新鮮で,筆者もプレイ中や観戦中,「ここまで変えてくるか!」と何度も驚く場面に遭遇したほど。新キャラやシャドウタイプなどによる変化はもちろんだが,細かなスキルやシステムの変更からも,新作らしいワクワク感が感じられる。公開されている情報はまだまだ少ないが,それゆえに今後も目の離せないタイトルといえそうだ。
今回のロケテストは,8月18日(日)まで開催されるとのこと。前作のプレイヤーはもちろん,動く新キャラクターの姿を一目見たいという会場近郊の読者は,この週末に足をを運んでみてはいかがだろうか。
- 関連タイトル:
ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド
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