Oculus VRの創業者Palmer Luckey氏がFacebookを退職

　GamesIndustry.bizなど海外での報道によると，Oculus VRの共同創設者であるPalmer Luckey（パルマー・ラッキー）氏が，2017年3月31日付けでFacebookを退職するとのことだ。Facebookは公式声明でLuckey氏が退職することを認め，氏の貢献に感謝を述べたという。

　Luckey氏は，大学時代に独自のVRヘッドマウントディスプレイ（以下，VR HMD）の開発を始め，その後，クラウドファウンディングを通じて資金の調達に成功すると，Oculus VRを創設して本格的なVR HMD事業をスタートした。2014年には，Facebookが約20億ドルでOculus VRを買収したことにより，さらなる注目を集めたこともある。Luckey氏は，現在のVR HMD市場を切り開いた立役者といっても過言ではないだろう。
　第1弾のVR HMD製品である「Rift」は，2016年3月に発売となり，同年12月には専用のモーションコントローラ「Oculus Touch」も発売となるなど，Oculus VRの成長はこれからという状況でもあった。

　ただ，2016年のアメリカ大統領選挙に絡む政治献金の問題（関連記事）で，Luckey氏がゲーム開発者から批判を浴びたり，ZeniMax MediaとOculus VRの間で争われていたVR技術の不正利用に関する訴訟で，Oculus VRとLuckey氏が敗訴したりするなど，ここ最近ではネガティブな面で注目を集めてしまうこともあった。
　ひょっとすると，こうした要素が，氏の離脱に影響を与えた可能性はあるのかもしれない。

GamesIndustry.bizによる当該記事（英語）