［TGS 2011］「モンスターハンター3（トライ）G」ステージレポート。3DSの下画面はカスタマイズ可能に

ブース内のイベントスペース

　東京ゲームショウ2011のビジネスデイ初日である2011年9月15日，会場内のカプコンブースにおいて，ニンテンドー3DS用タイトル「モンスターハンター3（トライ）G」（以下，モンハン3G）のステージイベントが開催された。
　イベントには，本作のプロデューサーである辻本良三氏と，ディレクターの藤岡 要氏が登壇。まだ謎の多い本作の情報がいくつか明かされたので，その内容をお伝えしよう。

「モンスターハンター3（トライ）G」公式サイト

プロデューサーの辻本良三氏

ディレクターの藤岡 要氏

　最初に，本作のプロモーションムービーが上映された。

　辻本氏によれば，ムービーを見ると，新モンスターのブラキディオスだけでなく，リオレウス亜種やリオレイア亜種といった過去のシリーズ作品に登場したモンスターも新しい動きで登場しているという。また，ギギネブラの背中に卵塊が乗っているなど，シリーズ経験者でも「あれ？」と思う要素が仕込まれているとのことだ。


　なおこのムービーは，カプコンブースで配布されているDVDディスク「TOKYO GAME SHOW 2011 CAPCOM SPECIAL DVD」に収録されている映像や，カプコンブースのモンハン3Gコーナーにあるニンテンドー3DS実機で流れている映像，そしてニンテンドーeショップで無料ダウンロードできる映像と（おそらくは）同じもの。ムービーをぜひ自分の目で見て，細かい点まで確認してみてほしい。

　さて，続けて辻本氏から，ハンターの拠点となる「タンジアの港」の紹介が行われた。
　タンジアの港は，既存シリーズにおける集会所にあたる港町で，クエストの準備ができるほか，腕相撲ができたりといった，遊び要素も用意されているとのこと。シングルプレイ時の拠点となる「モガの村」も健在だそうだ。


　藤岡氏によれば，タンジアの港は地中海の港町をモチーフにしており，色使いも華やかに，巨大なタジン鍋のようなオブジェがランドマークだったりと，“海鮮”系の雰囲気を目指したそうである。

　と，ここで話題は，モンハン3Gのメインモンスターであるブラキディオスへと移る。
　藤岡氏は，“砕竜”ブラキディオスが獣竜種で，直線的にハンターを攻撃してくるタイプのモンスターだと説明。また，頭と前足で打撃攻撃をしてくるのだが，そのうち，緑色の部分には爆発性の粘菌が付着しており，その粘菌を自らの唾液で活性化させ，まるで時限爆弾のように爆発させるそうだ。
　その粘菌は，地面だけでなくハンターに付着することもある。そのときは，回避行動などではがさないと，爆発に巻き込まれてしまうという。

こちらはブース内に展示されていたラギアクルス亜種の像。確かにちょっと白っぽいかも

　もう1つ，先のムービーについて，登場していたラギアクルスは，Wiiの「モンスターハンター3（トライ）」に登場したものから色が変わっているのではないか，という指摘が司会の宇佐美友紀さんから上がる。
　藤岡氏は「色を間違えたわけじゃないです」とぼやかすが，辻本氏は「あれは亜種です」とぶっちゃけてしまった。


　また，モンハン3Gにおけるシングルモードの狩りでは，チャチャに加え，そのライバル的存在となるサポートキャラクター，「カヤンバ」が登場することも明らかにされた。カヤンバも「お面」を探しているそうで，ハンターはその“お供”になるそうだ。
　藤岡氏によれば，モンハン3Gではシングルモードのストーリーが追加されており，カヤンバはそこに深くかかわってくるとのことである。
　辻本氏は，2匹（？）とも個性豊かで，クエスト中によくおしゃべりをするため，シングルモードでもマルチプレイのようにクエストがにぎやかになる，と付け加えていた。

　ちなみに，TGS 2011のカプコンブースにおけるモンハン3G体験コーナーでは，ウルクススとガノトトス，ブラキディオスの討伐クエストがプレイ可能だ。ガノトトスでは水中での狩猟も可能ということで，藤岡氏は「今までのイメージとはかなり違う体験ができるのではないか，そのギャップを楽しんでほしい」と話していた。
　さらにここで，モンハン3Gでは全12種類の武器種が使用できることが明らかにされた。双剣や狩猟笛，ガンランス，弓も当然，水中で利用可能だ。

デモンストレーションで見えてきた

タッチパネルの使い方

　ステージイベント中，藤岡氏によるモンハン3Gのデモンストレーションが行われることとなった。

　まず，藤岡氏が操作するキャラクターが降り立ったのはモガの村だ。下画面には村のマップが表示され，お店などがアイコン表示されているのを確認できる。個人的には，右側に「ふらっとハンター」という項目があるのも気になるところだ。
　タンジアの港には，連絡船から「オフライン」「オンライン」いずれかを選択して移動することになる。オンラインでは，プレイヤーが作った港にほかのプレイヤーが入るという，お馴染みの形がとられるが，本作における「オンライン」が，本体同士の通信機能を有効化した状態を指すのか，Wi-Fiコネクションを有効化した状態を指すのかについては言及がなかった。どちらの意味なのかは続報を待ちたいところである。

モンハン3Gコーナーにいたコンパニオンのお姉さん。これがMH3G受付嬢の衣装だ

　タンジアの港には，武具工房をはじめとした各種施設があるほか，マイハウスも用意されている。マッチングした状態のまま，着替えやセーブもできるそうだ。クエストが受けられる酒場には，当然受付嬢がいるわけだが，その受付嬢の衣装はセーラー服のようなデザインが採用されていた点も付記しておきたい。

　なお，クエスト受付の後ろにある銅鑼だが，先述のPVで銅鑼を叩いているシーンがあったことから，気になっている人もいるだろう。辻本氏は，「銅鑼がシステムのポイントでもあるので，今後の情報公開を楽しみに待ってほしい」と述べていた。


　というわけで，ブラキディオスのクエストに出発。まずはタッチパネル部分の紹介が行われた。
　先に掲載したプレイレポートを読んだ人は「おや？」と思うかもしれないが，最初に下画面にあるパネルは2つのみ。どうやらこれが，下画面の正式なデフォルト表示となるようだ。

　藤岡氏は，下画面の十字キーパネルを使うと，実際の十字キーと同じようにカメラ視点を操作できると説明。また，プレイヤーの好みに合わせて，サイズや位置を調整することも可能だとし，実演をしてみせていた。

　「アイテムポーチ」パネルは，［L］ボタンを押しながら［A/X］ボタンで使用アイテムを選択する形だけでなく，下画面全体にアイテム一覧を表示させ，アイコンをタッチすることで直接使用できると藤岡氏。また，地図を手に入れると上画面に表示されるようになっているのだが，パネルをカスタマイズすれば，地図を下画面に表示させる（※上画面では非表示になる）こともできるという。
　自分以外のステータス，HP/スタミナや時間表示などが表示されるバーなど，上画面に表示されるインタフェースは，すべて下画面に移せるようになっているそうだ。


　もう1つデモで紹介されたパネルが「ターゲットカメラ」だ。これは，モンスターに遭遇するまでは無効化されているのだが，遭遇したあとは，本パネルを有効化すると，［L］ボタンを1回押すだけでカメラ視点がモンスターの方向を向くようになるというものである。［L］ボタンを素早く2回押せば，プレイヤーキャラクターの正面にカメラ視点をリセットさせることも可能とのこと。
　そのほかにどのようなパネルが用意されるのかは不明だが，システム自体でも遊べそうで，個人的にはなかなか楽しみな要素だと感じた。

　辻本氏いわく，今回紹介したタッチパネルの要素はごく一部。「さまざまな事柄を細かくカスタマイズできるが，あくまでも操作しやすくなるように，プラスαの要素として，お好みで使ってほしい」とのことだった。
　それを受けた藤岡氏は，ボタンだけでも今まで通りすべての操作ができるとする。そのうえで，「タッチパネルを有意義に使っていただければ」ということだそうだ。


　最後に，登壇した2人が来場者に向けてのメッセージを述べ，イベントは締めくくられた。本稿も，そのメッセージをもって結びとしたい。

「発表してから間もないうちに，いろいろな要素を発表しています。開発スタッフ達は，これらの要素をすべていい感じに詰め込んで作品を出せるよう，努力しています。ぜひ楽しみにしていてください」（藤岡氏）

「まだ“情報の第一弾”くらいしか出せていません。（今後は）システム面やモンスターなど，発売に向けて随時情報を出していこうと思っています。12月10日の発売に向けて，このタイトルをぜひよろしくお願いします」（辻本氏）

「モンスターハンター3（トライ）G」公式サイト

9月13日の記事で紹介した，イーカプコン限定版「モンスターハンター3（トライ）G Extended Edition」の特典や，TGS会場の物販コーナー「イーカプコン出張所」で販売されるモンスターハンター関連グッズなどの紹介も，イベントでは行われた